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台湾LGBT映画「Best Sisters Forever」(親親壞姊妹)

主演:クオ・ホンチー(郭蘅祈)、スーター(蘇達)
2021年 38分
いしゃーしゃ的オススメ度:★★★★★
(写真=GaGaOOLaLa公式サイトより)

2020年の台湾映画「君の心に刻んだ名前」のリウ・クァンフイ(柳廣輝)監督の最新作品ということで、早速視聴してみることに。これは台湾のLGBTコンテンツ専門動画サービスのGaGaOOLaLaの、“2021年度Queer Up The Volume (同志音乐爱情故事)”というシリーズの一つで、台湾の文化省より公式にサポートを受けて制作される10人の監督による10本からなるシリーズ。既に記事にあげた「Papa & Daddy(酷蓋爸爸)」や、「Call it what you want」も同シリーズである。

ソウルメイトである”姉妹”の物語

クオ・ホンチー演じるシューロンが経営する美容室で働くイーホン(スーター演)。二人は”姉妹”のように仲良くしていたが、ある日シューロンの彼氏をめぐっての痴話喧嘩となり、イーホンは出て行ってしまう。

十年後に再会する二人、また元通りに仲良くなるものの、病によりシューロンに残された時間が残り少ないことを知ったイーホン。なんとしても最後の時間を楽しく過ごさせてあげたいと色々なことを計画する。そして最後に、シューロンをドラァグクィーン・コンテストに出場させるのであった。

初めて俳優、しかもドラァグクイーンに挑戦

観終わってから調べて知ったのだが、主演のクオ・ホンチーは台湾では有名な歌手であり作詞作曲家。多くの歌手にも楽曲を提供しているらしい。今年54歳とのことだが、本作で初めて俳優、そしてドラァグクィーンという役に挑戦したそうだ。

「君の心に・・」の印象が強いので、同じような感じの作品かと思っていたら、情緒的な部分はあるものの、前半はなんとなくコメディタッチ、しかしクライマックスのドラァグクィーンコンテストのパフォーマンスの部分は素晴らしかった。このシリーズはテーマソングも重要らしいが、本作ではクオ・ホンチーの「别在伤口洒盐」という曲で、コンテストで最後にシューロンが熱唱する。劇中ずっと”オネェな雰囲気のおじさん”にしか見えなかったシューロンが、メイクと衣装で大変身!

監督は本作で、この「ゲイ文化の一環として生まれた異性装」(Wikipediaより)であるドラァグクィーンという文化に焦点を当てたかったらしい。出てくるお店などのロケーションも、台北では昔から有名なところらしい。
短いながらも、二人の出会いから、イーホンがシューロンのために用意するサプライズの数々、そしてクライマックスのコンテストまで、内容盛りだくさんで、非常にうまくまとめられたストーリーであった。
もうすぐこのシリーズの他の作品も公開されるようなので楽しみである。

こちらが公式サイトで公開されているクオ・ホンチーが歌う主題歌「别在伤口洒盐」およびトレーラー♪

この曲はもともと1999年にアーメイ(張惠妹)にクオ・ホンチーが提供した曲で、こちらがオリジナル♫ このバージョンも素敵。


Queer Up The Volume (同志音乐爱情故事)の公式サイト(英語・中国語)はこちら↓ここから全ての作品、歌の紹介が見られる。


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