慢性的なストレスは「海馬」を委縮させ、物覚えを悪くさせる
今日も少し脳の話をしようと思います。
タイトルの通りなのですが、人は慢性的なストレスで記憶力が落ちることが分かっています。
短時間のストレスならまだいいのですが、何か月あるいは何年にも渡って大きなストレスを感じている方は危険です。
後述しますが「学習性無力感」に陥ることもあります…。
とりあえず今日は、ストレスと記憶の関係性を分かりやすく解説していこうと思うのでぜひ参考にしてみてください。
特に何か目標に向かって勉強をしている人や、頭の回転の速さを求められる仕事をしている人は知っておいて損はない情報だと思います。
海馬の細胞は過度のコルチゾールにさらされると死んでしまう
「海馬」は記憶を司る、とても大事な部分です。
(ちなみにギリシャ神話に登場する海神ポセイドンがまたがる海馬の前足の形に似ているため海馬と名づけられました)
この海馬はコルチゾールと非常に相性が悪く、慢性的にコルチゾールにさらされると海馬の細胞が死滅し「海馬が委縮」していきます。
コルチゾール(ストレスホルモン)自体は悪ではありません。
むしろ身を守るためにために必要なもので、闘争あるいは逃走しなくてはいけない重大な局面でコルチゾールが大活躍します。
体にエンジンをかけ、大きなエネルギーを作り出してくれます。
しかし、危険なのは「長時間コルチゾールが放出されっぱなし」になってしまうことです。
ストレス反応がいつまでも治まらない状態、というのは心身ともに大きな負担になります。
このストレス反応が長期間に渡って続くと
言葉がうまく出てこない
場所の認識ができない
本を読んでも内容が入ってこない
会話の内容が思い出せない
海馬の萎縮からこれらの症状が出てくることがあります。
海馬は空間認識にも関わっているため、海馬が委縮してくると「自分の居場所や方向が分からなくなる」ということが起こりやすくなります。
よくお年寄りの方が道に迷ったり、家に帰れなくなったりしてしまうことがあると思うのですが、それは海馬や前頭前野の萎縮が関係していることがほとんどです。
逃げることが可能であればストレスから逃げよう
日本人は「耐えることが美徳」という価値観の方が多いように感じますが、個人的には「それはもう古い」と思います。
たしかに日本が過去に高度経済成長できたのは、真面目に働いてきた先人たちのおかげです。
長時間労働やパワハラが普通だった時代でした。
でも現代は違います。
日本特有の固い上下関係や、「残業=偉い、頑張ってる」みたいな感覚はもう古いでしょう。
当たり前ですが、会社より自分の人生が大事です。
会社に対して「働かせてもらっている」ではなくて「働いてあげている」という感覚でいいと思います。
今は個人で稼いでいける時代ですし。
話が脱線しましたが、とりあえず可能であれば「ストレスの大きい環境からは全力で逃げた方がいい」です。
自分に合わない職場
一緒にいるとイライラするパートナー
特にこのふたつです。
動物には「学習性無力感」という現象があります。
(人間だけでなく犬やネズミなどでも確認されてます)
長期間にわたってストレスにさらされると感覚が麻痺し、「この状況から逃れたい!」という気持ちが消え去ります。
無気力になり、自己防衛本能までも機能しなくなるので、奴隷のようにただただ毎日同じ行動をとるようになります。
学習性無力感が酷くなると鬱病になり、さらに思考力が落ちていきます。
大げさに聞こえるかもしれませんが、これは他人事ではありません。
仕事や夫婦関係で「学習性無力感」に陥ってしまう人は本当にいます。
なのでひとつの情報として知っておいて損はないと思います。
学習性無力感になってしまってからでは遅いです。
健康のためにも慢性的なストレスからは逃げた方がいいでしょう。
まとめ
今日は「慢性的なストレスは海馬を委縮させる」というお話をしました。
ストレス耐性や物事の捉え方(価値観)は個人個人で違うのですが、とりあえずストレスで「鬱っぽい症状」が出始めたら環境を変えることを考えた方がいいでしょう。
環境を変えられないなら、どうすればストレスを緩和できるか?を考えるべきです。
一番ダメなのは
ストレスを感じる環境に何もせずに居座り続けることです。
脳も体も故障してきます。
そうなる前に行動を起こしましょう。
今日はそんな感じです(^^)
最後まで読んでくれてありがとうございました。
また近々更新します。
ではでは!!
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