安永周平(トマト農家)/百果葉

2011年に脱サラして、2013年に非農家出身新規就農でトマト農家になった、12歳の娘…

安永周平(トマト農家)/百果葉

2011年に脱サラして、2013年に非農家出身新規就農でトマト農家になった、12歳の娘の育児に燃えるおっちゃんです。 生活基軸が育児なので大変ですが、「いつか報われる」を信じ込んで、育児と農業の両立を目指しています。昔の得意分野は考古学です(笑)。2020年6月に一度心肺停止。

最近の記事

贈る言葉に育てられて

3月のはじめに、いつもトマトを買って頂いている県機関の理事長とランチをした際に、 少しばかり長いお付き合いのある方なので、いろいろと格好悪いところも知られてしまってはいるのですが、 いつものように身の上話を聞いてもらっていたところ、 「よし、今日は言葉を贈ろう」と、いうことで、 『禍福は糾える縄の如し』という言葉を頂きました。 かふくはあざなえるなわのごとし。前漢の司馬遷がまとめた歴史書『史記』の一節です。 災禍と幸福とは糾った(縒り合わせた)縄のように表裏一体であり、

    • 12歳になった娘が、最優秀賞を頂きました!

      この度、小学6年生の娘が、兵庫県より「ひょうご地域安全まちづくり推進協議会」主催の「第15回地域安全ポスターコンクール」において、最優秀賞を頂きまして、3月8日に兵庫県公館にて表彰して頂きました。 応募作品数590点の中から選んで頂けたことはもちろん、兵庫県公館での表彰式という得難い機会を頂けましたことに、12歳という多感な時期に体験させて頂けましたことに、この場をかりて心より感謝御礼申し上げます。 「令和4年度 地域安全まちづくり表彰式」 令和5年3月8日 午後2時~午

      • 今年も料理王国100選2023に選ばれました!

        この度、百果葉商品の「えひめAIで育てる誠意系野菜」(カンパリトマトとフルティカ)が、昨年に引き続き、料理王国100選2023に認定されましたことご報告申し上げます。 料理王国100選は、料理雑誌『料理王国』が企画する、トップシェフや現役バイヤーをはじめとする審査員が食の逸品を選定する、2010年から続く品評会です。 百果葉は、2018年、2019年、2020年、2022年、2023年と5度目の認定となりました。 ■【認定】 えひめAIで育てる誠意系野菜(カンパリトマト

        • 昨年もひとりでビニールハウスの張り替えをしました

          1年もブログ更新せず、昨年の出来事報告で誠に恐縮です。 私は2020年6月に急性心筋梗塞により一時心肺停止となりました。 救急救命とドクターヘリ、最新治療により、幸運にも記憶障害もなく蘇生したのですが、 心臓には「ステント」と呼ばれるステンレス製の網状の管が入っています。 そのステントと投薬のおかげで生きているのですが、 当然、心拍を上げる運動はできません。 ですが、トマト栽培を再開している上で、どうしても避けられない大仕事として、ビニールハウスのビニール張り替えがあるの

          娘の作品がポスターコンクールで選ばれまして

          1年ぶりの投稿となります。 現在12歳の小6の娘は、昨年4月に小学校の学校代表に任命されまして、 1学期、2学期と随分と忙しい日々を送っていたようで、 最近は反抗期に入りかけなのか、詳しくは話してくれないものの、 運動会、修学旅行、音楽発表会などの各行事を乗り越えていったようです。 この10年間、娘の三食を作りながら、 幼児園前、幼児園入園、スイミングスクール、図書館通い、小学校入学、夏休み自由研究、小児科、歯科、眼科、耳鼻科、皮膚科に予防接種、 下着も生理用品も一緒に買い

          娘の作品がポスターコンクールで選ばれまして

          【ご報告】料理王国100選2022に選ばれました(百果葉)

          この度、当方商品の「えひめAIで育てる誠意系野菜」(カンパリトマトとフルティカトマト)が、 料理王国100選2022に認定されましたことご報告申し上げます。 料理王国100選は、料理雑誌『料理王国』が企画する、トップシェフや現役バイヤーをはじめとする審査員が食の逸品を選定する、2010年から続く品評会です。 百果葉は、2018年、2019年、2020年、2022年と4度目の認定となりました。 過去、トップシェフの皆様からは、 2018年:渡辺雄一郎シェフ(現・料理マスタ

          【ご報告】料理王国100選2022に選ばれました(百果葉)

          昔の研究発表の話

          本日の投稿は、昔の自慢の備忘録的なメモなので気になさらず流してください。 伏線用です。 かれこれ13年も前になるのですが、 サラリーマンをしていた2008年に考古学の研究交流会で発表した話です。 第20回 東アジア古代史・考古学研究会 交流会2008(京都の会 番外編)/京都にて 安永周平2008「グローバル経済から見る日本・東アジア考古学のゆくすえ-環境問題・社会的責任の基礎知識とともに-」 その年の2月までは奈良県立橿原考古学研究所に勤めていましたが、 民間企業に転

          「誠意系野菜」という価値観を提示します(その2)

          (その1)に続いて 随分前から注目されていた「垂直農法」(Vertical farming:高さのある建築物の階層や、傾斜面をつかって農業をすること)ですが、 ここ最近急激にその投資額が増えているようで、先日のニュースでも、 「欧州の垂直農法企業であるInfarm(インファーム)は2億ドル(227億円)を調達したことを発表。カタール投資庁(QIA)の主導した今回の調達は、2020年の1億7000万ドル(約193億円)の資金調達に続くもので、これにより社の資金調達総額は6億ド

          「誠意系野菜」という価値観を提示します(その2)

          「誠意系野菜」という価値観を提示します(その1)

          本日の投稿は自己満足のため前置きが長くなります。何卒ご容赦ください。 私は高校生の頃に考古学を志して、家庭の事情や受験が大の苦手ということもあって、不憫な2浪の末に大学に入りました。 大学以降、発掘調査や考古学研究にたずさわっていたのですが、 同時に二足の草鞋で植物学や環境科学の教授に師事していたこともあり、 在学中は植生調査や緑化活動、1997年12月開催のCOP3京都会議(気候変動枠組条約第3回締約国会議)の時は会議場周辺でNPOのグッズ販売の手伝いをしていたという、

          「誠意系野菜」という価値観を提示します(その1)

          Nabeno-Ism ナベノ‐ブラックカレーを食べて

          現在、娘は10歳なのですが、小学4年から5年生になると全く別人かと思うほどに急成長してくれております。 私の身体の状態を気遣って、いつも声掛けをしてくれたり、自分でできることを努めてしてくれています。 心肺停止を見せてしまったが故なのかもしれませんが(それは相当に罪深いことなのですが)、 娘の優しさのおかげでしょうか、今季のトマトは今までで最も良い出来になりました。 重労働は厳に慎まなければならない身体なのですが、 皮肉にも3月、4月は「これは本当に良くないかも」と不安にな

          Nabeno-Ism ナベノ‐ブラックカレーを食べて

          パプリカを食べてみる

          今年の冬は久しぶりの大寒波の到来もあり、低温の日が長らく続いてトマトの生育にはヒヤリとする時期もあったのですが(最低気温マイナス7℃の日は自宅のトイレの給水管が凍りました)、何とかしのいでくれて赤く完熟してくれました。 先日、カンパリの種をオランダから輸入してくれている国内総代理店の有限会社ベストクロップの社長さんへ、出来上がったカンパリトマトを送ったところ、そのお返しにと、大分県で作っている(社長さんも脱サラ就農者)パプリカを送って頂けまして(1ヘクタールで栽培!)。 そ

          トマト収穫再開のご報告

          年の瀬、本日12月30日は大寒波到来で広範囲に渡って天候悪化となりました。 降雪の予報ばかりに気を取られていたのですが、実際はいきなり暴風警報発令で、台風以上の強風によりビニールハウスの屋根ビニールが一部破れてしまい、急きょ強風荒れ狂う中、裸足で登り(滑ってしまうので)必死に補修テープで修繕していたのはつい数時間前のこと。未だ足裏の冷たく冷えた疲労はなかなか取れません。 後は赤く熟すのを待つのみ、という段階まで大切に育てたトマトを失う訳にはいかないので、まさに必死でした。今

          Nabeno-Ism「ナベノカレー エピソード8」をお取り寄せして

          減塩生活を続ける上で、重要なポイントは、自分自身よりも家族や周りの関係者をいかに説得、否、安心させていくかが肝になっている、ということが分かったのは、退院してから減塩に努め、苦しんでいる2か月目くらいの頃でしょうか。 病院や管理栄養士の先生からのサポートはあるものの、自分も含め家族は初めてのこと、どれだけ減塩に努めれば良いのか見当もつきません。 ストイックに減塩を貫く妻の攻勢は凄まじく、ある意味の野菜地獄。おまけに肉から魚への変更と大幅な減食で、一時タンパク質不足にも陥り、

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          近江俊秀『海から読み解く日本古代史-太平洋の海上交通-』2020  を読んで

          10月に入り、サツマイモの収穫を急いでいた折、考古学の師匠から今年も新刊が届きまして。 近江俊秀『海から読み解く日本古代史-太平洋の海上交通-』2020 朝日新聞出版 を読む機会を頂きました。 師匠の文化庁業務は多忙を極めているはずなのに、こうもコンスタントに新刊が刊行されるのには、いつもながら驚かされます。 「平城京」をはじめ、畿内の文化財に精通する著名な研究者だったのは昔の話、 スピード狂のような日常業務のかたわら、今は「日本古代交通史」の数少ない権威として、精力的に研

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          植物の生長に魅せられて

          季節はすっかり秋になりました。今年は異常気象さながら、台風が本当に少なく、驚くほどに穏やかな秋でした。 例年台風の到来にはいつも苦心させられるのですが、今年は何かの前触れなのかと思うほど少なく、いつもと違う季節感です。 隣町の小野市では「120年に一度しか咲かない竹の花」が咲いたというニュースがありました。調べてみると昨年も神戸市のほうで咲いたニュースがあったので、そういう周期に来ているのかもしれません。 6月に心肺停止してから、4カ月が経過しました。 その間、毎日が本当に

          一度心肺停止した、私からのご報告(その3)

          【減塩生活】 心臓の機能は一度失われると、二度と回復しない、らしく、以前のような肉体酷使はできないようです。 農家にとってこれはまさに「致命的」な話なのですが、一縷の望みをかけて、自宅療養しています。 現段階での最大の障壁は「塩分摂取のコントロール」です。 入院時に「心臓病食」という「減塩食」が始まったのですが、それまでの食生活がいかに自由だったが、自由な食生活との別れを思い知らされたのです。 退院前には、心臓を患っている者にとって「塩分」取り過ぎがいかに危険か、につい

          一度心肺停止した、私からのご報告(その3)