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蝉時雨からchantへ

毎朝5時半頃目が覚める。というより、家人が朝食の準備をする音で意識が戻る。腰痛持ちなので起き上がる前にストレッチをする。早起きの猫が何をしているんだという表情で私を見ている。君も毎日よくやっているでしょうと目で返す。

朝食のメニューは野菜スープ、パン、果物、コーヒー。野菜スープは前夜に私が作っておく。レシピは省略するが、スープはニンニク、タマネギ、ニンジン、ジャガイモ、カボチャ、シメジ、ブロッコリー、煮豆、固形ブイヨンなどで作る。トマトを入れて変化をつけることもある。煮る時間は素材によって時間差でビタクラフト鍋にいれていく。7分で火を止め、蓋をしておくと翌朝にはヘルシーな野菜スープができている。ただ、ブロッコリーは食べる前に煮込んだ方がいい。

朝食を済ませ窓を開けると蝉の大合唱が待っている。以前はうるさいと感じたが、今は大合唱に聞き入るほど心地よい。鳴き声に引き込まれながら目を閉じると、脳は回想モードに切り替わる。蝉の鳴き声が耳から遠ざかっていき、子供の頃の思い出が蘇ってくる。近くの神社で遊んでいた時、蝉がよく鳴いていた。家に帰って蝉の盛大な鳴き声に囲まれ、母が切り分けたスイカを食べていた。夜になり眠る時も頭の中で響いていた。

蝉の鳴き声は読経のようだ。高野山などでたくさんの僧侶が唱えるお経はうねるような地響きに聞こえる。聞いているうちに、自分を忘れて何かに導かれるような錯覚に陥る。

読経は忘我をもたらし、蝉の鳴き声は回想をもたらす。読経と蝉の大合唱はどこかで繋がっているようにも思われる。

ところで、「お経をあげる」は英語に、'chant a (Buddhist) sutra'という表現があるようだ・・・。

次に紹介するのは、fourplayというフュージョン系のグループが演奏するchantという曲です。読経をfourplayのchantに結びつけるのは唐突な飛躍になりました。ご容赦ください。

chantはアフリカンサウンドの趣があり、格好をつけて言えばsmooth&groovyな曲です。聴いていただくと、なぜchantという曲名なのか、その雰囲気がおわかりになるかもしれません。


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