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【不登校リカバリーCPC】娘の発達課題回復記録⑨《対話編》親との対話で不登校は回復するのか?

自己紹介

生きづらさの根本解決をお手伝いする、ハートエデュケーションセンター代表、川村法子(イーシャ)です。

私は、子ども時代からずっと生きづらく、20代の半ばから、セラピーやヒーリング、瞑想に取り組んできました。

トラウマ治療に出会ったのは、30歳の時。

今から約20年前のその衝撃から、私の身体と心と人生は、大きく変わってきました。

私の詳細ストーリーは、以下からどうぞ。


はじめに

さて、前回、不登校リカバリーCPCのマガジンに投稿した記事では、中2の冬から中3の夏まで、約9ヶ月間不登校だった娘への回復アプローチについて、《生活編》として書きました。

現在、娘は、大学1年生。

受験期間は苦労しましたが、希望していた大学の合格を、一般受験で掴み取りました。

大学では、早速、仲のいい友達もできて、2つのサークルに入っています。

また、週に2〜3日はバイトもし、忙しくも、充実した毎日を送っています。

環境の変化は、成長のチャンスです。

不登校の子どもたちが、高校や大学に進学するタイミングで、元気になる話はよく聞きます。

ですが、同じくらい、また、休学したり、引きこもったりする話も聞きます。

どうしたら、不登校の期間を自分の成長の糧として、ぶり返しのない復帰ができるのか。

それには、いくつかの押さえておくべきコツがあります。

前回書いた、《生活編》は、その基礎です。

そして、今回は、その続き、《対話編》です。

正直、対話だけでは全然足りない

不登校の問題を、対話を通して、改善するメソッドはいくつもあります。

実際に、それは、ある程度までは有効なのですが、答えだけ先にお伝えすると、お子さんの資質によっては、それだけでは、不登校回復のためのケアとしては、全く足りません。

対話について書きながら、最初からこんなことをお伝えするのが、申し訳なくもあるのですが、不登校の課題が何なのかを見分けて、対応することが、ぶり返しのない回復のためには大切なのです。

不登校の原因について考えてみる

そもそも、不登校とは「学校に行かない」状態のことですが、それは、決して悪いことではありませんし、「不登校」という言葉そのものを無くそうというムーブメントも存在します。

学校教育の現場でも、もはや学校システムが、今の時代に合っていないという話は上がっていて、試行錯誤されています。

不登校の子どもが29万人もいるだとか、なくならないいじめの問題とか、学校の先生のメンタルの問題だとか、不祥事とか、そういう話がニュースに出ると、「学校は一体どうなっているんだ!?」と言いたくもなります。

ですが、実際には、良い風に変わったこともたくさんあることを、現場を知る親として感じています。

また、海外の教育と比べると、実際には、日本の教育システムは、かなり充実していることもわかります。

その上で、なぜ、不登校の子が増えているかというと、発達課題の問題が増えているからというのは、1つの事実として存在します。

発達課題って何?

発達課題には、本人の個性として大切にされていい段階から、本人の心身の健康や社会生活に深刻な状態を引き起こす段階までが、グラデーションのように存在しています。

発達課題を持つ子が増えている原因は、食べ物だとか、化学物質だとか、予防接種だとか、電磁波だとか、いろいろ言われますが、今は、一旦、脇に置いておきます。

さて、学校システムが今の子どもに合っていないという意味では、積極的な不登校の子がいるのは当然であり、むしろ、それは良いことで、その子たちにとっての不登校は、何の問題でもありません。

その子たちは、いわゆる私たちが想像する“学校”ではなくて、コミュニティのように運営されているフリースクールやサポート校など、自分に合っている環境で、自分の可能性を探究することができます。

ですが、発達課題が影響しているのであれば、これは、環境を変えても、根本的な回復はできません。

また、その状態は、本来サポートが必要なことであり、今の学校教育そのものが原因とは言えません。

そして、私が察知する限りでは、発達課題があることによって不登校になっている子どもの数の方が、圧倒的に多いのではないかと、現場の感覚として感じています。

発達性トラウマ障害

発達性トラウマ障害とは、発達過程における心身のトラウマによって、脳神経やホルモン、自律神経に問題が生じ、発達障害のような症状を引き起こすことを言います。

ADHDやASDなど、生まれ持った発達障害と思われていたものが、実は、発達性トラウマ障害だったというケースがあると言います。

私が、この議論を最初に見かけたのは、今から、8年ほど前のことで、それは、ADHDが、癒やされていないトラウマの影響によるものだという海外のセラピストの考察が書かれた記事でした。

実際に、トラウマの癒しによって、心身の健康を手に入れた私にとっては、納得のいく考察でした。

私が、複雑性PTSDを、トラウマ治療で克服してきた経緯については、以下の記事をご覧になってみてくださいね。

発達課題は身体に生じている

ADHDでも、ASDでも、発達性トラウマ障害でも、脳科学的視点で言えば、それらは、脳神経やホルモン、自律神経などの身体に生じている課題と言えます。

この記事のタイトルである《対話編》に話を戻すと、確かに、温かく、優しい会話が家庭の中にあることは大切なのですが、症状が、身体に紐づいている限り、対話を良くすることだけでは、子どもの身体症状を完全に回復させることはできません。

ですから、不登校の課題が、何らかの発達課題から生じている場合は、やはり、身体へアプローチできる方法が大切なのです。

詳しくは、この記事を、参照してくださいね。

それでも、対話が重要だと言える理由

だとしても、家庭の中の対話を、温かく、優しいものにしていくことは、子どもの心身症状の回復のための基本です。

親の怒鳴り声や慢性的なイライラ、孤独による張り詰めた空気感や切羽詰まった状況などを、子どもは敏感に察知しています。

子どもは、親の模倣をしながら成長しますから、そのような親の在り方を、自動的に学習します。

家庭で話される言葉が、暴力的だったり、イライラに満ちていると、子どもはそれを模倣し、自分自身では神経を落ちつかせることができません。

その結果、子どもが、いつも癇癪を起こしたり、不安で親から離れられなかったりすると、親にとっては、子育てのストレスも増えます。

ですが、家庭での言葉が、愛に満ちていて、落ち着いていたら、子どもの神経反応も落ち着いていきます。

ですから、何はともあれ、親自身の安定した神経システムと、自己制御する力が、子どもの健康を支える基礎なのです。

そのことを脇に置いて、食事法や運動療法、それ以外の身体的アプローチを行なっても、実は、堂々巡りということは、よくあります。

また、逆を言えば、対話だけをよくしても、子どもの身体作りに目を向けていないと、回復は難しいと言えます。

さて、次回は、実際にどのような対話をしながら、娘の9ヶ月間を支え、ぶり返しのない回復を遂げることができたのか、我が家の実例を出しながら、お話ししていきます。

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不登校リカバリーCPC

臨床心理士のかちゆみこさんとアロマインナーチャイルドワークの東海林智子さんと一緒に、子どもの不登校と発達課題を乗り越え方について発信している、無料参加のオンライン子育てサークル。

まだ一般には知られていない家族学のこと、トラウマのことを、それぞれの体験談を交えながら、わかりやすくお伝えしていますよ。

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