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練習しないという練習をする

#一平リズム田んぼー その14平

今作ってる曲の歌詞が全く出てこなくてしばらく何も手つかず状態だった。先週くらいにキッカケになりそうなのを閃いて今はとても嬉しい気持ち。

3週間くらい歌詞で悩み続けてその間リズムの研究も全然やれなかった。気持ちを切り替えられないタイプなので。早く曲を作りたい気持ちとは裏腹に考えれば考えるほどこの曲に合いそうな言葉が思いつかない。無理やり作るのもなんか曲に悪い気がするし、ならばもういいやと他の事をやっていたらふと浮かんできた。そうなると面白いものでやっぱり曲作りって最高だなと思った。長らく居座ってたモヤモヤはどっかに行った。

リズム研究と演奏のモチベも戻ってきて少しずつドラムやら歌やらベースやらやっている。

そこで気づいた事があった。この3週間はほとんど楽器に触っていない。音楽はいくらかは聴いていたけど集中して聴いていたわけじゃない。そんな時を経て楽器に触ったとき、なんか上手くなったように感じた。そして久しぶりに楽器に触るといつも上手くなったように感じていた事を思い出した。

もちろん技術が向上して複雑なフレーズを弾けるようになったわけじゃないし、前より速く正確に弾けるようになったわけじゃない。しかし、前よりも「自然に」音楽できてる感じがする。楽器を弾くというよりも音を出すために楽器に触れる、みたいな感覚。この感覚が上手くなった気がした理由なのではないかと思う。

そしてなぜか2日目からはとても下手になったように感じる。この感覚でああ、やっぱり昨日の上手くなった感覚は勘違いだったんだなと毎回反省していた。しかしそれが実は間違いで、この感じにもちゃんと理由があるんじゃないかと思った。

俺のリズム研究の目的はもっと自然に演奏できるようになる事。歩いたり話したりするような感覚で演奏できる事。これは演奏は特別な事ではなく日常の一部で特に気張ったり頑張ったりしないでパッとやる、みたいな感じ。

久しぶりに演奏した初日は、今までの感覚を良くも悪くも忘れているのである意味最も自然に演奏しているのだと思う。そして弾いてるうちに以前の感覚を思い出してくる。2日目になると以前の感覚をすっかり思い出して今の自分と比較するようになり、やっぱり下手になってるからまずは前のように弾けるように戻そうという気持ちが出てくる。これが1日目は上手く感じて2日目からは下手に感じる理由じゃないかと思う。

テクニックだけで見たら下手になってる、という感覚が正しいかもしれないが研究の目的である「自然に演奏する」という点で見たら1日目の方が自然に演奏できていると思う。変なクセが取れたと言えるかもしれない。

正確に演奏しよう、とかリズムを安定させよう、とかばっかり考えて楽器練習してるとどうしても曲に合わせる事ばかりで自然な演奏ではなくなってしまうと思う。そのやり方で1曲合わせられるようになっても、違う曲を演奏する時にはまた演奏を矯正しなくてはならない。そうなると矯正済みの曲しか弾けない事になってしまい自然な演奏とは言えないと思う。

つまり、久しぶりに練習した感覚を忘れずに楽器に触れられることができれば常に自然な演奏ができるんじゃないかと思う。曲に合わせるとか正確に弾くとか全く考えずに、弾いてみたら曲に合ってたという感じ。

この感覚で演奏してみてもし曲に合わなかったらこの2つが原因なんじゃないかと思う。

①音楽を耳と身体で感じ切れていない
②自分が出しているリズムが安定していない

①だと思う場合は音楽を感じるところから始める。音楽と一緒に歌ったり体を叩いたりステップ踏んだりしてその音楽の気持ちよさの理由を身体で探る。できれば音楽全体を感じる方が良い。何かの楽器ばかり聴いたりコード進行やメロディの移り変わりに気を取られることなく全体で1つのものと捉えてなるべく無になって聴けると良いと思う。これをやる場合楽器は要らない。音楽を感じる前に楽器を弾いてしまうから。

②の場合はすぐには解決しないと思う。自分もチャレンジしてる真っ最中だけど自分の中にガッチリとしたリズムを作る。そのためにはリズムを感じながら歩いたり、体を叩いてステップ踏んで歌うのを同時にやってみたりの地道な遊びを繰り返す事が解決策なんじゃないかなと思う。こちらもやはり楽器は要らない。楽器を持つと楽器を弾く練習ばかりしてしまうから。

(③として合わせるつもりの元の音楽のリズムがビミョいというのもあるかもしれないけど感覚は人それぞれだしリズムがビミョいのは悪いわけじゃないので文章では触れない事にする)

①も②も楽器を持たないからこそ自分のリズムと向き合えると思っている。楽器のコントロールは自分の音楽を求めていたら必要な分だけ自然とついてくると思うし、自分の中の音楽ができてくるとまた違った楽器のテクニックの欲求が自然と出てくると思うのでやっぱり音楽を聴くこと、感じることが最優先だと思う。そもそもは音楽を聴いて楽器やりたい、ってなると思うし。(テクニックの話は俺がテクニカルプレイヤーになれたら説得力出てくるかな、頑張ろう)

という感じて楽器を始めた時から感じていた「久々演奏初日の上手くなった感」を自分なりに分析できた。さらに「2日目の残念感」から不自然な演奏になってしまう理由も考察する事ができた。楽器を弾き続けるとどうしても「正確さ、合わせる事」を優先してしまいクセじゃあ演奏になりがちだけど音楽ファースト演奏アフターの感覚を忘れないようにしたい。もし忘れてしまったら数日〜自分の気が済むまで楽器から離れる(音楽から離れるわけではなく音楽へのアンテナは立てておく、ここ大事だと思う)ようにすれば自然な演奏になっていくのではないかと思う。これは練習をしないという練習だ、と思い今日のタイトルになった。

この考えが正しければ全ての楽器に言えると思うので汎用性があると思う。自分を実験台にして今後も自然な演奏目指して研究していきたい。近々過去の自分の演奏動画と同じものを弾いてどう変わったかの検証もしてみようと思う。自分の感覚だけじゃなく誰かに聴いてもらった意見がとても欲しい。

久々に取り組んだけどやっぱりリズム研究は楽しい。楽しすぎてせっかく閃きかけた作詞がおろそかになりそうで怖い。まあそうなったらそうなったで、心のままに行こうかネ。

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#一平リズム田んぼー その14平
※リズム田んぼーとは、字の通り田んぼを耕すかのようにリズムへの考えを深めていく(探訪)事なのだ

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