石上ニモ

創作中毒の石上ニモです。 仕事後の3〜4時間を創作に充てる生活を4年ほど続けています。

石上ニモ

創作中毒の石上ニモです。 仕事後の3〜4時間を創作に充てる生活を4年ほど続けています。

マガジン

  • まじで走れメロス

    コメディ小説、現代風走れメロス。

  • 石上ニモの笑った話

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オードリーのオールナイトニッポンin東京ドームの感想

 2024年2月18日、オードリーのオールナイトニッポンin東京ドームに参加した。俺は若林さんのファンの男で、今日はその感想を書く。整理がつかないので乱文になる。ネタバレを含む。 心に残っている場面 若林正恭さんのおともだちの星野源さんが来てくれて、ふたりでやってくれた2曲がかなり最高で、今も心に残っている。俺はLIGHTHOUSEが大好きで、Netflixで繰り返し見てきた。  中でも、一番好きな曲がorange。俺も阿佐ヶ谷・高円寺に住んでいたことがあって、ままならない

    • まじで走れメロス 最終話

      死刑執行まで、残り1時間を切った。 城の庭には、王とセリヌンティウスのふたりきり。セリヌンティウスは静かに、最後の時間を過ごしていた。 王は「何か、言い残したことはあるか」 セ「…………はい」 王「言ってみろ」 セリヌンティウスは、伏せていた顔を上げ、王の目を見据えて言った。 セ「石工を、続けたかった」 小さく呟いた声は、確かに王の耳に届いたはずだ。しかし、王の心が変わることはない。もし、セリヌンティウスの痛みを慮る心が王にあったならば、最初から『邪智暴虐の王』

      • まじで走れメロス 第5話

        邪智暴虐の王は激怒した。 死刑執行まで残り8時間。「メロスが大橋を突破し、悠々と王都に向かってきている」との報が、早馬によって届けられたからである。 大橋から王都まではかなり離れているため、残り8時間では間に合う見込みはほぼない。 しかしメロスは全く焦る様子もなく、王が雇った山賊とダラダラと談笑し、説き伏せ、えっさほいさと小走りで王都に向かってきているそうだ。 心底、憎たらしい。王は思った。 --- 二日前。そのメロスという男をひと目みた瞬間、王は眉根を寄せた。王

        • まじで走れメロス 第4話

          メロスは激怒した。 王都が遠すぎる。 中学に入学した初日に、バスケ部とバレー部と野球部にスカウトされたほどの恵体であるメロスも、さすがに疲れてきた。ちなみに、メロスは名作漫画「SLAM DUNK」に感化されてバスケ部に入部し、バスケ初心者ながらその身体能力とガッツでチームを勝利に導いていったのだが、それはまた別の話である。 さて、王都に至る道の途中には、多摩川くらい大きな川が流れている。それが昨日の雨で氾濫し、唯一の橋が流されてしまっていた。しかも、荒れ狂う濁流はいまだ健

        オードリーのオールナイトニッポンin東京ドームの感想

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        • まじで走れメロス
          6本
        • 石上ニモの笑った話
          27本

        記事

          まじで走れメロス 第3話

          セリヌンティウスは激怒した。 死刑執行まで16時間。「メロスがまだ家でぐずぐずしている」との報が、早馬によって届けられたからである。 セリヌンティウスは、最後の晩餐から数えて2個前くらいになるであろう食事を終え、床に倒れ伏した。 メロスよりも自分の方が疲れている自信がある、とセリヌンティウスは思った。かと言って、休んでもいられない。腹が満たされ、ようやく頭が回る。どうにかして、この勝ち筋の見えないゲームから脱出しなければならない。 幽霊のようにゆらりと立ち上がり、セリ

          まじで走れメロス 第3話

          まじで走れメロス 第2話

          セリヌンティウスは激怒した。 死刑執行まであと20時間。「メロスが鳥貴族で、とり釜飯を食っているらしい」との報が、早馬によって届けられたからである。 セ「くそ、メロス! ふざけるなよ……」 十字架にくくられたセリヌンティウスは、苦しそうにうなだれた。そのうなだれ具合といったら、気の毒で見ていられないほどであった。うなだれ中のうなだれ。首の骨が全部軟骨になっちゃったのではないかと思うくらいに頭を垂れたまま、セリヌンティウスは、スキマスイッチの「奏」のイントロよりも長いため

          まじで走れメロス 第2話

          まじで走れメロス 第1話

          メロスは激怒した。 必ず、かの邪智暴虐の王を除かなければならぬと決意した。 メロスには政治がわからぬ。 メロスは、村の牧人である。 笛を吹き、羊と遊んで暮して来た。 けれども邪悪に対しては、人一倍に敏感であった。 その、ちょうど二日後。 セリヌンティウスは激怒した。 「メロスがちんたら歩きながら王都に向かっているらしい」との報が、早馬によって届けられたからである。 走れメロス。 まじで走れメロス。 お前のために、無二の友人セリヌンティウスは人質になっている。 はりつけ

          まじで走れメロス 第1話

          石上ニモの笑った話No.028:会社の飲み会が嫌いな槍使いの話

           就職したてのころ、私は会社の飲み会が嫌だった。  上司の話は説教じみているし、面白くなくても笑わないといけないし、共通の話題は仕事しかないし、本音の話をすればそもそもお互いに興味はないし。そういうのが嫌だな、という思いを表面に出してはいけないのもかなりダメだった。  とはいえ、会社に雇われてメシを食っている身だ。そんなことでウダウダ言っていても始まらない。私は努力をした。飲み会には笑顔で参加し、必要があれば幹事なども率先してこなし、場を盛り上げるように努力をした。ただ、

          石上ニモの笑った話No.028:会社の飲み会が嫌いな槍使いの話

          石上ニモの笑った話No.027:20円で笑え

           例えば、一回の買い物で、クーポンを利用したりポイントを溜めたりして、20円得できるとする。この20円の得を嬉しいと感じる人間と、そうでない人間がいる。  時と場合によるけれども、私は、基本的に嬉しくない派だ。  まず、ポイントカードに類するものが、昔から好きではない。ポイントカードを管理したり、たまたま持っていくのを忘れたり、財布から出し入れしたり、有効期限が切れて使えなかったり、「いついつまでにポイントを使わなきゃ」という思いに脳のリソースを取られたりすることが好きで

          石上ニモの笑った話No.027:20円で笑え

          石上ニモの笑った話No.026:オリジン弁当のおばちゃん2

           前に住んでいたアパートの近くのオリジン弁当のバイトのおばちゃんの話。(のののは悪い日本語)  その人はすごく優しい感じのおばちゃんなんだけども、悪い言葉で言えば非常にポンコツ的な側面を有するおばちゃんだ。具体的には、客の所望するお箸の本数を、ほとんど覚えられないという特徴がある。  まずは、このおばちゃんと私のやりとりで、最も多いパターンを記載する。 ★パターン1 おば「生姜焼き弁当とコロッケ単品、お待たせしました! お箸は何膳ですか?」 ニモ「(指を1本立てなが

          石上ニモの笑った話No.026:オリジン弁当のおばちゃん2

          石上ニモの笑った話No.025:オリジン弁当のおばちゃん1

           前に住んでいたアパートの近くにオリジン弁当があったので、よく利用していた。今日はそのころの話。  ある日の夜、オリジンで晩ごはんを買った。たまたま大きい紙幣しか持ってなくて、5000円札を出した。そしたら、店員のおばちゃんが 「5000円入りま~す」 と大きめの声で言った。恐らくは日本特有の、「高額紙幣を扱うときにダブルチェックしてますよアピール」である。 店員1「10000円入りま~す」 店員2「は~い、お願いしま~す」 というやつだ。紙幣の扱いをちゃんとチェ

          石上ニモの笑った話No.025:オリジン弁当のおばちゃん1

          石上ニモの笑った話No.023:ガッキー

           何年か前、クロスバイクというちょっといいチャリを買ったので、県境を越えてみることにしたときの話。目的地は、隣県のでっかい公園だ。  あれは最高の一日だった。  天気は晴天。朝に出発し、10時ごろには隣県に到着。モスバーガーで朝飯を食い、昼前に公園についた。芝生に寝転び(効果音でいうと「ダッシー!」という感じ)、公園内を自転車で悠々と走って汗を流したあと、あらかじめ調べてあった温泉施設へ。ひとっ風呂浴びたあと、遅めの昼食をとって、お休み処で仮眠。自宅へと出発し、コンビニで

          石上ニモの笑った話No.023:ガッキー

          石上ニモの笑った話No.022:スキマスイッチの大橋さんのロングトーンが超ロングだった話

           かなり前、友人の海老くんの誘いで、スキマスイッチさんのライブに行ったときの話。  曲の途中で、アーティストが客席のところを走って通っていくみたいなのがあったんだけど、ボーカルの大橋さんが、私のいる席の真横をダッシュで通った。どさくさにまぎれて、背中を触ってしまった。背中は熱かった。そして、超かっこよかった。スターだった。スターだったし、スター状態でもあった。マリオのやつね、スター状態。  そして、プロってほんとすごいんだなあ、と思ったことがあった。  言わなくても分か

          石上ニモの笑った話No.022:スキマスイッチの大橋さんのロングトーンが超ロングだった話

          石上ニモの笑った話No.021:千年パズルと私

           遊戯王という漫画を知っているだろうか。今日は、その漫画に出てくるアイテムの話をする。ほんの少し、ネタバレにならない程度のネタバレを含むので、ご注意願いたい。  そのアイテムというのは、千年パズルという名前で、主人公の大切な持ち物だ。物語の最序盤、主人公がこの千年パズルを完成させることで、大いなる冒険の幕が上がるのだけど、それは今回したい話とは関係がない。  この千年パズルはかなり厄介なアイテムで、細かい設定は忘れてしまったけれども、常人にはまず完成させられない超高難易度

          石上ニモの笑った話No.021:千年パズルと私

          石上ニモの笑った話No.020:小学生の気の利いた誘い文句

           今日は短い話を。  小中の同級生のS君は、昔から、エンタメ的な意味でのセンスのある男だった。中学生のころ、彼から受けた遊びの誘いの文句が素晴らしくて、今でもはっきりと覚えている。  私の家の近所に、揚げ物屋さんがあった。ヒレカツとか、チキンカツとか、ささみカツとか、そういうものが並んでいるようなお店だ。そのお店はデリシャス・フライ・タナカ、略してタナカと呼ばれていた。中学生になって、4桁(¥)のお小遣いを貰えるようになった私は、小腹が空いたときによくタナカを利用していた

          石上ニモの笑った話No.020:小学生の気の利いた誘い文句

          石上ニモの笑った話No.019:若林正恭さんのファンです

           私はオードリーの若林正恭(わかばやし まさやす)さんの大ファンで、いつか、私の漫画が若林さんの目に触れる日が来ないかな、という密かな夢を持っている。密かな夢なので、当然、内緒にしている。若林さんとコネクションを持つ方が読者諸兄にいらっしゃったとしても、これは私の密かな夢であるので、どうかご本人には伝えないでほしい。いや、嘘。伝えてほしい。絶対に伝えてほしい。絶対に、確実に伝えてほしい。  今、私はまだ漫画を描く人間としては全くの駆け出しで、電子書籍が1巻しか出ていないけれ

          石上ニモの笑った話No.019:若林正恭さんのファンです