見出し画像

中国映画「シチリアの恋」(谎言西西里)

主演:イ・ジュンギ、チョウ・ドンユイ(周冬雨)、イーサン・ルアン(阮经天)
2016年 1時間30分
いしゃーしゃ的オススメ度:★★★☆☆
(写真=百度百科より)

それぞれ一作品しか観たことがなかった、イ・ジュンギ(「TWO WEEKS」)、チョウ・ドンユィ(「僕らの先にある道」)、イーサン・ルアン(「ハートに命中!100%」)という3人の共演、他のnoterさんのレビューなども読んでいたため、本作を観るのを楽しみにしていた。

一目惚れで始まる純愛物語

ジュンホ(イ・ジュンギ演)は留学先の中国で一目ぼれしたシャオヨウ(小悠、チョウ・ドンユイ演)に「彼女になってほしい」と告白。
恋人同士になった二人は、上海のデザイン事務所にそろって就職したことをきっかけに一緒に暮らし始め、やがて結婚の約束も交わす。
そんな幸せが永遠に続くと思っていた矢先、なぜかジュンホが突然「別れよう」と言い残し、ひとりイタリアへと旅立ってしまう。
幸せの絶頂の中、なぜ彼は恋人のもとを去ってしまったのか?
そこには愛する女性の幸せを心から願う、あまりにも切ない”秘密”が隠されていた…。(配給会社HARK公式サイトより)

前半はシャオヨウから見た物語として別れてから、後半はジュンホから見た物語として二人の出会いから別れまでが描かれている。

シチリアである必要あった?

この「シチリアの恋」なんて邦題見ると、お、イタリアで恋に落ちるロマンティックなストーリーか!なんて思っていたら、全然違う。ただジュンホがシチリアに住んでいたからって設定だが、なんかそれでは「ヴィンチェンツォ」より動機が弱くないか?一応シチリアでのシーンもあるものの、これなら別に上海とソウルでも十分だったと思うのだが。シチリアの観光局とか、オリーブオイル組合かなんかから頼まれたとか?

ただ、中国語の原題はネット翻訳にかけたら、「シチリアの嘘」というような意味だったので、それはまあ悪くないかもしれない。
でもシチリアである意味あった?スコットランドの嘘とか、アラスカの嘘とかじゃダメか?

ロケーションの他にも、ちょっと設定やストーリーに無理がある気がしないでもない。韓国人のイ・ジュンギが中国人声優による吹き替えになっておらず、片言の中国語、長い部分は韓国語の地声でのセリフとなっていた。それは本当に良かったのだが、シャオヨウが「韓国語ができる」という設定はどこから?なぜできるのかという説明もなかったし(それとも私が何か見逃したか?)、彼女が韓国語を披露する部分もない。まあ無理に話さなくてもいいのだが、この設定は説得力が低い。

夜中のカフェの工事とか、階下のピアノを台無しにするとか、ちょっとその辺もストーリー的にどうかという部分もあったりした。

誰かのファンなら見る価値あり

チョウ・ドンユイがメインとなる前半部分、実は結構つまらなくて挫折しそうになったが、これは彼女の演技というよりは、脚本の問題だと思う。「僕らの先・・・」を先に観てしまったので、そちらの方が全然良かったからかもしれない。
イーサン・ルアンはチョイ役だったので、まあ、可もなく不可もなく。

しかし、イ・ジュンギは良かった。フラッシュモブではけっこうダンスも上手でびっくり。彼の作品はまだ一つしか観ていないので、色々とリストに入れているのだが、ぜひ観なくては。

他にも記事を書いているが、2015年から16年にかけて、韓国人スターを主演として中国の映画やドラマが割と作られていたようなので、これもその一環としての作品だったとすれば、まあ細かい設定やストーリーはどうでもいいかもしれない。イ・ジュンギかチョウ・ドンユイのファンなら見る価値はありかもしれない。

こちらは主題歌のダイアモンド・ジャン(張碧晨)が歌う《為什麼我好想告訴他我是誰》♪

こちらはエンディングに流れるイ・ジュンギ歌う「For a while」♪(音源のみ)映画より古い歌だが、こんな歌が上手いなんて知らなかった!


この記事が参加している募集

映画感想文