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情報セキュリティ白書2022 220917 第2章 情報セキュリティを支える基盤の動向(抜粋) 2.1 国内の情報セキュリティ政策の状況

情報セキュリティ白書2022 220917

第2章 情報セキュリティを支える基盤の動向
(抜粋)
2.1 国内の情報セキュリティ政策の状況

(4)横断的施策
戦略では、前述の(1)~(3)に示した施策項目を実行
する上で、横断的・中長期的な視点で、研究開発や人
材育成等に取り組んでいくことが重要であるとしている。
(a)研究開発の推進
戦略では、サイバーセキュリティの研究開発において
は、脅威情報やユーザニーズを踏まえ、実践的に進め
ることが重要であるとし、研究開発の国際競争力強化と
産学官エコシステムの構築に向けた関係府省庁の振興
施策を促進し強化を図るとしている。また、実践的な研
究開発の推進においては、サプライチェーンリスクに対
応するための技術検証体制の整備、国内産業の育成・
発展支援策の推進、攻撃把握・分析・共有基盤の強化、
暗号等の研究を推進するとしている。中長期的な対応
については、特に AI(Artificial Intelligence:人工知能)
技術・量子暗号技術等に関する取り組みを推進するとし
ている。
サイバーセキュリティ戦略本部は、2021 年 5 月に「サ
イバーセキュリティ研究開発戦略(改訂)※ 23」を決定し
た。これは、2018 年 7 月改訂の「サイバーセキュリティ
戦略」を基に、研究開発の進捗と、環境の変化を踏ま
えた上で、研究・産学官連携の推進方策と産学官エコ
システムの構築戦略を示したものである。
2021 年度は、国立研究開発法人情報通信研究機構
(NICT:National Institute of Information and
Communications Technology)等が共同で、AIを用
いたプライバシー保護連合学習技術による不正送金検
知の実証実験を実施し、その結果を公表した※ 24。デー
タの機密性を保ったまま機械学習を行う技術等を活用
し、金融機関と連携して不正送金等を自動検知するシ
ステムの実現を目指すとしている。
(b)人材の確保、育成、活躍促進
戦略では、サイバー攻撃が複雑化・巧妙化する環境
において新たな価値を創出していくために、サイバーセ
キュリティ確保に向けた人材の育成・確保が必要である
としている。
サイバーセキュリティ戦略本部は 2021 年 7 月に、「政
府機関におけるデジタル改革に必要な IT・セキュリティ
知識を有する人材の確保・育成総合強化方針」を公表
した※ 25。情報システムの開発・運用及びサイバーセキュ
リティ対策と一体の業務改革に取り組むには、その担い
手となる人材の充実が不可欠であるとして、各府省庁
の内部人材の育成及び外部登用による確保を図るとして
いる。

所感
機密情報を取り扱う立場なので、倫理面からの教育も
必要と感じる。思想心理がわからに人にはまかせられない
分野であり危険と感じる。さらに、分野を横断するので
一体化させた教育が必要。「サイバーセキュリティ学部」
の創設が重要な対応だろう。日本学術会議ね。。。


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