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#436 無理に要約する必要はないというお話

 東京大学の入試問題(英語)では第一問に要約問題が出てきます。


東京大学入試問題(英語)


要約を

1 (―する)約束を結ぶこと。契約すること。
2 (―する)文章などの大意をとりまとめること。また、そのまとめたもの。主要な内容。要旨。「論旨の要約」
3 条件。

広辞苑

 と広辞苑は定義しています。少なくとも学校教育における要約は2番目の意味で使われることがほとんどでしょう。

 要約力とはつまり本質を捉える力。文章が最も伝えたい重要な部分の「核」を理解することになる(受験では文字化の能力も問われるので、その点は気をつけなればならない)。しかし、そもそも要約するには、その文章などをしっかり理解する必要があるし、また短くすれば良いという話ではありません。

 先日twitter上で教育情報を発信している人が、他の人と口論になっているのを発見しました。twiterの投稿できる文字数は140字。もちろん連続投稿できるのだが、つまりtwitterは「要約SNS」なのです。しかし、どちらの側も140字で、自身が表現したいことを適切に、そして相手へのリスペクトを持って表現できていない。というか、そもそも140字じゃ無理なんです。

 要約すればいいってもんじゃない。私たちの思考は、時により深く考える時には時間と文字数がいる。ちょっとぐらいダラダラ書いても、そのほうが人間らしいのではないのか。そんなことを思ったりするのです。

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