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タイ映画「ホームステイ ボクと僕の100日間」

主演 ( )内は役名:ティーラドン・スパパンピンヨー(ミン)、チャープラン・アーリークン(BNK48)(パイ)
2018年 131分
いしゃーしゃ的オススメ度:★★☆☆☆
(写真=mubi.comより)

またまたこれも、アマプラでもうすぐ配信終了ということで視聴した一本。だいぶ前にどなたかのnoteでこの映画のことを読み、ウォッチリストに入れていたのであった。

自殺した高校生の体に

「当選しました」その声で、死んだはずの“ボク”の魂が、自殺した高校生ミンの肉体に“ホームステイ”することになった。ミンの自殺の原因を100日間で見つけ出さないと、“ボク”の魂は永遠に消えると告げられ、新生“ミン”としてもう一度人生をスタートさせる。初めて訪れた街で見知らぬ家族や同級生に囲まれ、違和感だらけの学校生活を送る “ミン”。誰にも気づかれないように謎解きを始めるうちに、秀才の美少女パイと出会い一瞬で恋に落ちる。ある日、1台のパソコンの存在を知り、自殺したミンを苦しめた残酷な現実と対峙していく・・・。

Amazonプライム・ビデオより

ミンは、怪しい商売をしている父親、遠くに出稼ぎに行っている母親、ミンを敵対視しているような兄、表面的には全く気が付かなかった家族それぞれが抱えている悩みを知るようになってしまうのだった。

日本の小説が原作だった

またまたこれも、観終わってから日本の小説が原作だったと知る次第。森絵都による小説『カラフル』が原作で、作品のことは全く知らなくて、もちろん未読だが、ヤングアダルト小説として有名な作品らしい。そして日本でも映画化されていた。
ただ、本作は大まかな筋は原作通りらしいが、かなりオリジナルの設定が加えられているようである。

「当選」して、「他人の体に憑依する」という設定が、『あのときキスしておけば』と似てるなぁとは思ったが、日本の小説が原作であれば、この点は妙に納得。

全体的には説得力がイマイチ

オープニングはなんだかホラー映画のようで、なかなかドラマチックな始まりである。雨や水滴など、結構特殊効果が使われていて、なかなか面白いため、かなり内容に期待してしまったが、「当選」した魂が誰なのか、どういう抽選が行われたかなどが描かれていないため、ちょっとすぐに個人的には失速感があった。

先輩のパイと仲良くなっていく経過や、母親との関係についてはとても良かった。しかし、ミンが絶望して自殺をしたいほどの悩みや状況にあったのかという部分は正直説得力があまりなかった。

「自殺の原因を100日以内に探る」というミステリー仕立てにはなっているので、ある意味緊張感はあるのだが、ちょっと最後は
「え、そーゆーことだったの?ふーん」
と感じてしまったのは私だけ?

本作の日本語のウィキペディアによれば、どうも何度も脚本などの書き直しが行われて、実際に製作開始するのにかなりの年月が経ったようなので、最初のオリジナルの企画の何かが失われていってしまったのかもしれない。

日本でも映画化されていると書いたが、1999年に田中聖主演の『カラフル』、そして2022年にAmazonオリジナルでなにわ男子の長尾謙杜けんと主演の『ホームステイ』として実写化されている(アニメ映画もある)。
キャスト的には1999年版の方が興味深いが、こちらはどうも現在ではDVDのみの模様。
最新のAmazon版の方はかなり評価が良いようなので、こちらはいつか視聴してみようと思っている。

こちらが予告編。アマプラでは月末まで視聴できるようなので、興味がある方は。


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