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LOW HIGH WHO? 〜今語る『僕の青春』と『ネットレーベル』という言葉、そして今聴く『不可思議/wonderboy』〜

◆LOW HIGH WHO?という稀有なレーベル
今から10年ほど前の話。
僕の青春の1ページを彩っていたレーベルがあります。
通学中、車内、ベッド、色んな思い出のシーンに挿入歌として刻まれています。

名前は『LOW HIGH WHO?』というレーベル。
アートディレクターParanelを中心に、Jinmenusagi、DAOKO、GOMESS、不可思議/wonderboy、Kuroyagi・・
上記のメンツを見るだけでどれだけヤバイレーベルなのか分かると思います。当時の僕にとっては時代背景なども含め、非常に鮮烈でした。
語り尽くせないのですが、特に『今』伝えたい事だけ。

◆音楽×ネットの距離感を提示してくれた存在
このレーベルが特別だったのは、当時で言う『ネットレーベル』的な流れの中で、上手くネットを駆使しながら超超良質な楽曲を量産していた事。

Spotifyなどのサブスクリプションもなく、Youtubeも今ほど利用されてなかった頃。なんならスマホが普及して無かった頃。

メジャーでもインディーズでもなく、第3の新天地『インターネット』という新たなフロンティアで音楽活動をする『ネットレーベル』と呼ばれるムーブメントがあった時期。
※当時、音楽配信がアーティストの権利とぶつかる、むずかしい時期でもありました。

そんな時代の転換期にダントツのクオリティで良質な音源を出し続ける彼らに、未来の音楽の在り方を感じた。希望を感じていた記憶があります。

※レーベルの詳細はこちら。
LOW HIGH WHO? オフォシャルサイト

◆今だから響く『不可思議/wonderboy』
Paranel、Jinmenusagi、DAOKO、GOMESS、Kuroyagi・・
皆さんそれぞれご活躍されておりますので、今回は彼らについては触れません。
ただ一人、やはり触れておきたい方。不可思議/wonderboy。
2011年6月23日、不慮の交通事故により急逝されておりまして、今もし彼がまだ生きていたら・・とたまに考えてしまう事があります。

当時の僕の中の認識は色々聞いていた音楽のうちのひとつ。一人のアーティスト、亡くなった事を知った時もショックや悲しみはありましたが、アーティストとして楽曲にしっかり向き合った。ようするに曲にガツンとやられたのはもっと大人になって社会人とかいうやつになってからの話。

満員電車に揺られる毎日。立ったまま寝る電車。まぁ慣れたけどさ。
運が良ければ座れたり、座ったと思ったらおばあちゃんが乗って来たり。
席譲りますよ。だっておばあちゃんだもの。無言で席を離れる。その瞬間譲ろうと思った席にオッサンが・・。仕方ねぇか、おっさんも色々疲れてんもんな。ん、俺は疲れてないのか?

そんなある日、ふと聞いた『不可思議/wonderboy - 世界征服やめた』が自分にグサリ。涙が出るほどの共感。彼のポエトリーリーディングが僕の胸にぶっ刺さった瞬間。

いまだにYoutubeのコメント欄に愛のあるコメントが更新され続ける愛されるアーティスト。レーベルのArtist紹介ページの『Forever』枠にいるアーティスト。コロナ禍の今、傷ついた人が増えている今、不安な人が増えている今。彼だったらどんなポエトリーリーディングをしてくれたのだろうか。どんな癒しや励ましをくれたんだろうか。

RIP 不可思議/wonderboy
RIP ともちゃん9さい
Foreve

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