見出し画像

病院やクリニックの待ち時間の長さについて

病院・クリニック=待ち時間が長い

上記のように感じる方は、多いのではないでしょうか。
実際に、私もその1人でした。

幼少期から、様々な病院やクリニックに大変お世話になっていた人生でありましたが
平均約1時間程の待ち時間が発生をするところが多く
加えて、大体の病院・クリニックのGoogle口コミには
「待ち時間が長い」という旨のコメントが多数存在します。

待ち時間が長い=もういかない。最悪。感じ悪い。★1評価

きっと。だぶん、こんな感じ。


日本医師会の「第5回 日本の医療に関する意識調査」のデータからも
病院・クリニックへ不満第1位は「待ち時間」という結果が出ております。

もっと早く、効率的に、できないのかな…
せっかくの休日なのに、待ち時間がもったいない
出来れば可能な限り、ささっと済ませて、帰りたい…

「病院の待ち時間はどうしてこんなに長いのか?」

実際に私も、転職をする前は
なんでこんなにも時間がかかるのか。が
さっぱり分かりませんでした。

なぜならば、理解をする手段が無いからです。

そんな私が医療業界へ転職をしてみて感じたことは
膨大な業務量を、数分刻みでスケジュール調整を行い
全力で取り組む、医師やスタッフの姿でした。

ふぅっと息付く時間はほぼ無く
水分補給の時間やトイレ休憩など自身の時間を犠牲にしてでも
円滑にご案内ができるように、精一杯尽力をする。

なぜそこまで?

全ては、患者様のため。

その一心で。


上西内科へ転職を行い、私が実際に見て、・体験をした病院・クリニックという場所は
一体全体、何をしているのか?を書き出してみたいと思います。


〇院内検査

血糖値
HbA1c
生化学検査
甲状腺ホルモン検査
体組成測定
腓腹神経伝導速度
血圧脈波(血管年齢)
甲状腺エコー
頸動脈エコー
腹部エコー
心エコー
心電図
レントゲン
ラピッドACTH負荷試験
経口ブドウ糖負荷試験
皮下連続血糖測定検査
肺機能検査
呼気NO検査

上西内科で行える検査内容の一部抜粋です。
数分で終わるものから40分程かかる大掛かりなものまで
多種多様の検査を患者様の疾患や状況に合わせながら、正確に検査を行っていきます。

検査の誤りは患者様の病状を見逃すことへ繋がるため
緊張感が常に途切れない現場でもあります。


〇診察

A4用紙1枚~2枚に渡り記載された検査結果データを元に患者様の診察を行います。検査によっては事前に結果が分かるものもありますが
診察の数十分前に結果が分かるものが大半です。
限られた時間の中で即座に、分析・把握・理解をする必要があります。

そのためには膨大な経験値と数多くの知識の引き出しが必要不可欠になります。

また用紙に記載された数字だけではなく
「なんか足首らへんが浮腫んで痛い気がする…」
「首の付け根に違和感を感じるかも…」など
患者様が訴える、ちいさな症状を見逃すことなく診断を行っていきます。

なぜならばそういった、小さなヒントの集まりが
命にかかわる大きな病気の発見へと繋がっていくからです。

またAIやロボットのように業務的で機械的な診察では
患者様と信頼関係を築くことができません。

患者様の病状だけではなく、性格や生活状況に合わせながら、距離感を縮め、信頼関係に繋げていく。

その信頼関係の築きは、病気の早期発見への大きな橋渡しとなります。


〇クラーク(医療事務:診療補助)

私が、今配属されている部署がこちら。

(診察前)~明記職人~
当日施行した検査の結果をカルテに明記をし
患者様へお渡しできるように媒体の作成を行います。
検査や病状によって、明記方法もさまざまです。

(診察中)~聞き取り調査団~
医師の代わりに、患者様の医療記録の入力代行を行います。
代行入力後のカルテは医師が確認し、加筆・修正の後に完成します。

(診察後)~暗号解読人~
検査指示の暗号解読(以前のnote参照)を行い、カルテに明記・作成を行います。
紹介状の作成や必要書類などの各種媒体作成も瞬時に行います。

このように多岐に渡り、様々な役回りを担います。

~医療業界へ転職初日の奮闘記はこちらのリンクよりご覧いただけます~



〇会計・レセプト

【診療報酬の点数計算】

皆様、この言葉聞いたことありますでしょうか。

実は医療行為に対する価格は医療行為ごとに国が決めた「点数」を基に計算をしております。
そしてこの診療報酬の点数計算は、とてもとても複雑なものです。
公定価格であるため、同じ診療行為なら全国どこでも一律の価格になります。

ただし、患者様が加入している保険の種類や
併存する疾患、検査項目など様々な要因が複数絡み合い
この点数計算はとても複雑なものになっています。

またこの点数計算の基となる、診療報酬のルールは定期的に変更があり
医科診療報酬、歯科診療報酬、調剤報酬は原則2年に1回
薬価(薬剤の価格)は1年に1回の頻度で改定されているそうなのです。

患者様のお支払いする料金にダイレクトに繋がってくる作業のため
限られた時間の中で、誤りや漏れがないかを確認する最終の砦になります。





今回は、すごく簡潔に記載をしましたが
患者様がご来院してからご退出をするまでにこのような膨大な作業が、複数のスタッフの間で行われております。


正直なところ、医療業界へ転職をし
想像を遥かに超える膨大な業務・知識量や
体力が必要な仕事であることに驚きを隠せませんでした。


今回の記事では、待ち時間の長さをただ肯定したいわけではなく
見えない部分には、沢山の努力や想いが存在すること。

その事実を、胸の片隅にやさしく置いていただくことで
あたたかな世界が広がっていくのではないかなと感じます。




医療法人takk
糖尿病・甲状腺 上西内科
ito

-----
たいせつなお時間を割いていただき
お読みくださり、ありがとうございました☻
-----