随筆（2020/5/24）:キツイ勉強をなぜやるか（2）偽物の理論と現実の物理

3.丸呑みしたのが偽物だった場合の話

3_1.偽物では現実の物理に勝てない

3_1_0.本物を偽物と選り分ける手間も惜しい。が…

（警告。本日の記事には格闘漫画のグロ画像あり）

勉強によって丸呑みするデカイものが、真実ではなかったとしても、それで得られる快楽には似たような効果があるから、偽物でもよいではないか。
ぶっちゃけ、本物を偽物と選り分ける手間も惜しい。
という人がいる。
まあ分かる。俺だって疲れている時はそうなる。というか、しょっちゅうだ。
だが、マズイ。

なぜこれがマズイのか。
まずは、現実の、特に物理の話をします。

3_1_1.無限に綻びを繕うことが出来る、そんなデタラメが許される、だからこそ、そんなものは偽物だ

本物と違って、偽物は無限に口から出まかせをやるし、やれるんですよ。
一見綻びのない説明というのは、よほど検証を受けていない限り、口から出まかせの集大成だ。
そりゃあ綻びなんかないわ。綻びた側から口から出まかせで直していくことに、何の躊躇もないんだから。

口から出まかせで綻びを繕う、そういう適正のあるやつの、口から出まかせの理論には、綻びがない。
というか、綻びはあるんだけど、それを突くのに、きちんとした、つまりは外形的にも明らかに面倒な手間が要る。

そんな面倒な手間が見えた時点で、手間を惜しむ人たちは、当然うんざりするんですよ。
彼らにとって大事なのは、まずは労力やコストの面で楽をして、なおかつ安全に、しかも好き勝手絶頂をすることだ。
それなりのコストが伴う何かが必要となるのなら、それはバッサリ放棄される。
その結果、安全でないとか、好き勝手絶頂出来ないとかは、二の次になっちゃうんだな。

そらそうよ。
「楽は出来ないが、それでもやっていって、安全に好き勝手絶頂がしたい」？
疲れ果てて気力も尽き果てた時に出て来るのがそれか？　かなり不自然な発想じゃないですか。
「楽がしたい、面倒な手間の類いは何にもしたくない」
まずはこれが出て来るでしょう。そういうことなんですよ。そこから全てが始まっている。
これを誰も止められない。非難も出来ない。

3_1_2.いつかまたしても例の如く、現実の都合に襲撃された時に、これを偽物で迎撃できる訳がない

でも、これは、さっき諦めた「安全でない」というところに、いつの日か避けがたく効いてくる。
口から出まかせで直されたものが、口から出まかせが基本的に効かない、現実の、特に物理に、実際には勝てる訳がねえーんだよ。
いつかまたしても例の如く、現実の都合に襲撃された時に、これを偽物で迎撃できる訳がない。
怪しげな長いおまじないで、突っ込んでくるブレーキの壊れたダンプカーを止められる、そんな世界じゃないんですよね。ここは。
ただミンチになって、ミンチになる苦痛と共に、ものすごく無意味に死ぬ。

（今日のお題に使った画像は、もうちょっと事情のあるやつなんですけどね。
有名格闘漫画『バキ』シリーズ・ピクル編で、かなり強い空手家・愚地克巳は、現代に蘇った最強のヒト科の生き残り・ピクルに勝つために、鞭をモチーフにした空手を考えます。
その結果、現実にはあり得ない、鞭のような蛇腹剣のような骨格をイメージ出来るようになります。

そして、そこから可能であるはずの出力をピクルに叩き込みます。

結果？　彼の骨格は現実にはそうではなかったので、こうなるんですよ）

いざという時にミンチになる。これ、本当に、「やむを得ない」と諦めていいことか？　少なくとも、俺は、嫌だよ。そんなの。
そんな怪しげな長いおまじない、道具としては役立たずである。効き目がない。としか思えない。
まして、手間を割いて、そんなものを丸呑みするの、単純にものすごーく無意味じゃん。

3_1_3.何せ、力も真実だ

それに、ぶっちゃけたことを言えば、「手間がそもそも大して怖くない」と言えるくらいの、現実の、物理的ないし生理的な、効き目のある力が手に入ったら、それに越したことはないでしょう。
物理的な力ないし生理的な力は、それ自体かなりインパクトのある真実です。
で、これを自分が丸呑み出来ていれば、それ自体かなりグッと来るシチュエーションです。

しかもそれは「手間が怖くない」だけではなく、「安全である」ことをかなり支えてくれる。
ちびっと面倒だが、それによるメリットと嬉しさがイメージ出来たら、じゃあそれをやるのはもはやそこまでは苦痛ではなくなる。
そういう力が、欲しいんですよね…
（例えば俺が、筋トレや減量に対し、メリットと嬉しさがイメージ出来ていれば、筋トレや減量はだいぶ容易いだろう。そうじゃないから困っているのだが…）

（あっこれは土日では終わりそうにないぞ。とりあえず気が済むまで続きます…）