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こども映画祭 in Italy -Corti A Ponte-

Ciao!!
5月から6月にかけて、イタリアを訪れていました。
友人のラファエラさんのお家に滞在させていただき、映画祭Corti A Ponteの準備と日々の活動を共有していただきながら、主に4つの活動をしてきました。


Corti A Ponteとは

私が、2017年にデンマーク・ViborgのVIA大学で行われたAnimated Learning Conferenceで出会った、Raffaerra(ラファエラ)さんが中心となって、ヴェネチア近郊のパドヴァとポンテ・サン・ニコロで開催されている、こども映画祭 Corti A Ponte (コルティアポンテ)。

この映画祭では、3つの年代(3〜、8〜、13〜)ごとに、こどもの作った映画のコンペと上映があります。上映プログラムも同様に年代別。そして、鑑賞するこどもと先生方が評価・審査を行なって、最終日に評価の高かった作品が発表されます。

今回、大月小学校5年生が、3から4名のグループになって、これまでの地域学習からテーマを選び制作したコマ撮りアニメーションを応募しました。その結果、3作品が上映プログラムに選ばれ、映画祭についてよく知りたい、反応をみたい、という思いからイタリア・パドヴァ〜ポンテ サン ニコロに赴きました。

主催のラファエラさんは、小学校の先生を30年ほど務め、コマ撮りアニメをさまざまな学習と結びつけて実践されてきました。校長先生が変わり、学校でのアニメ学習が仕切り直しになったことで、現在はパドヴァ大学の教育学部で先生を目指す方たちに実践例を紹介する立場でお仕事をされています。
映画祭には、パドヴァ大学からインターン生数名が通訳や広報をはじめ、運営に関わっていました。

映画祭前のウェブミーティング

こんなことをしてきました

①ワークショップ

場所:ポンテ サン ニコロ図書館

図書館の外壁
創作クラブの部屋、画材やゲーム、おもちゃ、ボール、楽しいものいっぱい

対象:中学生の放課後クラブ 6名、クラブのまとめ役1名、映画祭関係者4名
内容:カットアウトを主な手法とした、コマ撮りアニメーション制作

各自工夫して撮影台をセット!

毎週水曜日に、図書館の一室を使って開催されている創作活動プロジェクトに、特別講師としてコマ撮りのワークショップを実施しました。この活動は、パドヴァ市が助成しています。プロジェクトを企画して申請し、採用されたアンフォーマルエデュケーション(制度化されていない自発性や自主性に基づく学習、体験による学び)プロジェクトだそうです。

ささやかで個性的?な文化交流
アニメやマンガで日本に親しみがあり、興味深く見てくれます

高知から観光やJAや地域、博物館や施設などのパンフレット、パドヴァの観光案内や地域誌を持っていき、そちらを主な題材にしてもらいつつ、お部屋に色々ある物も使ったコマ撮りを3時間ほど実施しました。
参照映像を鑑賞し、スマホにアプリをインストールしてもらい、使い方を簡単に伝え、それぞれが動かす(アニメイトする)物を選んで、撮影のセットをし、ワイワイと個性の輝く制作が進み、最後はみんなで鑑賞し、評価しあい、拍手を送りあいました。ほとんどがラファエラさんのアニメ制作を体験していたのですが、アプリを使っての制作ははじめてでした。まとめ役の方も実際に制作しながら面白がってくださり、また汎用性、自発・自主性の高さ、進め方、私とこどもたちの絶妙な距離感を評価いただきました。

みんなで作ったアニメを見て、感想を交換しました

②4歳向けの上映

ワクワク、そして堂々と席に着くこどもたち

ここでは、いちごおりが上映されました。
コミカルな動きで笑いが起きたり、バイバーイというキャラクターに会場のこどもたちが返事をしていたり、終わった時の心のこもった拍手が送られて、この雰囲気を制作したこどもたちに感じてもらいたいなと思いました。

③8〜11歳向けの上映

柏島、月光桜の2作品が上映されました。桜が特別に私たちの日常に親しまれる存在であることを登壇した際にお話しました。
後方の席から鑑賞していたこどもさんが、見終わってすぐに、Beautiful!と、会場の一番後ろにいた私に振り向いて言ってくれて、とても嬉しかったです。

ロシアからスロバキアに暮らしを移しているeye to eye studioのmarinaさんが撮影してくれました💕

登壇した際に私は、ありがとう、おはよう、といった挨拶でコール&レスポンスを楽しみました。とても素晴らしいと感激したのは、ラファエラさんが、全上映作品について、鑑賞する年代に合わせた丁寧な説明をされていたことでした。みてもらいたいポイント、知ってもらいたいことを作品の概要とともに、ユーモラスにエンターテイニングに伝えていたことでした。
登壇前後のコミュニケーションも思い出深いです。知っている言葉を伝えてくれる子、輝いた目ですれ違いざまに声をかけてくれたり、嬉しそうに手を振りかえしてもらいました。会場を去るこどもたちと順々にパンっと手を合わせて貴重な体験を胸に焼き付けました。

④映画教育関係者の集い

みなさんチャーミングで愉快で大好き!お会いできて本当に嬉しいっ✨

ラファエラさんを慕って、また映画祭や映画教育に共感し、関心を寄せる学校の先生、映画に関する教育活動を行なっているアーティスト、映画祭の主催者、アートフェスティバルの主催者、大学教授、大学の研究生、ドキュメンタリー映画監督などが、海外含め、イタリア数ヶ所から約40名が集まりました。
そこで、私は一番手として、これまでの実践から構築したアニメ授業の流れと内容を写真を多めに共有しました。大学教授や小学校の先生、作家さんもスライドを写真に収め記録してくださっているのが目に入り、彼らにとって価値のある何かを築いて来れたのだと感じられました。それから、アニメーション・ワークショップの多様な事例もご紹介しました。高知大学教育学部での講座、TOKIO DOKIDOKI WORKSHOP、使用する素材ごとのワークショップ事例などもさらっと。

お話したことを受け入れていただいて、響いていることが感じられるのは、とてもありがたく、いつまでも宝物のように輝く経験でした。アーティストのチャーミングなおじいちゃまから、君のプレゼンでの動きはまるで海のようで波のようだった〜♬と、囁きながらお茶目に伝えてもらったの、嬉しかったなぁ。
彼は、光と影のアーティストであり、こどもたちに、原型となる古い機械で遊びながら、映画の歴史を伝えています。どなたのプレゼンテーションも面白く、情熱的にお話しされるので、ず〜っと楽しかった!

パドヴァ大学とボストン大学で映画教育の共同研究が行われるようなので、高知大学で開催した特別講座の内容を共有しました。その研究に加われると良いなぁと思い、今回の参加者の掲示板を通してコミュニケーションを図っていこうと思います。

最後まで読んでくださりありがとうございます。
感想やご質問など、コメントお寄せくださいませ。
学校でのアニメ制作・創作授業についてのご相談、
ワークショップのご要望、講座、お話しなども喜んで承ります♪

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