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私は近所の井戸端会議に参加した。テーマは老いを感じる瞬間だ。白髪が目立ってきたとか、揚げ…
私は歴史の授業を受けていた。A先生は語り出した。「正義は時代や文化、立場の違いで変わりま…
ある日の夜、僕はスリが出ると噂の住宅街を歩いていた。中にはカップルで協力して稼ぐ猛者もい…
記者の私は裏社会で暗躍する人身売買組織に追われていた。私は唯一の肉親である盲目の兄の棲家…
4年に1度の国主催サバイバル鬼ごっこが開催された。ゴーストタウンで庶民が逃げ回り、ハンター…
「ねえ…ここにあったパック、どこへ隠したの?」妻に詰められ凹む僕。隠したつもりはないけど…
僕の毎日は朝から晩まで働き詰めだった。サービス残業は当たり前。給料はスズメの涙ほど。なのにミスがあれば上司から厳しい叱責が飛んだ。それでも僕は自分の役割を果たすだけ。文句も言わず働き続けた。ある日、意を決した僕は、労働基準監督署の人間に相談した。「いや、それは女王蟻に言ってよ…」
ある夏の熱帯夜。私の住むアパートのベランダから不審者が侵入してきた。不用心に窓を開けてい…
物書きの僕にはプロットが閃く瞬間がある。寝起きだ。三歩歩けば忘れる鶏のような僕は、閃いた…
男はここに来るまで数知れぬ悪行を重ねてきた。己の欲の為に人様の幸せを奪ってきた。「お先に…
早朝、僕は駅の構内にある立ち食い蕎麦屋にやってきた。いつもより身体が軽い。券売機で食券を…
僕は物音で目が覚めた。1階が何やら騒がしい。妻の声が聞こえた。「ねえーあなた!縛るもの持…
僕は窓ガラスの割れる音に気づいた。階段を駆け降りると、仕事の早い強盗はリビングに侵入して…
過去に何度も危険な目に遭ってきた友人が、苺ジャムの瓶を持ってやってきた。蓋が開かないという。治安の話題になった私たち。近年は移民政策の影響もあり治安は悪くなる一方だ。友人は「誰も信じられなくなる」と嘆いた。私は瓶の蓋を軽く開けると力こぶにキスをした。「私が信じているのはこれだけ」