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経営幹部の視座の高め方

皆さん、こんにちは。コクーの入江です。以前の記事で「経営幹部に最も必要とされるスキルは何か」というテーマで「ソーシャルスキル(他者とうまく協働する力)」だと書きました。詳細ご興味ある方は記事でご覧ください。

今回は、その経営幹部がソーシャルスキルを獲得しつつも、更なる視座を高めていくために必要な思考と行動のお話しです。(もちろん経営幹部だけでなく、全てのビジネスパーソンが持つべき視座ですので、読み替えていただければ幸いです)

ソーシャルスキル+〇〇

メタ思考

一言でまとめると"メタ思考"を持つということです。弊社顧問の澤円さんも「メタ思考」という本を出版されていて「メタ思考とは、自分の認知活動(行動や考え方)や性格を俯瞰で見て認識する活動」と言われています。一つの価値観に縛られずに自分が面白いと感じることに正直になるということと、他者の方法論の「外」へ出るという意識を持つことの重要性を謳われています。読みやすく様々な気付きを得られるので興味ある方はぜひ!

では、どのようにメタ思考を持っていくのか?ここでは私なりの考えを整理していきたいと思います。

外に出るということ

これも一言でまとめると"外に出る”ということです。
人は誰しもがアンコンシャスバイアス(無意識の偏見)として、様々な固定概念や先入観を持っています。
「自分は世界のあるがままを見ている」と思っているが、実は
「自分のあるがままの世界を見ている」ということです。

まず自分自身の色眼鏡を外しましょう。そして本質思考(メタ思考)になっていくために”井の中の蛙大海を知らず”ということわざにもあるように、大海原(自分の思考の外)への興味を醸成し、その先に何があるのかを知るために、行動し進化していく。ということが経営幹部に必要な視座であり、責任だと思うのです。

その視座を獲得するために私なりにやっていることや考えていることは…

ウェイトを決める

まずはウェイト設計です。皆さんご多忙で目の前の仕事に追われているかと思うので、最初に自分時間の理想設計をすることが大切です。私の場合、ざっくりとウェイトを設定して1ヶ月単位、1週間単位で見直しながらスケジューリングしています。

自分へのInput/Output (15%)

外に出るというのは何も外出したりするだけではありません。自分自身の知見を拡げ、様々な考え方をInputしOutputしていく機会として、コスパ最強なのが「本」です。私は元々そんなに活字が得意な方ではないので、月に5冊(年間60冊)を目標にしています。インプットした中で共感したものをいかに早くアウトプットするかを大切にしています。アウトプットの結果が良かった時は新しい視座の獲得(成功体験)となり、また次のインプットへのアクセルになるのです。こうしたループが回ってきたら苦手意識よりも成長意欲が勝つのでどんどん行動が生まれ、視座も高まりメタ思考ができるようになっていくと感じています。(本の選び方やジャンル、読み方や読む時間のつくり方など、マイルールがあるのですが、長くなるのでここでは割愛…)

因みに、弊社役員チームでも、経営に対する全体俯瞰的な理解をすることで経営の質を高めていくことを目的として、課題図書を全員で読み合わせ、ディスカッションをするという取り組みも始めました。今やっている課題図書はコチラ↓

本を読み、他者の考えや価値観に触れることで新しい視点を発見し、それを自分の仕事に活かしていくこと。このInputからのOutputを繰り返し、PDCAを回していくことで視座を高めることができてくると考えています。

社内でのInput/Output (25%)

私は、社員との会話もとても大切にしています。社内会議をはじめ、課題に対して様々な視点からディスカッションしたり、色々な役割の人からそれぞれ意見をもらったりすることで、私個人としても会社としても、ブレークスルーする機会を何度も体験しています。コクーではこうしたインナーコミュ二ケーションを大切にしつつ、心理的安全性を高めていこうとするカルチャーがあります。イベントや部活動など、様々な観点から色々な意見を交わし合うことができる機会をつくることで、自らの視座を高めていくことができるのです。この社内でのコミュニケーションに私の時間の1/4を使うように意識しています。

社外でのInput/Output (50%)

「入江さんはフリーコンテンツなんだから社外にドンドン出てって下さいね!」と社員からは冗談っぽく言われますが、これも本当に大切だと思っています。私の時間の半分を社外のコミュニケーションとしていますが、こちらはいくつかの観点を紹介します。

地方創生
弊社では「VISION2030」を掲げており、その重要テーマの一つが地方創生です。現在、私は毎月各地へ出張し、各社とのミーティングや地元で開かれるイベントなどに登壇させていただいたりしています。様々な地銀の担当者の方々や自治体関連、地元企業の方々とお話しをさせていただく中で感じることは、地元を元気にしていくための優先課題は「雇用創出」であり「地元企業の活性化」であるということです。皆さんそれぞれ言い方とか課題解決の優先順位は違えど、本質的な課題やゴールは一致しているという中で、様々な意見を聞くことで様々な行き方へのヒントがあります。
「イノベーションは移動距離に比例する」という言葉がありますが、東京から外に出て、こうした様々な地域の様々な役割の方々と現地で話を聞くことで、新しい視座の獲得と、自分たちがやろうとしていることへの重要性が再認識できます。

また地方出張というと、時間やコストもかかるので、少々のことでは腰が重くなってしまうこともありますが、小さな出来事がだんだんとリレーションしていって大きな結果を生むという経験を何度もさせてもらっているので、積極的に行動することを心掛けています。0に何を掛けても0のままですが、小さな1を足すことで掛ければ掛けるだけ大きくなっていく。これは地方とかにも限らずどんな行動にも当てはまると思っていて、まずは小さな一歩を踏み出していく勇気をもっていくことが、大きな視座の獲得につながっていくのだと感じています。

業務提携
「VISION2030」もう一つの重点テーマが、100社と業務提携するというものです。現時点で12社との業務提携をさせてもらっていて、現在もSaaS企業や地銀グループ各社中心に進行中ですが、ブレストを進めていく中で、はじめは見えていなかった新しい協業モデルが生まれていったり、双方のビジョンのすり合わせをすることで大局観を養われていったりします。

ピッチイベントへの登壇(顧客向け、投資家向け、自治体向けなど)
昨年はピッチイベントでの登壇の機会を13回ほどいただきました。今年もより外に出てPRしていくことに力を入れており、今月はピッチ登壇が5回ほどありましたので、直近のイベントで感じたことを話します。

先週、NBC(ニュービジネス協議会)のスタートアップメンタリングプログラムという、ピッチコンテストに登壇しました。選出されたベンチャー企業が予選大会を勝ち抜き、6社が決勝大会での優勝を目指すというもので、優勝特典はシリコンバレーでのアクセラレータープログラム参加機会の獲得でした。グローバルで通用する技術ゴリゴリ系のベンチャーや、SaaSイケイケのベンチャーなどが決勝大会に参加されている中、私たちのビジネスモデルはそういう舞台に合っているのか?という疑問もありました。ただ当日は思いっきり自分たちのパーパスに対しての想いをぶつけようという気持ちで登壇した結果、第2位をいただくことができました。審査員8名の方々は全員上場企業オーナーで、その中から7名の方々に「出資したい」という札もあげていただき、またその後の懇親会の場でも様々な方から評価の声をいただくことができました。

NBCスタートアップピッチイベントでの登壇の様子

そこで感じたことは、こうして外に出て、自社のパーパスや理念、やっていることや目指していくビジョンを伝えていくことで、着実に理解者や協力者が増えていくということ。それが紡がれながら更なる大きな力になっていくこと。そして客観的に評価をいただくことで、自分たちが日々やっていたことが間違っていなかったんだと確信に変わること。そういった様々な観点で、市場や社会からの評価を客観的に受け入れることが大切だと感じました。今回の機会は私たちが、より自信をもって取り組んでいける後押しになる良い経験でした。

まとめ

経営幹部のみならず全てのビジネスパーソンが持つべきものは、自分の考え方や行動を客観的かつ全体俯瞰ができる"メタ思考"

それを養うためには、自分の思考の外に出ることが大事。

自分、社内、社外という軸において、常に新しい知見や新しい視点を得ることで、思考を高め、行動につなげ、進化していくこと

全社員がそういう視座になり行動できるために、まずは経営幹部が率先垂範することで経営の質を高めることが大事。

というお話しでした。
最後までご覧いただきありがとうございました!


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