犬や猫

note初心者です。右も左もわかりません。 マイペースに文字を書いています。 私が書…

犬や猫

note初心者です。右も左もわかりません。 マイペースに文字を書いています。 私が書いた文字が文章になり、そして文章が物語になって、誰かの心を動かせたらいいなと思います。

最近の記事

草をむしる猿

草をむしる。 無心にむしる。 庭いっぱいに生えた草。それをむしる。 無心にむしる。 本能のままに。 我をなくして。 手が土にまみれる。 手が汚れる。汚される。 無心にむしる。 でも いらない草、いる草を分けてむしる。 きれいな花を咲かせる草はむしらない。 きれいな花を咲かせない草はむしる。 考えてむしる。 草をむしる猿になった。

    • ある日

      突然、地球に隕石が落ちた。 その圧倒的な力は全てを飲み込こみ破壊していった。それは解釈によっては、圧倒的な暴力だった。 それは、あの人があの人を殺してしまったからかも知れないし、誰かが誰かを虐待したからかも知れない。 あの人があの人にウソをついたからかもしれない。 その時、ネコは何を考えるだろう? 「あぁ、神が我々に慈悲を下さった」と思うのだろうか? 多分思わないだろう。 多分猫は何も思わないだろう。

      • 小説家

        私は小説家になるのが夢だ。 書いては消し、書いては消す。 だから一行も書けない。 書いた分だけ消しているからだ。 私はある日、小説を書くことを思い立ち、図書館に行って小説を書くためのハウツー本を何冊か読んだ。そして役に立ちそうな本を近所の書店で二冊買った。 『小説家になる為にはこれをやれ!』 『芥川賞作家が教える ためになる話』 私が何冊か本を読んで勉強になったことの一つにアイディアノートがあった。 私は何しろ忘れっぽい。 せっかく思い付いたアイディアを忘れてしまっては

        • はっさくちゃん

          僕は、はっさくちゃんというネコをかっている。 はっさくちゃんはなかなか動かない。1日のほとんどを寝て過ごしている。 僕があくびをする。寝ている。 髪をかき分ける。寝ている。 あくびをする。寝ている。 オナラをしても寝ている。 スマホを手に取る。 スマホを机に置く。 テレビを消す。 寝ている。 ソファーから腰を上げる。 部屋の照明を消す。 僕は部屋から退出する。 退出するふりをする。 僕は立ち止まる。そして思う。 僕は、はっさくちゃんの大好きなカツオ節を、はっさくちゃん

        草をむしる猿

          激しい恋

          僕はむかし、恋をしていた。 かなり激しく恋をしていた。 毎日その人のことを考えた。 夜も眠れないほどに。 ある日街中を歩いていたら正面からその人が現れた。 間違いない。 何も変わっていない、あの目の輝き。身のこなし、あの身体! あの人だ。 でも似た人かもしれない。 何しろあれから20年も経っているのだ。 僕は散々迷って、声をかけた。 そこには「はい??」という声と、 激しく困惑した顔が残った。

          激しい恋

          うほうほ

          初めてiPhoneを触った時、どういう風に操作したらいいのか全くわからなかった。自分がおさるさんになったみたいに。 うほうほ 何だこれ? うほうほ これが通話もできるパソコンであることは、情報として理解していた。 とりあえず、iPhoneの周りを一周する。 ボタンらしきものが一つ。一つだけ。 その時点で私の頭は軽くパニックになったた。ボタン一つで何ができるだろう? 電源のオンオフとスイッチを入れたり切ったりすることしか思いつかない。 恐る恐る手に取ってみる。ホモサピエンス

          うほうほ

          人の生

          僕が居間でテレビを見ていると、庭で大きな音がした。 クロックスを履いて庭に出てみると大きなイノシシが横たわっていた。 木製の庭の柵がなぎ倒され、その上に乗っかるようにしてイノシシが倒れていた。 右の後ろ足が少し痙攣していた。 意識はあるらしいが、動けないようだった。 「山より大きなシシは出ん」と言うが、 このイノシシは大きかった。 たぶん私の軽トラックには乗らないだろう。というより乗せられない。 私は呆然とそのイノシシを見ていた。 イノシシが立ち上がり、ここを去っていくこと

          心のタバコ

          生きていると、辛いことがある。 そんな時、僕は心のタバコを取り出す。 むかしタバコを吸っていた。 なんとなく始めたタバコ。 仕事に対するイライラ、未来に対する虚無感や不安。 タバコは、それらの負の感情を薄めてくれるものと思っていた。 でも僕の中のイライラは、むしろタバコにより助長された。 こんなもの吸うんじゃなかった。 でも、簡単にやめられなかった。 何度か禁煙を試みた。でもダメだった。 何をやってもダメだった。 イライラして、仕事もうまくいかなかった。人間関係も最悪だっ

          心のタバコ

          古本が好きだ

          私は本の95%(くらい)を古本屋で買っています。 本を書いている人、作っている人には申し訳ないないですが。 私の場合は値段が安いっていうのも勿論あるんですけど「一期一会」な感じがとても好きです。 前の所有者の生活感が垣間見えたりする瞬間が好きです。 瞬間その① 映画のチケットが挟まっていた。 (前の所有者はあの日あの場所で、デスノート観たんだー) 瞬間その② 昔の新庄のしおりが挟まっていた。 (野球選手の新庄です。現役バリバリの頃っぽい写真です。いつだろう?いまはBI

          古本が好きだ

          新年

          明けましておめでとうございます。 明けましたね、新年。 ほんと下らないですが、毎年毎年 「自分だけ、明けなかったらどうしよう」 って思ってしまいます。 自分だけ年を越せなくて、2021年という空間(年代?)に取り残されて、周りに誰もいなくなるとか、自分だけ真っ白で何もない空間に取り残されるとか、そんな下らない妄想に毎年取り憑かれます。 年を越すっていう表現が、ちょっと怖いのかなって思います。 子供の頃、電車に乗る時に見たホームと電車の間に空いた大きな隙間。あれを跨ぐの

          僕のエンジン

          あの日僕たちは、初めてデートした。 僕は仕事が終わるなり、彼女に電話した。 「お腹が減った。けど何食べたらいいか分からない。魚の缶詰はあるよ。」と彼女。 僕はスーパーで、さとうのご飯を買って車を走らせた。 その部屋は雑居ビルの3階だった。 僕は階段を1段とばしで登った。 まるで背中に手のひらサイズの羽根が生えているみたい足が軽かった。それとも僕の周りだけに重力変化が起こって、身体が軽くなっていたのかもしれない。 部屋に着くと、彼女が膝を抱えてうずくまっていた。  

          僕のエンジン

          雑記 2021年12月19日

          ショートショートnote杯結果発表されてましたね。 一瞬でも、何かの賞が取れたらどうしよう!とか思っていた自分が恥ずかしいです。 12月は師走だけに、忙しいです。 何か書きたいと思いつつも、仕事に追われて何も書けてない状態が続いていました。たぶん皆さんも、そうですよね? 自分の場合、アイディアが思い浮かぶ時は、車を運転している時や、仕事で単純作業をしている時、お風呂に入っている時が多いような気がします。 お風呂に入っている時は、脳がリラックスしているから、脳がよく働くら

          雑記 2021年12月19日

          スクリーン

          ごぼういけるぞ4割引 消費期限は書いてない 私は自分の感覚を信じる 今日はごぼうとにんじんで煮物を作ろう ごぼうの泥を洗う 土の匂いがいい 米を研ぐ 水が綺麗 流れる音も好きだ 私は生きている でも、私はもう献立を考えられない 冷蔵庫にあるもので作れる パパッと 「調味料は比率だけ」ってあの中国人が言っていた スクリーンに映ったものは信じない 信じるのは私の魂にキレイに写ったものだけ

          スクリーン

          足りない料理店

          私はグルメレビュアー幸子。 あるサイトで記事を書いている。勝手に。私はある層からは一定の評価を得ています。 今日はあるグルメサイトで話題の店に行く。 店の名前は伏せます。 噂だと、この店は何かが足りないみたい。 私はサイトを検索した。 でも何が足りないのかはよく分からないかった。 みなさん、文章がおもしろいです。 しかし、この店は何料理にカテゴライズされる店なんでしょうか? みんな食べている料理が違うみたいでした。 和食を食べた人。中華を食べた人。激辛料理を食べた人。 写

          足りない料理店

          夢の道具

          私は多分人より好奇心が旺盛だ。 紙袋や段ボールがあると、ついつい入ってしまう猫みたいに、ついつい気になる事があるとやってしまう。 自らやってみて、体験しないと納得しないたちなのだ。 アロンアルファの思い出。 アロンアルファは小学生だった当時、夢の道具でした。 何故そんなことを思い付いたのかよく分からないけど、お皿に水を張った上にアロンアルファを垂らし(なんで?) 小指の先でそれを突いてみたことがありめす。(馬鹿でしょう) 水と混ざるのかどうか試してみたかったのかな?(さて

          夢の道具

          青 という文章と

          朝起きてなんとなく書いてみた文章。 題名 青 朝起きた。 窓から見る青空は青かった。 それは本当の青だった。 突き抜けるような青だった。 青よりも青だった。 出来立ての青だった。 手に取れるほどの青だった。 これが本当の青なのだと感じた。 自分だけに見せてくれてありがとう神様。でもそれは夢だった。 これは駄文?散文?ショートショート?はたまた、つぶやき? ※詩的散文? 分からない。 インターネットで調べてみる。。 それぞれ定義みたいなものは書いてあるけど一体どこに

          青 という文章と