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#378 企業理念と教育理念

 この世の中にある全ての企業と、それが提供するサービスは、世界に生きる私たちの困難を手助けし、その人の暮らしを豊かにするものだと、私個人的には考えています。私が読んだある本には『誰かを笑顔にする全てのものは必ずビジネス商品として機能する』と書かれていました。

 企業はペルソナを設定し、その生き方をよりよく支えることで、利益を得る訳ですが、企業が大きくなり社会的認知が増せば、その企業の商品の役割は大きくなっていく。企業が提供する商品は、その企業の理念であり、私たちの暮らしに物理的・心理的な影響を与えるからです。

 リクルートが運営する結婚情報サービス「ゼクシィ」は2023年12月1日、JR渋谷駅近くで同性カップルや事実婚のカップルを起用した広告の設置を始めたという記事を見つけました。

 ゼクシィは2023年5月に創刊30周年の節目を迎え、キャッチコピーを「あなたが幸せなら、それでいい。」へと一新し、初めて性的マイノリティ当事者を広告に起用しました。広告には8組のカップルを起用した。結婚している男女カップルのほか、レズビアンカップル、ゲイカップル、事実婚の男女カップルが登場する予定だそうです。

 性の多様化が社会的関心を集めている昨今。私たちが思う「男女」という価値観が変化の兆しを見せています。私たちはhe,sheという2つの代名詞で括られるほど単純ではなく、結婚とは性別を越えた、人と人との繋がりを示すものだと個人的には思う。

 社会があらゆる人に優しくなるためには、既存の価値観を越えた新たな挑戦が必要です。今の日本では同性婚は合法的に認められているわけではなりません。ですが、人間が作った法が私たちの本質的な自由を縛るならば、その縛りを解くこともまた人間の使命であると思う。

 企業が存在する意義とは、自分が提供するサービスを通して誰かを笑顔にすることであるならば、時には国家の制度に挑まなれければならない。

 一方、自分がいる教育業界を見ると少し寂しい気もする。教育は国家や社会の従属物として機能をしてきたし、そこに創造性を求めることが難しい。何かを生み出すことよりも何かを規制することがその業界に根付いた悪しき文化のように思える。教育が社会を変えるという信念を持って、新たな価値を創造できる企業的側面をもっと持つべきであると感じるのです。


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