漫才頂上決戦(M-1)を目指すコンビ誕生か
年末の風物詩、漫才頂上決戦 M-1グランプリ。
この番組がスタートしたのは、確か私が高校か大学生か……だった頃かと思う。
(調べてみると、2001年から始まり2010年に終了したが、2015年から復活し毎年12月に開催されている、とある)
学生の頃は、M-1の決勝進出コンビが発表されたあたりから、その話題でもちきり。放送当日は「今日M-1やで!!!」と、放送開始時間までには絶対帰らなかん、というような雰囲気が漂っていた。これは、大阪特有かもしれない。(もしや、私の周りだけじゃないですよね……?)
そして、番組が始まると、正座する勢いでテレビにかじりつく。毎年、腹を抱えて笑わせてもらっていた。
笑い飯の鳥人に笑い泣きし、アンタッチャブルのテンポの良さに心を奪われ、ブラックマヨネーズの優勝に、私も泣いた(吉田さん好き)。
ある年は当時気になっていた男友達と、その友人の元芸人さんのプロっぽい解説とともに、鑑賞したこともあった。大阪に住んでいると、元芸人さんやコンビ組んでましたという人に、結構遭遇する。(その年は敗者復活からあがってきたサンドウィッチマンが、優勝をかっさらった)
学生の頃はリアルタイムで鑑賞し、もちろん録画もして、3回くらい見返す、という暇だからこそできた熱中具合。(一体何を目指していたのかは謎)次の日はM-1の話題でもちきり、みんな第一声「見た!?」から会話が始まっていた。
子どもが生まれた今は、あの頃ほどの熱はないが、M-1当日はそわそわする。そして、もちろん念のための録画とリアルタイム鑑賞は欠かせない。
人を笑わせる。そのために生きる芸人さんたちはかっこいい。尊敬だ。
今もM-1グランプリを目指すコンビは、いくつも生まれているんだろう。未来のスターを目指す若者(若くない人もいるかもしれないが)たち。
……そう我が家でも。
我が子が先日、漫才の練習を始めた。
「どうもー!漫才コンビでーす!」
コンビ名は『漫才コンビ』。何のひねりもなく、逆に狙ったかのようなコンビ名ではないか。
娘が何か話している。どうやら設定的には娘がボケの様子。
それに対して弟が突っ込む。
「なんやそれー!!!」
「いや、違う。そこは、『なんや』や」
「……?なんやー!」
相槌レベルの軽めの「なんや」が欲しい娘。
「ちゃう。な ん や」
「なんや。……?」
「そうそう」
その後も娘が何かペラペラ話して、合いの手を入れる息子。その度に娘から厳しめの指導が入る。
最終、姉の言うことに、普通に笑っている息子。
「もー!違うやろ!」
「…………」
姉に色々言われて、その場から無言ダッシュで立ち去る弟。
「あっ逃げた!」
コンビ決裂。
姉の指導に耐えれなくなった弟が逃げ出す形で、初稽古は幕を下ろした。我が家の『漫才コンビ』の前途は多難な様子。
……何はともあれ。今年もM-1の季節が近づいてきた。下手な素人評論家ぶらずに、素直な心で笑わせてもらいたいなと思っている。
ちなみに我が子もM-1を観るのが大好きなので、一緒に誰がおもしろかったかトークをするのも楽しみなのだ。笑いは世界を救う(誰)。
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