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知識を教えるというよりは、『視線を育む』

何かを教えたり伝えたりしたいっていうときに、
『知識』を教えがちなんだと思います。
一度、アンテナが立った事柄は、次からは気になったり、注目したりします。
それは『視線』を得ているからなんだと思います。

角度を変えて見てみよう「視座」であったり、
もう少し広い幅で見てみよう「視野」であったり、
ここに注目してみよう「視点」であったりするのかもしれません。

事例によっては、
どの言葉がふさわしいのか、
はたまたどれにも通じることなのかもしれませんが、
いずれにしても、
『見えるようになる』
『気付くようになる』
『感じるようになる』
ことが重要なのだと思います。


「カクテルパーティー効果」って言うんですかね。
気になる点はグッと注目できます。
多くの名前があっても自分の名前はすぐに見つかります。
一度、着目したものは、次からも気になります。

自分と同じ車はすれ違う度に目が行きます。
友達がオススメしているタレントさんはやたらとCMに出てる気がします。
何気なく通る道でも一度でも話題にあがると毎回見てしまうものもあります。
口癖に気付いてしまったら話題よりもそれしか頭に入ってきません(笑)

これらはアンテナの高まりですね。
これまでと同じなはずなのに、アンテナが植わった?生えてきた?おかげで毎度、視線が向くようになります。


ぼくたちのNPOでは、そのまちの子ども達をターゲットに、もっと自分のまちを好きになってほしいっていう活動をしています。
知識供与型に色々と教え込むのではなくて、
普段何気なく通っている道や、一度は行ったことのあるところに、改めてその意味や構造を知ってもらって、今後の、その子たちの視線を育むことを大切にしています。


大人が対象の講座・イベントでも同様だと思います。
様々なジャンルにおいて、詳しい方は多種多様です。
ぼくなんかが、上から目線で、知識を教えようとするのはちょっと違うのかなって思います。
「一緒に考えよう!」っていうテーマ設定をしたうえで、
議題、課題、話題、着目点を提示するということを意識しています。

ちなみに、昨日の講座の様子と板書です。

知識的、技術的なことは、特に何もお話ししていないのですが、皆さんから次々とご意見や提案が出てきました。
こうした講座を通じて、意識が高まり、関心をもった皆さんだと思います。
そんな『視線』を得ているから、今後、気になったり、協力しようっていう姿勢をもっていただけるものと思います。



先日、11年目の3.11にて、ご提案させていただいた
『Bousai啓発ネットワーク in 北九州』の言い出しっぺにあたり、
19人の方から、参加・参画の声をいただいています。(とても嬉しく、驚いています)

これを提案するときに、
とても引っかかっていたことで、
信頼するメンバーのおひとりからも案の定ご指摘いただきました。

『啓発』っていう言葉が上から目線のように感じてしまうっていうものでした。
よりしっくり来る言葉が見つからず1年が経ちましたので、この言葉で行かせてもらいました。

長い言葉を使えるのならば、
ともに学び、
ともに気付き、
ともに共感し、
『視線をともに育んでいく』
というようなニュアンスかなと思っています。


講座などに限らず
普段からの会話や、会社での育成、子育てにも通じることなんだろうと思います。

知識を教えるというよりは、
『視線を育んでいく』

そんなところに配慮していきたいと、改めて思いました。

今日もご覧いただきありがとうございました!
今日のこの話題も、皆さんへの知識供与ではなくって、そんな気付きやアンテナになっていっていただけたら良いなぁと思っています。

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