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#縄文 noteまとめ

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縄文に関するnoteで面白そうだなーと思ったもの、面白かったものをまとめていきます。
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#歴史

ヒタカミのホツマ旅⑤~三内丸山遺跡(約5900年~4200年前の縄文の大規模集落遺跡)

この記事は2019年(令和元年)8月に青春18きっぷを使い、東京から仙台、秋田、青森を巡ったときの記録です。「ヒタカミ」とは古代東北地方の呼び名で、「ホツマ」とはホツマツタヱという古代文献の略です。 書物で繰り広げられる時代をリアルに体感する ホツマに初めて触れたときに驚いたのは「古事記や日本書紀で語られる神様が実在した人だった」ということ。神話の時代は縄文という実在した時代だった。すなわち、ご先祖様の物語だった、ということでした。そんな視点は今までもったことがなかったので

縄文文化とこれからのSNS社会の共通点

縄文文化について昨日少しだけ触れたのでつづき。 まず縄文文化の交易について。通貨による単純なモノの移動とは異なることを理解してほしい。 実際、階級や経済を中心にした西洋史観では、彼らを理解することは出来ない。 縄文晩期や続縄文時代では確かに相場目安をもとに大陸や朝鮮半島と交易をしていたといわれるけれども、基本的に彼らは僕たちの想像するような物々交換の交易をしていたわけではない。 通貨=勾玉ではないのだ。 例えば船で来たある村の男が、よその村の女を娶った祝いとして勾玉

第563回 丸木舟と縄文土器

1、読書記録 86 中央大学の小林謙一先生からご恵与いただきました。 2015年の刊行で、中央大学関係者6名の論文集として 共通のテーマ、島と港に関連するものが投稿されています。 2、目次 小林謙一 縄文丸木舟研究の現状と課題 石井正敏 遣唐使以後の中国渡航者とその出国手続きについて 近藤剛 一二世紀前後における対馬島と日本・高麗 中澤寛将 古代・中世環日本海沿岸の港町 吉田歓 日中都市比較から見た平泉 白根靖大 日本海側からの視座による地域史研究 3、

『境界の日本史』という書籍

いつものように、考古学の師匠こと文化庁のO氏から新刊をご紹介頂いていたのが、平成最後の4月、それからあれよあれよと半年以上がい経過してしまいまして、いつの間にか晩秋になってしまいました。 目まぐるしい忙しさの毎日ですが、書籍を読む機会を頂けるだけでも本当にありがたいものです。2週に1回は娘とともに図書館に行くものの、学生時代のような悠久の感覚の中での読書は久しくありません。娘は年間200冊以上のペースになり、心優しい子になってくれています。 4月にご紹介頂いた『境界の日本

第479回 溶岩の大地の上に築かれた集落

1、職場にご恵送シリーズ45 『史跡大鹿窪遺跡保存整備基本計画 概要版』 平成31年3月 富士宮市教育委員会 静岡県の富士宮市に知り合いがいるので、いつも送ってもらっています。 ありがたいですね。しっかり勉強します。 この機会にこの遺跡を少し紹介したいと思います。 2、はじまりのムラ この遺跡は、ほ場整備事業(田んぼの区画を広げて効率化を図る公共事業)に伴って発見され、 その価値が非常に高いことから平成20年に国の史跡に指定されています。 発見されたのは縄文

須恵器・土器を愉しむ【『縄文土器をよむ』(町田)、縄文人なら通いたくなる「品揃え」の良さ】

「須恵器・土器を愉しむ」では、個人的関心事の須恵器・土師器を中心に「考古・郷土全般」に関する都内および近郊の展示に関する感想・情報を綴っていきます。施設側の情報発信が少なく「どこに何が展示されているのか分からない」ことも多いので、参考にしていただければ幸いです。  今回は、町田駅から徒歩8〜12分の町田市民文化館ことばらんどで開催中の「縄文土器をよむ 文字のない時代からのメッセージ」です。 ■分かりやすい分類展示による「縄文」全体の俯瞰 1000か所以上の遺跡が確認されてい

縄文はポップカルチャーだ

縄文時代に発掘されるものは、そのわけのわからないものを含め、すべてが僕らと同じ庶民の文化。庶民の文化だからこそ身近に感じることができるし、その手触りに想像力が膨らむのだと僕は思っています。 ハニワって土偶でしょ、と、よく混同される古墳時代とはその点ではっきりと違う。古墳がどうのというわけではないけど(権力者の墓が肥大化している点で象徴的だけど)、日本の歴史は弥生の終わりから権力者の歴史が主になってしまった。権力者の文化のすべてが退屈とは言わないけど、より庶民の文化の方が面白

ふるさとの歴史 上越、糸魚川、妙高 3市の郷土史を歩く〈2〉後編 縄文時代・古代編 糸魚川市、上越市、中郷区の遺跡上越市の縄文集落に特徴

 縄文時代は湿っている低地に人は住んでいなかった。上越市の吹上・釜蓋遺跡調査指導委員会、小島幸雄委員(66)は、同市縄文遺跡の立地について「平野沿いの丘陵の標高約10~15メートルより上の乾いた土地に住んでいた」と説明する。  集落跡は主に高田平野から高まった部分と海岸の砂丘の上、妙高山麓に立地しており、狩猟・採集を行った縄文人に適した場所が分かる。遺跡は縄文時代草創期から徐々に増えていき、中期が圧倒的に多く、その後減少していく。これは全国的な傾向と同じだという。平野部でも

ふるさとの歴史 上越、糸魚川、妙高 3市の郷土史を歩く〈2〉前編 縄文時代・古代編 糸魚川市、上越市、中郷区の遺跡北陸最大級の規模 糸魚川市の長者ケ原遺跡 ヒスイ大量に発見

 東京国立博物館で昨年、縄文時代の遺物を日本各地から多数集めた企画展「縄文―1万年の美の鼓動」が開かれ、大好評。また、現存する日本最古の歴史書で、神話・伝説と多数の歌謡とを含みながら、天皇を中心とする、わが国の統一の由来を物語った『古事記』は、学者のみならず数多くの読者を獲得している。連載2回目は、縄文時代と古代を取り上げる。糸魚川、上越両市で発掘された縄文時代の遺跡を紹介し、また、糸魚川市に伝わる古代の物語について、研究者に聞いた。  糸魚川市一ノ宮の長者ケ原遺跡は同市の

縄文ZINE、縄文時代を楽しむマガジン

フリーペーパー縄文ZINEは2015年夏から発行され、縄文時代を楽しむ小さな雑誌です。小さいと言ってもその密度はブラックホールに落ちたカステラくらいあり、32ページのどこにも空間が見当たりません。 現在10号まで発行され、新しい縄文ファンを増やすことにいそしんでいますが、その実、取材という名目で各地の遺跡や考古館に訪れ、お話を聞くのがただ楽しいだけというのが本当のところなのかもしれません。 内容は硬派な企画から軟派な企画、トリッキーすぎて何が何だかわけわからない企画もあれ