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映画批評

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2020年1月の記事一覧

10年代を象徴する映画は?(洋画編)

2010年から2019年の10年間が多様性と分断の時代だったということを先週書きました。今週は10年代を象徴する作品を紹介したいと思います。

『ソーシャル・ネットワーク』デヴィッド・フィンチャー監督の2010年の作品『ソーシャル・ネットワーク』は、かつて彼が『ファイトクラブ』(1999)でゼロ年代の消費社会を予見したように、10年代の分断の時代を予見した作品でした。

Facebookの創業者で

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10年代を象徴する映画は?(邦画編)

先週は10年代を象徴する映画としてアメリカ、ロシア、韓国の映画を紹介しました。今週は10年代を象徴する日本の映画3作品を紹介させていただきます。僕はもともと洋画しか鑑賞していなくて、邦画を観始めるようになったのは大学の時、だいたい4年ほど前からで、なかなか選定が難しかったです。リアルタイムで観てないものを選んでもその時の自分の感情が分からないので。特に一つの国から3作品となると難しい。最初からかな

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『スター・ウォーズep9』と『ローグワン』、『マンダロリアン』を物語消費論で読み解く

昨年末公開された『スター・ウォーズ スカイウォーカーの夜明け』をもって、スター・ウォーズにおけるスカイウォーカー家の物語は完結を迎えました。世界に衝撃を与えた『新たなる希望』から実に40年以上の長いサーガの完結です。ところが、その記念すべき最終作『スター・ウォーズ スカイウォーカーの夜明け』の評価は概ね酷評で、公開時の盛り上がりも前作『最後のジェダイ』や前々作『フォースの覚醒』に比べて下火になって

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