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劇団員、客演のススメ。 その2|私が「劇団員は、劇団の広告塔になれる」と思ったキッカケ。

こんにちは!加藤彩です。

私はいま、「劇団員、客演のススメ。」という題で劇団員として客演してみてヨカッタ!!という経験を書くシリーズをこのnoteで連載しております。第一回の記事は以下のリンクからどうぞ!


そしてこれから書いていくのはこんな内容です!

①まずは自己紹介と、なんでこの記事を書こうと思ったかについて(前回)
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②私が「劇団員は、劇団の広告塔になれる」と思ったキッカケ。(今回!)
③よーし客演するぞ!!!の前に、準備したほうがいいこと3つ
④いざ、外部の団体へ!のときに気をつけたいこと
⑤客演してみて「よかった〜!」と思ったこと
⑥知らなかった!!ということに対する自己嫌悪タイムとの闘い方!!!
⑦自分の劇団に、客演先から持ち帰れたもの
⑧劇団=自分のホームがあったからこそできたこと


さて、今回は第二回「私が「劇団員は、劇団の広告塔になれる」と思ったキッカケ。」です。なぜ私が客演することにメリットを感じていたかということをよりわかりやすくお伝えするため、まずは私がどんな環境にいたか、また旗揚げ当時、劇団はどんな感じだったのか、そして私が「劇団員は、劇団の広告塔になれる」と思ったキッカケについてお話しできたらと思います。


劇団Яealityとは?

劇団Яealityとは、2015年4月に、「日常を、非日常に」をコンセプトに、主宰兼演出・香西姫乃と、脚本・横月まひろにより結成された学生劇団(当時)です。はじめは少ないメンバーで活動していたのですが次第に仲間が増え、最終的に全員で7人になりました。

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こちらは、私が所属していた時の劇団Яealityのメンバーです。このメンバーは主宰の香西以外は全員、第七回公演『習作だった僕の神』を卒業公演とし、劇団を卒業していきました。

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現在は「学生」という枠組みを取り払って活動形態を変え、そして新たな劇団員も加わり、4つのプロジェクトを同時並行ですすめております。(すげえ)

くわしくはホームページをチェック!


色鳥トヲカとは?

いろとり?しきちょう??って誰やねんと思った皆様へ。

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わ た し だ

「お前だったのか」と言ってくださる神様、大募集中です。(古い)

そう、わたくし加藤彩の昔の芸名は「色鳥トヲカ(いろどり とをか)」と申しました。本名をこちゃこちゃいじるとこの名前になります。お時間あったら解読してみてくださいね。


劇団Яealityの旗揚げ当時

じゃあこの劇団Яealityってどうやってできたの?っていうお話。

先ほどお話しした通り、劇団Яealityは、香西姫乃と横月まひろによって結成された学生劇団でした。

とはいえ劇団Яealityは、どこかの大学に所属した劇団ではありません。

そして他の劇団とのつながりもまったくと言っていいほどありませんでした。

つまり、なんか知らんけどなんもない空間にいきなり劇団立ち現れちゃったみたいな状態でスタートしたのが劇団Яealityです。

私は主宰の香西と中学高校の演劇部同期だったので、旗揚げ当時からЯealityに所属していました。他のメンバーもだいたい近しいコミュニティに属しており、演劇を通した広い付き合いのあるメンバーはいませんでした。


初めての舞台出演でつかんだキッカケ

私はЯealityが旗揚げした2015年の5月、ENBUゼミナール主宰のCinestage vol.1『アジェについて』に出演が決まっていました。人生で初めての有料公演でした。(それまではずっと部活で演劇をやってきていたので)

Cinestageっていうのは、ワークショップを受けた人で舞台を一本作るっていうENBUゼミナールの企画で、『カメラを止めるな!』の舞台版です。

この『アジェについて』を作・演出したのは映画監督・今泉力哉さんでした。最近だと、『アイネクライネナハトムジーク』、『mellow』、『his』が立て続けに公開されて、現在は映画『街の上で』が公開待機中です。

今泉さんは当時映画『サッドティー』が注目されてその次の新作に取り掛かっているところで、今ほどは知名度はなかったのですが、それでも一部の映画ファンから絶大な人気を得ていました。『アジェについて』は初めて挑む舞台作品ということで注目されており、チケットも発売して何日かで完売になりました。

「もしかしてこれはチャンスなんじゃないのか?」と思ったのがその時です。

毎回ほぼ満席の公演、そこの当日パンフレットに劇団Яealityの名前が乗れば、私を通して劇団の存在を知ってもらうことができる……?

私は香西に当日パンフレットにЯealityの情報を載せたいと相談しました。とはいえまだ旗揚げしたばかりで世に出せる情報が全くなかったので、

「加藤彩 劇団Яeality旗揚げ公演に向け準備中」

とだけ当日パンフレットに載せてもらいました。そしてこれが、「劇団員を通して劇団名を知ってもらう」という取り組みに向けた第一歩となりました。


「劇団名を知ってもらう」という地道な過程で得たもの

果たしてほぼ毎回満員御礼の演劇の当日パンフレットに名前が載ったら、劇団名は売れたでしょうか?

もちろん、当日パンフレットに一回名前を載せたくらいで劇団名は売れませんでした。100人いたら100人魅了できるような私であればもう少し違ったのかもしれませんが、そう簡単にはいきませんでした。

私が客演をするようになってしばらくしても

「劇団……なんて読むのこれ」
「どこの劇団……?(不安げ)」

と言われることなんて日常茶飯事でした。

それでもしつこく客演をするたびにフライヤーや当日パンフレットに劇団Яealityの名前を載せていきました。

はじめは「劇団名を知ってもらうんだ」と意気込んでいたからこそ「知らないよ」という声にいちいち落ち込んでいましたが、「まあ知らないと言われてもいいや」と思えるようになった頃に、だんだんオーディションやワークショップで出会った役者さんに「あ、知ってるよ。Яealityでしょ?」と言ってもらえることが多くなりました。

そして演劇をやらない友達にも、当然のように「Яealityっていまどんなことやってるの?」と劇団名を口にしてもらえるようになり、私は劇団名を他の誰かが口にするという光景を目にするたびに、ぼんやりと見ていた夢が現実になっていく喜びを、じわじわとかみしめました。(もちろん自分一人の力じゃありません。Яealityに関わったすべての人が、Яealityを広めてくれているのです。)

ですが今振り返れば、劇団名を知ってもらうだけなら、もっと他にたくさんの手段があったのだろうと思います。

なので今回は、劇団名を知ってもらうためと思ってやってきたことが、結果として別の形で私と劇団に対して返ってくるものが大きかったという経験をお話しさせてください。

つまり、劇団名を広めたい!!劇団としての価値を高めたい!!っていうのは超最終目標のお話になってしまうと思います。あらかじめご了承ください。

ということで第二回はおしまいにしたいと思います。

お次は「その3|よーし、客演するぞ!!!の前に、準備した方がいいこと3つ」を書いていきます。

まて次号!↓


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