見出し画像

台湾ドラマ「追撃者 ~逆局~(2)」(逆局:第二章「微光将近」)

主演:ヴィック・チョウ(周渝民)、クリストファー・リー(李銘順)、チュウ・シュエンヤン(朱軒洋)、テレサ・チー(紀培慧)、サンドリーヌ・ピンナ(張榕容)、ツェン・ジンホア(曾敬驊)
2021年 12話(全24話) 
いしゃーしゃ的オススメ度:★★★★★ 
(写真=爱奇艺国际站より)

いやぁ、久しぶりに面白かった!
サスペンスとかはずっと観ていなかったが、後半もなかなか楽しめた。
本作は「Danger Zone(逆局)」の第二章。多少登場人物と、事件内容が変わってくるため、2回に分けて記事を書くことにしたが、一応今読んでくださっている方は、第一章も視聴したという前提で。

冤罪は晴れたが、別の事件が

ヴィック・チョウ(以下ザイザイ)演じる弁護士リャン・ヤンドン(梁炎)は、婦女暴行殺人未遂事件で逮捕されて刑務所に入っていたが、裁判で証人が出廷してくれ、証言をしてくれたため、めでたく冤罪は晴れる。
しかし、裁判所からの刑務所へ戻る護送車が事故に遭ってしまう。一命を取り留めるものの、ますます自分の事件は仕組まれたことだったとの確信を深めた。

テレサ・チー(紀培慧)演じるジャーナリスト、ジー・スーチー(季思琪)は、父親の教え子であるリャン・ヤンドンの事件を追っていたが、上司から外国人労働者の実態を取材しろと命令されてしまう。
しかし、彼らの取材を進めるうちに、失踪者あるいは腹部に手術痕のある者が多いことに気付く。そしてどうも違法な臓器売買が行われているのではないかと疑い始めた。

バラバラ殺人事件、臓器売買、そして12年前のクリスマスイブ無差別殺人事件が、すべてウー・シンクオ(吴兴国)演じるムー・シューソン(穆雪松)がオーナーであるルージェンシェン記念病院(陸振聲紀念醫院)が関わっているのがわかってくるのであった。

複雑なストーリーだが、見応えあり

第一章だけ見ると、サイコパスによるバラバラ殺人事件がメインのように見えるが、実は違法な臓器売買と、政治家、警察の汚職が本質的なテーマとなっており、なかなか見応えがあった。

特に臓器売買は、日本にいるとなんか遠い国の話みたいに感じてしまうかもしれないが、実は案外身近な話なのかもしれない。本作は台湾が舞台となっているものの、原作は中国人作家による小説。中国では少数民族の政治犯などの違法臓器摘出があるようだが、実は顧客には日本人も大勢いるらしい。本作では顧客は政治家や金持ちの企業家、その家族などとなっているが、中国の臓器売買は、案外実際は日本人や韓国人などの金持ちを対象として行われているものもあるらしいのである。
ちょうど韓国ドラマ「イカゲーム」でも、ゲーム脱落者から臓器を摘出するなんてことをやっていたし、ベトナム映画「ハイ・フォン:ママは元ギャング」でも子供達の人身売買の目的は臓器だった。
そういった意味で、本作は現代の社会問題を取り上げているドラマとして、なかなかよくできていたと思う。

キャストもやっぱりみんないい

第一章でも書いたが、ザイザイ、クリストファー・リー、そしてチュウ・シュエンヤンはもちろん、本作の方では二人の女優も良かった。

ジャーナリスト役をやったテレサ・チーは、他のドラマでも観たことがあるが、本作では一見エキゾチックで、アメリカ人とのミックスなので、軽いふんわりしたイメージだが、実は鋭い観察力を持ち、頭の切れるジャーナリスト役がとても良かった。彼女は注目している女優の一人なので、今後の作品が楽しみである。

そしてもう一人は警察の副分局長に就任し、第二章より登場したヤン・ユールー(楊羽璐)を演じたサンドリーヌ・ピンナ。彼女もフランス人とのミックスでエキゾチックな顔立ちで、私は初めて作品では観たが、裏表のある役をうまくやっていたと思う。

そしてザイザイの他に、もう一人楽しみにしていた俳優で、第一章ではほとんど姿を見せないもののWatch Manとして登場したツェン・ジンホア台湾BL映画「君の心に刻んだ名前」(刻在你心底的名字)のバーディー役で良かったので、別の作品も楽しみにしていたが。。。本作では重要な役割だけど、登場回数がちょっと少なくて残念!ただ、演技は良かったので、次の作品にぜひ期待したい。

今年はあまり新しい台湾ドラマを観れていないのだが、これは多分2021年度の台湾ドラマとしては個人的には一番かな。残虐なシーンが多いものの(第二章は少なめ)、ストーリーとしては面白いので、サスペンスが好きな人にはオススメしたい。

ちなみに、今日先ほど初めて「スキ制限」を喰らってしまった!噂には聞いていたが、まさか自分にもかけられてしまうとは。。。
ちょっと時間ができたので、フォローしてくださっている方の記事を色々と読んでいて、スキしていたら、どうも制限になってしまったようで。。。

こちらがシャオ・ビンチー(蕭秉治)が歌う主題歌「不留活口 Burn It Down」♪他の挿入曲も彼が手がけているようである。

そして、こちらはドラマとは全く関係ない歌だが、私が密かに「台湾の野間口徹」と呼んでいて、本作にももちろんバイプレイヤーとして出ているマー・ニェンシン(馬念先)が、割と好きな台湾のグループ宇宙人(Cosmos People)と歌ってるのが結構いいので、リンク。左側がマー・ニェンシン、ルックスも野間口徹に結構似てるんだよなぁ。背は高いけど。


この記事が参加している募集