マガジンのカバー画像

SSWになっちゃった話

25
とある中学校で常勤スクールソーシャルワーカーになってしまったおっさんの話です。 学校の中に「教えない先生」がいて、よくわかんないけど相談に乗り、やたらと家庭訪問します。そんなおっ…
運営しているクリエイター

2024年5月の記事一覧

「教員として、ちょっと悔しいなって」

「教員として、ちょっと悔しいなって」

今の学校は本当に小さいことを相談で拾うことが多い。小さいこととは言いながらも、当事者にとっては一大事なわけで、中には人生を左右するような超重大なアクシデントだと認識して相談室に来る生徒が大半を占める。内容は勉強に集中できない、友達に無視されているような気がする、友達のことが許せない、無気力で嫌になる等々、今すぐ世界が終ってしまうような話は少ないのだが、うちの生徒がすごいなと思うのは、こういうことに

もっとみる

「子どものために」へのリスペクト

意見が分かれることはもちろんある。立場、視点、役割、狙い、見立て、専門性云々と違える要素は盛りだくさん。しかも、とある大多数の集団の中にいる身としては、自分の専門性は何だ?自分の視点は何だ?と絶えず自問自答しながらたち振る舞う。自分の中で専門性が瓦解したその時点で、自分はもうソーシャルワーカーではない。よく似ている何かだと思う。真剣に熱量高くいなければ、異業種のど真ん中で生きていけない。

意見の

もっとみる

すごく久しぶりに人に会うって

家族以外の他人に顔を合わせることがしばらく無かった子と、なんか知らないけど会えるってことが続いている。理由は特に見当たらないが、新年度に入って多少なりとも自分の中に変化が起きてるということなのだろうか。本人にも分からない、でも確実になにかが変わってきている。
目線が合う、会話が噛み合う、受け答えがしっかりする、笑顔が見られる、自分の意志をはっきり言える、そんな芽が小さくても見つけたなら、それを大切

もっとみる
5月後半はこんな感じ?

5月後半はこんな感じ?

今週は月から金まで朝一番で予期してない面談が飛び込んできた。泣きながら職員室前に立っている生徒を放っておくわけにはいかず、話を聴いたり家庭訪問したり。
5月病なんて言葉があるくらい、5月は誰だって不安定になる。それは社会人でも中学生でも同じで、スクールソーシャルワーカーだって例外ではない。現に、スクールソーシャルワーカーが不登校になったケースも残念ながらある。

自分に優しくなろう。他人に優しくあ

もっとみる

部屋を用意してくれた

スクールソーシャルワーカーなるお仕事をしている。この仕事、多くの自治体は教育委員会にデスクがあって、学校からの派遣要請があって派遣されるという形だが、私がいるのは中学校の職員室で、ここにあと2人のワーカーがいる。3人で周辺の学校をいくつも担当するというスタイルは、全国的に見てもほぼ例がない。
ということで先駆事例もなく、自分たちが考えて学校と相談してやることすべてが新しい取り組みとなる。「手探り」

もっとみる