誰にも負けないと自信を持って言えることをひとつ作ってほしい
今日話することは、お父さんがずっと悩んでいることだ。
正直に話そう。
僕は、何か人に自慢できる特技を持っていない。
お絵かきも下手だし、ピアノだって弾けない。
円周率だって3.14以降は言えないし、歴代将軍の暗記なんて5、6人しか言えない。
情けないお父さんで、申し訳ない。
なんでこんな話をしているか、というと子ども時代を少し後悔しているからなんだ。
もっとあのとき、頑張っていれば。
大人になっていくと、どうしてもそんな後悔がひとつやふたつはあるもんだ。
あの時の習い事、続けていれば。
あの時もっと勉強しておけば、ってね。
でも、君にいまそんな後悔のことを分かって欲しいわけじゃない。
大事なことは、誰よりも時間を費やしたって自信を持って言えることをひとつは持っておいてほしい、ということだ。
けん玉でもいいし、楽器でもいい。
誇れるものはなんだっていいんだよ。
さっき話した、大事なこと。
誰よりも時間を費やして、負けないぞって自信を持って言えること。
この自信が、君を無敵にしてくれる。
誰かに何か負けそうになった時、君には君だけの誇れるものがある。
全部負けてるわけじゃないんだ。
勉強もスポーツも敵わない相手がいたとしても、そいつに勝てるところがひとつでもあれば、君は負けてない。
勉強だって、テストの点数を気にする必要はないって前に言ったけど、それでも負けるのは悔しいよね。
もし、算数や理科で負けていたとしても、国語のお勉強頑張って、国語なら勝てるって思ればいいじゃないか。
スポーツの話に例えるなら、野球がすっごくうまくて、バッティングも守備もできる子がいたとしても、君が送りバントをちゃんと練習して、絶対失敗しないって自信を持てたら、その子にはない特技になる。
バッティングがすごくいい子も大切だけど、バントがとってもうまい子だって野球には必要だよね。
大切なことだから、もう一度言っておくね。
君は、自分で自分に自信を持てるようになるための特技をひとつでいいから身につけておいてくれ。
そして、その特技を忘れないでくれ。
君がもし、何か壁にぶつかったとしても、君には君だけの魅力がある。
そのことを、君が時間をかけて磨いた特技が思い出させてくれるから。
子どもには、たくさんの時間がある。
その時間をどう使うかは君が決めることだ。
大人になった時に、あれやっておけばよかったな、ってお父さんみたいになっちゃダメだよ。
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