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台湾映画「あの頃、君を追いかけた」(那些年,我们一起追的女孩)

主演:クー・チェンドン(柯震东)、 ミシェル・チェン(陈妍希)、スティーブン・ハオ(郝劭文)、ジュアン・ハオチュエン(庄濠全)
2011年 110分
いしゃーしゃ的オススメ度:★★★★☆
(写真=sohu.comより)

ドラマ生活に戻ってまいりました!
今回は本当の意味で2週間近い”ドラマ禁欲生活”を送ったが、久しぶりに本なども数冊読み、ちょっとデジタルデトックスもできた。でも、帰ってすぐにドラマ漬け〜。新しい中国ドラマを3本観始めてしまい(視聴中の3本どうするっ?)、寝る時間も惜しい。
しかも、サブスクしているすべてのサービスでも新規追加作品をチェックしなければならない。あー、これも観なきゃ、お、こんなのが出てる、と視聴リストは長くなるばかり。
そしてアマプラもチェックしたら。。。おお、リストに入れていた本作がまもなく配信終了ということで、急いで視聴した次第。

高校時代の甘酸っぱい恋

台湾中西部の町、彰化しょうか。頭の中はアレでいっぱい。将来のことを真剣に考えたこともない高校生コー・チントン(柯景腾、クー・チェンドン演、あだ名コートン)と、個性豊かな仲間たちは、くだらない悪戯で授業を妨害する毎日を過ごしていた。担任からお目付け役を仰せつかった女生徒シェン・チアイー(沈佳宜、ミシェル・チェン演)を疎ましく思いながらも、次第に胸がざわつき始め…。
時代背景は、1994年から2005年までの約10年間。「SLAM DUNK」に夢中になっていた高校生たちは、日本のAVを回し見する大学生になり、やがてそれぞれの道を歩み始める社会人へ。

U-PICC.comより

前半はみんなの楽しい高校生活を中心に、後半はそれぞれの道に分かれた大学生活と、最後に主人公の一人の結婚式で締めくくられる。

楽しい青春映画

一見すると日本の高校とは全く変わらない高校生活。といっても、私は中高一貫の女子校だったので、共学校の様子は残念ながらドラマや映画の世界でしか知らないのだが、コートンたちのような男子グループがいたらさぞ楽しかったのではないだろうか。それともうざくて、つんとすましている女子クラスメイトになっていたかな。
”抜く”シーンを始め、個性的な彼らの様々な授業妨害エピソードにはとにかく大笑いしてしまったし、コートンの家庭内も吹っ飛んでいて、いろいろな設定が面白かった。
ただただおバカで幼稚なことばかりやっているコートンの、そういうおちゃらけたところも、大学生活でクライマックスを迎える。

魅力的に描かれている主人公たち

本作は監督も務めたギデンズ・コー(九把刀)という台湾の人気小説家の自伝的小説を実写化したものだそうだが、なんといっても主演のクー・チェンドンによって魅力的に主人公が描かれている。この作品で一躍有名になったようで、個人的には今回初めて見る俳優だったが、新人とは思えない、肝が据わったともいえる演技がとても良かった。
調べてみたら視聴リストに入れている作品に彼が主演のものもあった。これから見るのが楽しみな俳優になりそう。

チアイー役のミシェル・チェンも同じく。クー・チェンドンほどのインパクトはなかったが、あのランタンを飛ばすシーンなど、彼女の表情はとても印象的だった。本作以降、中国ドラマなどにも結構出演しているようだが、おそらく来年公開されるらしいテレサ・テンの伝記ドラマの主人公をやるようなので、これは絶対に観なければ!(現時点で発表されているタイトルは『時の流れに身を任せ』の中国語タイトルっぽい)

若い主人公たちの演技が印象的だった本作、コミカルな部分が多いものの、最後の結婚式のシーンは一番の見どころ。甘酸っぱい青春の記念の恋を描いたものとしてとてもよかった。まさにリンゴの味のような恋と言えるのかもしれない(本作の英題は『You are the apple of my eye』)。

本作は台湾の青春映画の代表作の一本として挙げられており、もう既にこのnoteだけでも多くの方が記事を書いていらっしゃるので、今更私なんかが書いても仕方がないかもしれない。しかしアマプラでは9月2日で見放題配信終了なので、もしアマプラに入っている方で興味を持たれた方は、今のうちに是非!

ちなみに2018年には山田裕貴主演で同名の日本リメイクが、さらに今年はタイリメイクも制作中の模様。

こちらがエンディングテーマでシャーフー(胡夏)の歌う『Those Bygone Years 那些年』♫

この曲の歌詞を訳していらっしゃるnoterさんが数人いらっしゃるが、ここではこちらのmaomaoさんの翻訳の記事をリンク。歌とあわせて是非お読みください!


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