「○○しなさい!」は逆効果(当社比)
「勉強しなさい!」
あー、今やろうと思ってたのにやる気なくなった。
「片づけなさい!」
同上。
本当にやろうとしていたかは一旦置いといて、誰しも「○○しなさい!」と言われればモチベーションが下がってしまうものです。
だからといって人様の躾に物申すわけではなく、体験談から「子供は言わなくても結構自分でやり始めるものですよ」というのが今回の記事です。
一つ目の実体験は、えんぴつやペンの持ち方です。
私は物心ついたころから高校卒業あたりまで独特なペンの持ち方をしていました。
一般的に正しい持ち方はイラストの通りに親指・人差し指・中指を使い、所謂ペンだこは中指にできます。
が、私は薬指にペンだこができていました。
親指・人差し指・中指・薬指を使い包み込むようにペンを握っていたからです。どうしてそうなったのか全く覚えていませんが、おそらく初めてペンを握った時に自然とそのような形になったのでしょう。
特に注意されるわけでもなく問題なく書いたり描いたり出来たのでそのまま十数年間すごしていました。
ある時ふと「正しい持ち方をすればもっと綺麗な字が、上手い絵が書(描)けるのでは?」と思い矯正を始めました。
きっかけはありません。誰かに言われたわけでもありません。単なる思い付きです。
1ヶ月もかからず正しい持ち方になり現在に至ります。
え? 字は綺麗になったか、絵は上手に描けるようになったかって?
字は多少綺麗になったかもしれませんが、絵はそういう問題じゃなかったと痛感しました。
二つ目は、箸の持ち方です。
私の持ち方はイラストで見事にバツをくらっている、所謂バッテン箸でした。こちらも気づいた時にはこの持ち方で高校生ぐらいまでは続いていたと思います。
正しい箸の持ち方という話題を観ても「いやだってバッテン箸の方が大きく開けるし」と思い直そうとはしませんでした。実際やってみるとわかるのですが、正しい持ち方よりもバッテン箸のほうが可動範囲はかなり広いです。むしろ優れているとさえ考えていました。
しかしある時ふと気づきます。
箸って大きく広げる必要ないのでは?
大事なのは精密さではなかろうか、と。
きっかけはTV番組です。
「制限時間内に箸を使って豆を何粒移動できるか」という企画。
よし、私もやってみようとマネするも上手く豆が掴めません。
何度挑戦してもダメでした。
ぐぬぬ、このまま諦めてなるものか。ハッ、もしかしたら正しい持ち方ならいけるかも?
そう考えた私は見様見真似で持ち方を変え再挑戦です。
するとどうでしょう、先ほどまでの失敗が嘘のように豆が掴めます。面白いように掴めます。
なんじゃこりゃあ…… 効果が抜群でした。
その後、手のひらをグルンと返し正しい持ち方に矯正したのは言うまでもありません。
ペンにしろ箸にしろ、「直しなさい!」と言われていたら意地でも直さず今日に至るまで己のやり方を貫き通していたかもしれません。天邪鬼なので。
私の性格を見抜いていたのか気づかなかったのかはわかりませんが、口うるさく注意しなかった親に感謝です。少なくともペンと箸の持ち方で奇異の目を向けられることはなくなりました。
他人の迷惑にならないことであれば、しばらく様子を見てもいいのかもしれません。
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