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#162 教員養成カリキュラムにコーチングの授業を入れてみよう

最近SNSを見ていると

「教えない」

なるフレーズを用いた学習塾が増えてきていると感じます。

大手予備校を含めた学習塾が有名な講師陣や質の高い授業をアピールポイントとして前面に押し出していたことを鑑みると、時代の変化を感じます。

学校現場でも約十年前からアクティブ・ラーニングという言葉が学校現場で用いられ、現在では「主体的な学び」というのがもっぱらの標語になっています。

現実的な問題から言えば、教師(あるいは講師)の「教える力」は、児童・生徒が学びを進める上では大きな要素です。わかりやすい説明や、的確なアドバイスがある方が当然彼らの学習の伸びは相対的に早くなるでしょう。

しかし以前のコラムでも書きましたが

「教える」ことと「学ぶ」ことは、その主語が違うところがポイントです。

教師(講師)の教える力がいかに高かろうと、学ぶ意思がなければ、それは無に等しくなってしまうのです。

「教えない」や「主体的な」も概念としては同じで

いかに学習者の意欲を引き出すのか

という部分が鍵となると言えます。

しかし、

学ぶ側の意欲をどう引き出すのか

を学ぶ機会は実はそんなに多くはありません。

どのようにしてモチベーションのあげ方や維持の方法は、みな人それぞれであると思っているし、その理論的または実践的な方法を学ぶ機会はなかなかありません。

そこで私は

コーチングの科目をぜひ教員免許取得のカリキュラムに入れて欲しいと考えています。

コーチングとは、相手が自分の思うがままに動くようになることを目的とするのではなく、相手に問いかけることによって、相手の可能性を最大限に引き出し、行動を促し、結果を出すためのプロセスのことです。

教員志望者がコーチングを学ぶことで、今はまだ理想論的な部分が強い「主体的な学び」を現実のものとして変えることができます。
教えない

という意味の本質を教える側が理解することが大切なのだと思うのです。


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