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〜 ゆめ、トキドキ、現実 vol.2 〜




物語のあるリボン作家『いろいと』です
私の作るリボンには1つずつ物語があります
手に取って下さった方が、楽しく笑顔で続きの物語を作っていけるよう心を込めて作っています
ストーリーは、一つではなくどんどん増えていくもの、これからのストーリーを作るのは、あなた
あなただけのストーリーを楽しんで行って下さい♡
こちらでは、リボンの物語を紹介しています楽しんでもらえたら嬉しいです♪


〜 ゆめ、トキドキ、現実 〜

あっちへ行っては戻ってきて、こっちへ行っては次へ行き
なかなか決まらない様子の、その男の子は、結局初めに見ていた『ゆめ、幻、トキドキ現実』をプレゼントにして大事そうに持って帰って行った...
·
野球部が終わるのは、いつも日が暮れてからだった
吹奏楽部の私は、何気なくグラウンドを見渡した
『おっ?おつかれ!何?俺探してんの?なんつって!』
『ふぇっ?!い、いや、違うよ!なななんで!!』
焦った私は持っていた楽譜をその場にぶちまけてしまった
『何やってんの。はは。ほんとドジだな』
『あーー!ごめん!大丈夫!もう帰るんでしょ?いいよいいよ大丈夫だから!』
『これくらい時間ないわけじゃないよ。ほらっ』
『・・・ありがとう』
『じゃあなっ!!』
そう言って野球部の君は行ってしまった
·
部活が終わるのは、いつも日が暮れてからだった
野球部の俺は、何気なく吹奏楽部のある教室に目を向けようとしたが、丁度目の間に吹奏楽部のあの子がやってきた
『おっ?おつかれ!何?俺探してんの?なんつって!』
『ふぇっ?!い、いや、違うよ!なななんで!!』
えっ?!何その反応は?と一瞬ドキドキしている俺がいたのだが、もちろんバレたくない
『何やってんの。はは。ほんとドジだな』
『あーー!ごめん!大丈夫!もう帰るんでしょ?いいよいいよ大丈夫だから!』
『これくらい時間ないわけじゃないよ。ほらっ』
『・・・ありがとう』
『じゃあなっ!!』
そう言って吹奏楽部の君と別れた
·
数日後...
『『あっ』』
偶然なのか必然なのか、今日は帰りの自転車置場で出会った二人
どこかよそよそしく、でも嬉しい気持ちの柔らかい空気がその場を包み込んでいた
『帰り?』
『う、うん!野球部は、今日早いんだ?』
『おーそうだなー、久々に早いから今日は帰ってゲームだな♪』
『ゲームいいね、いっぱい出来るね♪』
『おぅっ♪今日はもう吹奏楽部も終わり?』
『ううん♪今日は私の誕生日だから早く帰っていいよって言われて私だけ早く帰ってきた♡』
『・・・今日誕生日なんだ?おめでとう!!』
『ありがとう』
ゆっくり自転車を押しながら校門を二人は出た
また明日と挨拶を交わした
·
次の日の放課後...
グラウンドから吹奏楽部のあの子を見つけた俺は今しかない!と走って追いかけた
『あれ?野球部は?』
『あ、うん、ちょっと抜けてきた』
息を整えて深呼吸してから昨日買ったプレゼントを両手で渡した
『え、え、?!え??』
『いや、急にごめん!何かほら、昨日誕生日って言ってたから、えっとその・・・前から気になってたんだ!俺と付き合ってくれないかな?』
『え、え、ええ!!あり、あり、ありがとう。あのね?私も、わたしも気になってた・・・の!私の方こそ、よろしくお願いします!!』
そう言ってお互い照れ笑いをして、もう一度目を合わせて笑いあった
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優しいパステルカラーの『ゆめ、幻、トキドキ現実』が夕陽と共に温かく見守っていた
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