マガジンのカバー画像

140字小説

443
削って削って、磨いて磨いて仕上げた140字小説です。
運営しているクリエイター

2024年5月の記事一覧

140字小説【高価な虫よけスプレー】

私はキャンプが大好き。でも虫が嫌いな私は虫よけスプレーが欠かせない。週末、私は親友とキャ…

こし・いたお
1か月前
1

140字小説【もう始まっていた喧嘩祭り】

僕はお祭り会場行きのバスを待っていた。あと数分でバスが来るのに男二人が掴み合いの喧嘩を始…

こし・いたお
1か月前

140字小説【発明王の苦難】

「うわっ!」「凄いわね…何もない所でそんな派手にこけるのは、世界広しといえどあなたくらい…

こし・いたお
1か月前
4

140字小説【もっと遠くへ】

「お願いします」「任せて!なんなら毎日でも送っていくよ!」「あ、いえ…」「次の週末は予定…

こし・いたお
1か月前
2

140字小説【スポットライトが眩しくて】

国語の授業で自由に詩を書いた。終業のベルが迫る頃、みんなの詩を読み終えた先生。先生は最後…

こし・いたお
1か月前
3

140字小説【来ることを知っていた?】

少子化の影響を受け廃校になった母校。僕は10年ぶりに足を運んだ。教室には机や椅子、教卓がそ…

こし・いたお
1か月前
2

140字小説【頭の固い男】

「探したよ!どこ行ってたの?」「待ち合わせ場所が逃げてしまって…」「意味不明なこと言わないで!」「君の言ってたクレープ屋さんの前で待ってたよ。でもあの店キッチンカーだろ。営業時間が終了して帰ったんだ…」「で、追いかけたの?頭が固すぎない?」「柔らかかったら延長してくれたのかい?」

140字小説【ずっと気になっていた…】

何を伝えたいか分からない文章は読み手にストレスを与える。だから僕は必ず最初に結論を書く。…

こし・いたお
1か月前
1

140字小説【探さないで下さい】

「探さないで下さい」僕はそう書き置きして家を出た。昨夜、5歳の娘に見られてしまったからだ…

こし・いたお
1か月前
2

140字小説【運び屋】

俺は事故に遭ったらしい。奇跡的に命をとりとめた俺は、見覚えのない女と生活を始めた。俺はそ…

こし・いたお
1か月前
1

140字小説【訳あり】

一人暮らしを始めた私。友人には敷金礼金がないのは訳ありだからと止められた。でも気にせず入…

こし・いたお
1か月前
1

140字小説【浅はかな男たち】

早朝からひったくりを目撃した僕。徒歩での通勤途中、前を歩く女の持つ袋を、後からきた男が奪…

こし・いたお
1か月前
3

140字小説【ヒマワリ】

夫の遺言通りにヒマワリ畑を作った。私には太陽に向かって咲くヒマワリのような明るく優しい夫…

こし・いたお
1か月前
1

140字小説【目覚ましが鳴らなくて】

「珍しいね、何かあったの?」上司に遅刻の理由を聞かれ言葉に詰まる私。「目覚ましが故障したみたいで…いつもの時間に鳴らなくて…」家のすぐ近くを川が流れ、そこには鉄道橋が架かっている。「ガタン!ゴトン!」毎朝決まった時刻に聞こえる始発電車の走行音。もう何十年も私の目覚まし代わりだ。