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森元斎さん(アナキズム研究、哲学者)インタビュー・7

森元斎さん(アナキズム研究、哲学者)インタビュー・7

哲学とアナキズムの応答が世界中にある

杉本 ところで森さんはご自分としてはアナキストと自己定義されてるんですか。

森 どうなんでしょうね。人によってはアナキストと言うときもあるし、まあそうじゃないと言われたらそれまでなんで、そうじゃないと言うしかないし。

杉本 僕は「そうじゃないだろう」と言える立場じゃないんですけど。アナキストですか?といわれたら「そうです」とやっぱり答えます?

森 そう

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森元斎さん(アナキズム研究、哲学者)インタビュー・1 近代に覆われきれない土壌を探して

森元斎さん(アナキズム研究、哲学者)インタビュー・1 近代に覆われきれない土壌を探して

もとは東京出身の森元斎さん。縁あって福岡に行かれた後にご自分で探し、福岡郊外の古民家の住民になられました(現在は長崎在住)。先端のヒップホップなども聞きつつ、畑仕事をしつつ思索するアナキスト哲学者。今回は図々しくも福岡の森さんのご自宅まで押しかけお話を伺いました。改めてお話聞き返し、その知性とやさしさ、そして漢気に心底うたれました。どうかこの濃密なお話をぜひお読みください。失礼な問いにも森さんは真

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栗原康さん(政治学者、アナキズム研究)後編・6

栗原康さん(政治学者、アナキズム研究)後編・6

思い込みは何度も捨てていい

栗原:でも、そうなんですよね。一遍だと「人間じゃない、仏になれ」という発想なんですけど、常に人として植え付けられている常識ではなくていいという。例えば不道徳に開き直るのはちょっと怖くてできないと。それができなくてダメだなというときにでも、それができなくっても「ダメ」にだって開き直るさ、というところです。

――相手がとか、社会がとか、人が人と比較して判断するところに落

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