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年末の閉館までに絶対に行ったほうがいい!縄文芸術館は逸品の宝庫

全国津々浦々、縄文時代の遺物を見て回っているわけですが、それは基本的に考古学の資料として展示されています。なのでだいたい、どこの遺跡から出て、いつの時代のもので、〇〇様式と呼ばれているものです。と書いてあります。

縄文好きはそれを「前期にしては洗練されてるね」とか「焼町にしては変わってるね」とか言って、自分の知識を深めたり、ときに知ったかぶりをしたりしながら見るわけです。私も基本的にはそうです。

そういった時代区分や出土地、形式というものは遺物を理解する役には立つのですが、私はどこかで「別にどうでもいい」と思っていたりもします。私は土器や土偶の造形に惹かれているのであって、学術的な理解を深めることが第一の目的ではないのですから。

だから、ぶっちゃけ時代区分は弥生でも縄文的で優れた造形のものを見れば心躍りますし、海外のものでもそこに「縄文の美」を見出してしまったらそれもまた「縄文」だと言ってしまっていいくらいの気分なのです。

前置きが長くなってしまいましたが、そんな私の心にズバッとくる美術館(博物館ではない)が宮城県は加美町にありました。

宗左近記念縄文芸術館です。

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こちらは、縄文好きの詩人・宗左近さんに寄贈された縄文土器や土偶などを展示する町営の美術館ですが、今年の12月27日で閉館してしまいます!本当は5月で閉館の予定が12月まで延び、しかも無料公開している(開館日は金・土・日)ので、是が非でも12月までに行ってください。縄文好きなら義務です。

この芸術館の特徴は、展示されている土器や土偶に説明がないこと。宗左近さんがつけたと思われる詩的なタイトルがついているものはありますが、時代や場所や形式は書かれていません。

なので、考古学的な資料としては価値がないものなのかもしれません。でも、本当に素晴らしい物が揃っているのです。

見ればその凄さはわかると思うので、ほんの一部を写真で紹介します。

まずは、みんな大好き!土偶から

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興味深いでしょ。最後のは岩偶にも見えますが、土偶だと思います。

もう一つ、土偶ではなく土板ですが、スター級の一品。

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何を象っているのでしょうね?

続いて、土器です。

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「動きやまぬ眩暈の定着」と書いてあります。

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最後のは3センチくらいしかないミニチュア土器、人のようにも見えます…

石器もすごいです。

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この翡翠の磨製石斧すごくないですか?衝撃度ではナンバー1だったかもしれません。

紹介できたのはごく一部。閉館後、一部は加美町中新田図書館に展示されるそうですが、一度にたくさん見られるのは今年いっぱいです。

アクセスは悪い(仙台からバスで1時間強)ですが、ぜひ行ってみてください!


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