時代先取りの光と闇
最近テレビで、野性爆弾のくっきーって、結構出てるやないですか。
なんか野性爆弾のイメージって「私、こんな笑いも解っちゃいますw」的な人が多いイメージやったんですよ。言うたら野爆が面白いと言える感性を持っているという、ステータスとして好きと言う奴が多いイメージやったんですね。
とはいえこれは、周りの野爆ファンに痛い奴が多かったのが元凶でしょう。ただもうそんな事考える必要もないほど売れましたよね。今や可愛い女優がくーちゃんの白塗りを見て「嬉しいー」って言う時代ですからね。ちょっと前までネタを披露して客席から悲鳴が上がってた芸人とは思えんですよ。
この野爆って自分のスタイルをあまり変えずに、面白いと思うことを20年やり続けたコンビやないですか。
要するに、時代が付いてきた状態。今から考えると時代を先取りしていた奴らやったわけです。
この時代の先取り。
ゲームファンにはとても有名な、時代を先取りし過ぎた奴がいてるんですよね。
それが、セガでございます。
正直セガは、時代の先取りで闇を見てしまった、悲しい存在ではあるんですね。ただ、このセガの先取りと失敗の歴史が結構面白いんですよ。
そこで今回は、大人の自由研究第二弾。
先取りしすぎたセガの前衛的商品について、ご紹介していきたいと思います。
1.ドリームキャスト
名前くらいは皆さんもご存知ではないでしょうか。1998年に発売され、セガのゲーム機開発に痛恨の一撃を与えた代物です。
このドリームキャストのすごいところと言ったら、なんといってもオンライン通信でございます。
ドリームキャストが発売された1998年。その頃といえば、任天堂が64でカセットゲームを出していた時代でございます。そんな時に、すでにオンライン通信を実装したゲームを開発していたんですから、とてつもない前衛的なゲーム機やったわけですよ。
64との対比で考えてもすごいですけど、驚くべきはネット普及率です。
1998年のインターネット普及率、13.4%ですからね。
10人に1人くらいしかネット環境もなくて、電話回線でする人ばっかりの時代です。
その時代にゴリゴリのオンライン通信を実装してたんですよね。
「しもしもー!」の時代にiPhone売り込むような実質無理じゃね?感が凄い状態やったでしょうね。
さらにドリキャスは先進的で、時計をかざして通信を行う機械なんかも発売してるんですよ。
今任天堂が出してるアミーボや、Apple Watchの電子マネー機能の先駆けと言っても過言ではないものを、20年も前にやってたんですよ。
そして、ついて来れなかった時代の波の煽りを受けて、セガはゲーム機から撤退することになるんですよね。
2.SEGA R-360
R-360は今から約30年前に作られた体感ゲーム筐体でございます。
箱型のコックピットのような見た目で、今見ても前衛的な斬新なデザインですが、コレの凄いところがですね。
コックピット部分、360度回転するんですよ。
コイツ時代にそぐわず無理して作ったから、一台1600万もするくらい馬鹿高い機械で、そこまで流行らんかったらしいですが、セガの時代先取りし過ぎ感を最も伝えられるすげーゲームですね。
3.hologram time traveler
セガの遍歴を見ていて一番びっくりしたのはこのゲームでした。
1991年に発売されたこのゲームは、ほぼ冷蔵庫のような形をしています。
コイツの何がすげーかって、コイツ。
世界初のホログラムゲームなんですよ。
ホログラムですよ。
スターウォーズで見た、「助けてオビワンケノービ」ってやつ。あの先進技術がゲームになっとるんですよ。
しかも30年近く前に。
こちらも、話題性はあったもののそこまで売れる事もなく、時代がついて来ないセガの闇の一つになってしまいました。しかし、ゲームも飽和状態な昨今、こう言うゲームが次の時代を築く日も、近いのかもしれません。
こうして代表的な3つを紹介しましたが、時代に乗る事とこだわることのバランス程、難しいモノは無いのだと実感させられます。
結果売れれば評価はされますが、売れ方なんて後付けの理屈であり、同じ理屈を持っていたとしても、売れなければその理屈は無駄なこだわりになってしまいます。だからこそ、時代の先取りには、光と闇があるのでしょう。
まだ闇の中にいる、前衛的すぎたあの頃のゲーム機が、遅れてやってくる時代の波に乗ってきてくれることを、僕は密かに心待ちにしております。
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