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石垣島のパイナップルと持続可能な農業

はいさい👋石垣島のやおやです👨‍🌾

先日、とある企業の社内イベントに
やおやが登壇いたしました😀

今日はその概要をお伝えしたいと
思います。

まずはじめに

まず石垣島のやおやさんという屋号で
ネットでは活動しておりますが
(有)大喜産業という社名になります。

大喜産業は石垣島に本社を構える
島内随一の青果卸企業です。

基本的には島内の農家さんや
内地の市場(鹿児島、豊洲、大田等)から
生鮮を仕入れて、島内のホテルや飲食店等への
卸を主な生業としています。

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登場人物について

先日開催したマルシェでも
多くのお客様に質問をされたのですが
このブログにも2人の登場人物がいます。

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石垣島在住で、大喜産業の2代目。

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東京都在住で
「石垣島のやおやさん」の各種運営。
ゴーヤ店長の代弁者。
マルシェで店長を務めていたのはコチラ。

2人の関係はと言うと
ゴーヤ店長とけいえすは
とある企業の同期入社の仲。

石垣島のやおやさんをはじめたきっかけ

きっかけは2つありました。

一つ目は、昨年夏にお中元ということで
ゴーヤ店長から私・けいえすへの
パイナップルの贈り物でした。

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実は私自身あまり
パイナップルは好きではありませんでした。
酸っぱさと独特のえぐみがどうも
好きになれませんでした。

しかし、石垣島のパイナップルは
それまで自分の中にあった
パイナップルに対しての評価を
180度変えてしまう衝撃でした。

うまい!
これまで自分の食べてきた
パイナップルは何だったのか?

いや、この石垣島のパイナップルこそが
本来のパイナップルであって
他のものはまがい物なのだ。

そんな衝撃で
この美味しさ、素晴らしさを
世に広めたいという気持ちに。

二つ目は
コロナによる観光産業の落ち込みです。

今年も状況は好転してはいませんが
昨年からの影響もあり、石垣島の観光産業は
大打撃を受けている事は言うまでもありません。

ホテルも主要な取引先の一つである
大喜産業もこれまでに無いほどの
売上の落ち込みであると聞きました。

石垣島のパイナップルの美味しさを広めたい、
そして大喜産業の窮地を救うべく始めたのが
「石垣島のやおやさん」でした。

ブランドロゴとブランドメッセージ

まずはじめに2人でやったことは
石垣島のやおやさんのブランドロゴと
ブランドメッセージの立上げでした。

ブランドロゴは、このnoteの
コミュニティを使って総選挙という形で
決めました。

この時はまだフォロワーさんも少なく
確か投票総数も100まで届かずでしたが
それなりの反響を頂けました。
ご協力頂いたフォロワーの皆様
ありがとうございました。

次にブランドメッセージですが

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多くの人に石垣島をふるさとに
感じてもらいたい。
あるいは
いった事がなくても
どこか懐かしくて
いつかは帰りたい
そんな想いをもってもらいたい。
という願いを込めています。

何をやるか?

石垣島のやおやさんブランドでの
アクションの基本スタンスとして
これまでは内地から石垣島であったモノの流れを
石垣島から内地へと振り向けることで
経済圏の拡大をはかることとしました。

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実際には
夏のお中元ということで
パイナップルやマンゴーなどを
内地へ輸出していましたが
それをさらに拡大していく
ということになります。

さらに
フルーツだけでは無くて
3つのサービスラインナップを
取り揃えて内地へ輸出・PRを
していきたいと考えています。

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ショク
パイナップルをはじめとした
島の特産品である食品の輸出
あるいは職業の創出やPR。

コト
旅行やイベントなど
現地でしか味わえない体験。

モノ
こちらはオンラインコンテンツを
中心に考えており、noteをはじめとするメディア。

と、かなりやることの幅を広げていますが
実際に現時点でやれていることはコチラのみ。

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先日マルシェも参加致しましたが
マルシェもコンテンツの一つとして
今後は定期的にやっていきたいと思います。

具体的な取り組み事例

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ここからが本題となります。

石垣島のやおやさんを通じて
我々は3つの数字に着目しました。

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これらの数字は一体何の数字か
お分かりになりますでしょうか?

正解はコチラ

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JAさんの規格外の
ピーチパインの買取価格が
あまりにも衝撃的でした。
(実際には日によって買取価格が変動します)
(が、大体数十円となることが多いらしい)

サイズを揃えることで
輸送コストの削減であったり
消費者への安定供給
販売先の確保など
良いことはたくさんあるものの
ひと玉50円では農家さんも
飯を食っていけません。

JAさんの買取価格が安すぎるから
どうにかして欲しいということではなく
事実としてメリットもあれば
デメリットもあるということです。

こういった現状が因果関係にあるかはわかりませんが
20年前と比べて日本の就農者人口は半減し
食料自給率は38%と極めて低い。

農家は儲からないからと
廃業してしまったり、後を継がせたり
することができない現状があるのではないか?
石垣島のやおやさんの使命として
パイナップルの1次買取価格を向上させることで
儲かる農業と就農者人口の増加
さらには食料自給率へも貢献できれば
という想いでやっていこうということになりました。

パイナップル農家さんが減ってしまうと
あんなに美味しいパイナップルを
食べられなくなってしまうかもしれない。
極めて個人的な危機感ではありますが
それが強かったのかもしれません。

さらに
発育の悪かった小玉は
収穫もされずに放置されたり
畑の隅にポイっと廃棄されている
現場も目の当たりにしました。

市場価値が付かないため
収穫するだけ無駄だからです。

畑で小さなパイナップルを
食べさせてもらいましたが
味は規格サイズと何ら変わりません。
むしろ小さい方が味がギュッと濃縮されていて
規格サイズよりも良い味でした。

これも非常に勿体ない。
イマドキの言葉だとフードロス。

このフードロスにも少しでも
貢献していきたいとも思いました。

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そこで取り組み始めた2つの事例を紹介します。

ニーズマッチングによる価値創出

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非常にシンプルな話です。
特別難しいこともしていません。

先ほどの規格外品や廃棄品となる
パイナップルを我々が規格外品で
も欲しい事業者様を探して
マッチングしております。

潜在的な市場価値を見出して
適正価格での買取と廃棄パインの
削減を実現しています。

ニーズのありそうな事業者様に対しても
ただ闇雲にアプローチするのではなく
生鮮ではなく需要が見込める加工品として
取り扱う事業者様で、かつ、ある程度
消費量の見込める事業者様に絞って
アプローチを致しました。

その結果、多くの新規取引に成功しましたが
本日は2つの事業者様を紹介いたします。

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大人のジャムパン専門店
「銀座 月と花」様は
東銀座にある大人気のお店となります。

パイナップルジャムの全量ではありませんが
その一部としてお取引をさせて頂いています。

本格的なパリジャンのパン生地に
厳選された国産フルーツジャムを
贅沢に使ったジャムパンです。

めちゃくちゃ美味しいので
是非お立ち寄りください。

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老舗和菓子屋のまるやま千栄堂様。

茨城県にある老舗の和菓子屋さんとなりますが
パイナップル大福という新商品で
ご採用頂きました。

餡の甘さと
パイナップルの酸味が
絶妙にマッチしており
我が家はすっかり虜になっています。
(通販対応は現状無いのですが、無理言って
 何回も買わせてもらいました💦)

いずれの事業者様からも
規格外パイナップルを何とかしたい。
稼げる農家の仕組みをつくりたい。
こういった想いに共感頂き
ご採用を頂きました。

JAさんだけに頼らない販売網の構築

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こちらについても
非常にシンプルな話です。

図示している通り
生産者から消費者に届くまで
いくつもの中間流通事業者を
介しているのが現状です。

そのため、1次買取価格が
前述した通り驚くほど安くなってしまいます。

これが良いとか悪いとかではなく
買取価格を少しでも向上させるためには
事業者を大喜産業一社にして
適正な価格で買い取って
消費者にお届けする。
ただそれだけです。

農家さんがD2Cという形で
直販すれば良いという話もあります。
しかし多くの農家さんは
栽培に専念したい
時間的余裕がない
ネットでの売り方がわからない
など、いくつかの制約を抱えており
全ての農家さんがD2Cできるわけではありません。

そのため大喜産業のような
卸業者が少しでも消費者様へ直販することで
適正な買取価格を実現することに繋がると
考えています。

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また、それだけではなく
商品の差異化戦略を取っています。
差別化ではなく差異化です。

差別化とは例えば
糖度が高い
美味しい
大きい
といったように、商品の機能的な部分に
優劣をつけることでアピールします。

しかし、我々は優劣をつけるのではなくて
違いをお伝えしたいと思っています。
それが差異化です。

つまり
生産者さんの考えや想いといった
一人一人異なる唯一無二のものを
お伝えしたいと思っています。

そうすることで
商品の持つ機能性ではない真の価値が
お届けできるように心がけています。
(できているかどうかは置いといて
 そのような姿勢を持っています)

その結果として
楽天やAmazonでも激安パイナップルを
買うのではなくて、多少高くても
石垣島のやおやさんで取り扱っている
○○農園さんのパイナップルを買おうという
お客様を少しでも増やしていきたいと考えています。

今後さらにやっていきたい事

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今後さらに拡大させていきたいです。

例えば自社農園による栽培や
加工品の製造、パイナップル以外の
規格外品の取り扱いなど。

また、けいえすは
本業とのコラボということで
IT×農業についても取り組みたいと思います。

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ざっとこんな感じで20分ほど話
その後は石垣島からのライブ中継で
ゴーヤ店長にパイン畑の様子を映してもらいました。

なんだかんだ
この中継が一番反響が大きかったです。笑

それでは今後とも
石垣島のやおやさんを
宜しくお願い致します。


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