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#縄文 noteまとめ

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縄文に関するnoteで面白そうだなーと思ったもの、面白かったものをまとめていきます。
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#土偶

2020年1月4日。弾丸旅行in南茅部

弾丸旅行最終日は、恵山、椴法華から南茅部へ。 中空土偶の「カックウ」くんに会って来ました。昨年は夏から秋にかけて長期出張していたので、昨年8月の東京以来、久しぶりに本物のカックウくんに会えました。 博物館に隣接する遺跡の整備も進み、世界遺産登録に向けて準備が行われている様子。 世界遺産になるのは誇らしいことだけれども、単なる観光スポットではなく、縄文文化に触れることで、古くて正しいものを知り、豊かさをはかるものさしが、「カネ」オンリーから「時間」や「スペース」「ココロ」

青森県立郷土館で縄文の謎に出会う。

青森で青森県立郷土館で開催中の企画展「縄文遺跡群と県立郷土館ー発掘調査の軌跡ー」の後編です。前編はこちら。 前回は亀ヶ岡石器時代遺跡(晩期、つがる市)の途中まで紹介しましたので、その続きから。土偶も少しありました。 亀ヶ岡といえば遮光器土偶ですが、出土品がバリエーションに富み、謎の多い遺跡ともいわれています。この土偶も、いろいろな時代、場所の要素を持っているように思えます。 続いて、是川石器時代遺跡(晩期、八戸市)。多くの遺物は是川縄文館にありますが、こちらにも多少ある

秋田県埋文はいいところだけど、本気を出せばもっとやれるはず。世界遺産登録に向けて本気を出して!秋田さん。

今年何回目かの秋田出張があり、初めての県南地域だったので、これ幸いと秋田県埋蔵文化財センターに行ってきました。三輪さん付き合ってくれてありがとう! さて、秋田県の埋文は大曲駅から車で15分ほど、他の交通手段は1日数本のバスのみというなかなか難易度の高い場所にあります。目の前には払田柵遺跡という平安時代の役所の跡があります。 展示室はあまり広くはなく、旧石器から近世までまんべんなく、やや縄文が多い感じでものがおいてあります。今、というか今年度は「環状列石を世界へ!蔵出し!秋

「東御市の土偶展」に行ったらたくさんの素晴らしい縄文土器に出会えた

長野県東御市の文書館(北御牧庁舎内)で「東御市の土偶展」をやっているということで行ってみることにしました。 「土偶展」の会場に行ってみると、ちょうど学芸員らしきおじさんが説明中、隣でなんとなく聞いていると「どうぞどうぞ」と展示室に招かれました。入ってびっくり、そこには大量の縄文土器が! 話してくれたのは、東御市の文化財係長の堀田雄二さん、長年東御市の文化財の発掘、保存に関わり、しかも縄文時代好きということで、いろいろ興味深い話を聞かせていただきました。 早速ですが、いく

縄文ZINEと行く旅を催行しました!レポ

先週末、11/8(金)、11/9(土)と、クラブツーリズム+縄文ZINE「国宝土偶5点鑑賞とハート形土偶に出会う「はじめての縄文」長野・群馬へ2日間」。を催行してきました。 参加者は35名ほど、年齢層は高いのですが、ほとんどが女性。大型バスで縄文を見に行きます。来てくれたお客さんの中には東京の新宿で朝早い出発にかかわらず関西や、北関東からいらした方も何人もいて、なんだか申し訳ない気持ちと身が引きしまる気持ち。この人数でこのでかいバスであの何もない遺跡に行くのかと思うと胸熱な

縄文ZINE channelはじめました。

みなさん、こんにちは。縄文ZINEです。 youtuberになりたい夢なんてなかったんですが、縄文ZINEでもyoutubeのチャンネルを始めることにしました。これから縄文の楽しいコンテンツを上げていきたいと思いますのでどうぞよろしくお願いします。 縄文ZINEとは実はすごく勇気のある媒体で、2015年の創刊時から狙っている読者層は20代〜40代の男女。しかし、当時、その層に「縄文ファン」はほとんど顕在化していませんでした。 そう、だから「勇気がある」とは誰も受け取る人

土偶のどこを見る?

土偶がそこにある。 その時あなたはまず土偶のどこを見るだろうか。顔でしょうか? いやたいていの人は顔を中心に土偶を見る。それは研究者も同じだ、いくらこの文様が…とか。大木7aに並行する…とか言ったとしても、どうしたって顔を見ちゃうのが人間の性なんだろうと思う。 でも実は土偶にとって本来、顔は重要ではなかった。最初期の土偶はそもそも顔はなく胴体のみというおよそ人型とは言えない(それでも人型とわかる)造形をしていて、顔がつくのにはかなりの時間を要した。このことからも顔の優先順

10月9日は”土偶の日”らしいので土偶を眺めよう

10月9日は”土偶の日”らしいです。 「土偶や、縄文文化に親しむための日」ということなので、私も皆さんに縄文文化に親しんでもらいたいので土偶について少し書いてみます。 私も好きな土偶は色々あります。国宝の茅空も好きだし、仮面の女神も好きです。でも、そういう有名な土偶ってどこか仰々しくて「縄文文化に親しむ」のにはあまり向かないような気もするんです。 もっと縄文の人たちの生活が見えてくるような土偶に接したほうが縄文文化に親しみを感じることができるのではないかと。 そこで思

猫ファン必見! 猫と縄文

縄文時代にいわゆる猫はいなかった(ヤマネコはいました)。というのは定説で、もしかしたらいたんじゃないかとは言わない。 のですが、こんなものがあるってことは……もしかしてオーパーツ!ということで、一部SNSで話題になっていた福島県の猫形土製品とあわせて、縄文時代の猫のモチーフを紹介してみよう。 福島県立博物館の企画展「あにまるず ANIMAL × Zoo ―どうぶつの考古学―」2019/11/17まで。動物モチーフの考古資料を集めた展示、猫以外にもカエル(縄文人はけっこうカ

宗左近記念縄文芸術館がすごかった

嫌なニュースが多いので、週末は縄文土器や土偶を眺めて過ごしたい。 そんな方もただ予定がないだけのあなたも、宮城県加美町の縄文芸術館にぜひ! 考古学的にはよくわからないですが、縄文の遺物をアートとして見る人は本当に絶対に行ったほうがいいですよ。

縄文に触れる

函館市臼尻町(旧南茅部)の道の駅『縄文ロマン 南かやべ』の隣にある『函館市縄文文化交流センター』に行ってきた。 もっと前に行きたかったが、なんだか今の今までお預け状態に。 ここはなにかというと、北海道唯一の国宝、唯一!国宝!!の『中空土偶』他、函館から出土した土器や縄文の文化に触れられるもを展示している。実際に土器の製作体験もできるようだ。 入り口の券売機でチケットを購入して、受付のおねえさんに渡すシステム。 まずは、縄文文化とは。 土器も飾られている。この向か

年末の閉館までに絶対に行ったほうがいい!縄文芸術館は逸品の宝庫

全国津々浦々、縄文時代の遺物を見て回っているわけですが、それは基本的に考古学の資料として展示されています。なのでだいたい、どこの遺跡から出て、いつの時代のもので、〇〇様式と呼ばれているものです。と書いてあります。 縄文好きはそれを「前期にしては洗練されてるね」とか「焼町にしては変わってるね」とか言って、自分の知識を深めたり、ときに知ったかぶりをしたりしながら見るわけです。私も基本的にはそうです。 そういった時代区分や出土地、形式というものは遺物を理解する役には立つのですが

クリ、翡翠、土偶=暮らし、交流、信仰。3つの視点で縄文世界を捉える-夢枕獏・岡村道雄『縄文探検隊の記録』

先日、國學院大學博物館で開催された、縄文文化発信サポーターズ主催の「縄文の思考~小林達雄×夢枕獏~」という対談イベントに行ってきました。 その対談は、小林達雄先生が「縄文はユートピアではない」「土偶は人じゃない」といつもどおりの持論を展開し夢枕獏さんがそれをなだめるという展開で、いろいろな話が出てなかなか面白かったです。 ですが、今回はその対談の話ではなく、その中で紹介されていた夢枕獏さんの著書『縄文探検隊の記録』の話。夢枕獏さんと「縄文ユートピア説」を推す岡村道雄さんが

土偶かわいい派よ、そして板状土偶へ

鉄道ファンほど細分化はされてはいないはずだが、縄文好きにも色々な種類がいる。その中でも最も大きなグループが「土偶かわいい派」だ。 土偶に「怖い」、「恐ろしい」という印象を持っている、「土偶ヤバイ派」からしてみたら、何とも不思議な一派だが、土偶のようにわけのわからないもの(研究者から見てもまだ答えは出ていない)に、個人的な何かを多少投影したってお互いにバチは当たらないだろう。ただし、「土偶かわいい派」に言いたいことがないわけじゃない。 板状土偶のことを忘れてないか?個人的な