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【イントランス】当社グループの事業についての考察(ホテル運営事業 その1)

こんにちは、株式会社イントランスのIR担当でございます。
現在、当社ではホテル運営事業、不動産事業、ハーブガーデン運営事業を主たる事業として取り組んでおりますが、これら事業の内容について、どのような市場環境なのか、どのように収益をあげていくのかについて、ご説明をしていきたいと思います。

第1回目は、「ホテル運営事業」から始めたいと思います。


1.ホテル運営事業とは

(1)ホテル運営事業とは

ホテル運営事業とは、ホテルを経営するための活動や業務のことを指します。
具体的には、宿泊施設の運営管理、予約受付、客室清掃、フロント業務、飲食サービス、イベントの企画・運営など、ホテル全体の運営に関わる様々な業務を含みます。
ホテル運営事業は、お客様に快適な滞在体験を提供するために、スタッフの配置や設備の維持管理、サービスの向上などを行います。
また、需要予測やマーケティング戦略の策定も重要な要素です。ホテル運営事業は、観光業やホスピタリティ業界において重要な役割を果たしています。

(2)ホテル運営の収益指標

まずは、ホテルの運営における収益指標について、ご説明します。

  1. 客室稼働率(Occupancy Rate): これはホテルの客室の利用率を示す指標です。客室の稼働率が高いほど、ホテルの収益も高くなります。稼働率を向上させるためには、マーケティング戦略や予約システムの最適化、競争力のある価格設定などが重要です。

  2. 平均宿泊料金(Average Daily Rate, ADR): これはホテルの客室一泊あたりの平均料金を示す指標です。ADRを上げることで、客室収入を増やすことができます。ADRを向上させるためには、サービスの品質向上や特典の提供、需要に応じた価格設定などが重要です。

  3. RevPAR(Revenue per Available Room): これはホテルの客室一部屋あたりの収益を示す指標です。RevPARは、客室稼働率とADRの両方を考慮して計算されます。RevPARを向上させるためには、稼働率とADRの両方を最適化する必要があります。

  4. 追加収益(Ancillary Revenue): ホテルの客室以外のサービスや商品による追加収益も重要です。例えば、レストラン、バー、スパ、会議室などがあります。これらの施設やサービスの収益を最大化するためには、需要の把握や効果的なマーケティングが必要です。

  5. コスト管理: 収益を最大化するためには、コスト管理も重要です。効率的な運営や資源の最適利用、仕入れコストの削減などがコスト管理の一環です。

(3)ホテル運営の収益

ホテル運営のみならず、全ての事業において重要なことは、収益化のためには、売上を伸ばして原価、販売管理費をより抑えることが重要です。
そのため、上述の客室稼働率(OCC)や、平均宿泊料金(ADR)等を向上させ、その一方で適切な原価管理を行い、損益分岐点を売上高を超過することで収益となります。
とくに、ホテル運営においては、ホテル施設の減価償却または賃料、人件費など固定費がかなり重くのしかかること、また時期により客室稼働率が大きく変動するため、いかに繁忙期で収益を大きく伸ばし、一方閑散期においては、いかに落ち込みを抑えるかが重要となります。

2.ホテル運営事業の収益化のためには

ホテル運営の収益化を向上させるためには、以下のアプローチを検討することが重要です。

  1. マーケティング戦略の見直し: ターゲット市場や顧客ニーズを分析し、効果的なマーケティングを行います。オンライン広告やソーシャルメディアを活用して、ホテルの魅力をアピールすることが重要です。

  2. 顧客満足度の向上: 顧客の満足度を高めることで、リピーターを増やし口コミでの評判を向上させることができます。サービス品質の向上やスタッフのトレーニングが重要です。

  3. 施設の改善: ホテルの施設や設備を改善することで、顧客の満足度を高めることができます。例えば、客室の快適性や清潔さ、共用施設の充実などが重要です。

  4. 収益最大化のための価格戦略: 需要と競合状況に基づいて、適切な価格戦略が必要です。需要のピーク時には価格を上げ、需要の低い時期には割引やプロモーションを行うなど、収益を最大化するための柔軟な価格設定が重要です。

  5. ビジネスパートナーシップの構築: 地元の企業や観光関連の団体との協力関係を築くことで、相互の利益を追求することができます。例えば、地元の観光名所やイベントと提携して特典を提供するなどの取り組みが考えられます。

  6. オンライン予約システムの活用: インターネットを活用したオンライン予約システムを導入することで、予約の利便性を向上させることができます。また、予約サイトや旅行代理店との提携も重要です。

上記のようなアプローチを総合的に取り入れることで、ホテル運営の収益化を向上させることができます。ただし、地域の競争状況や市場の変化にも注意しながら、柔軟に対応することが重要です。

3.ホテル運営事業のリスク

ホテル運営におけるリスクや課題としては以下のようなものがあります。

  1. 自然災害リスク: 日本は地震や台風などの自然災害が頻発する地域です。これにより、ホテルの施設や設備が損傷を受ける可能性があります。地震対策や防災設備の整備が重要です。

  2. 人口減少と需要の変化: 日本は人口減少が進んでおり、特に地方部では需要の減少が懸念されます。また、訪日外国人旅行者の需要も変動する可能性があります。需要の変化に対応するために、マーケティング戦略の見直しや新たな需要の創出が必要です。

  3. 労働力不足: 日本では労働力不足が深刻な問題となっています。ホテル業界でもスタッフの採用や維持が困難な場合があります。労働力不足に対処するためには、労働環境の改善や働き方の柔軟化、外国人労働者の活用などが検討されています。

  4. 法的・規制上の課題: ホテル業界には法的な規制や義務が存在します。建築基準や衛生規制、労働法などに適合する必要があります。また、民泊やシェアリングエコノミーの台頭により、規制の変化や競争の激化も課題となっています。

  5. サービス品質と競争力の維持: 日本のホテル業界は競争が激しく、顧客の期待も高まっています。サービス品質の向上や顧客満足度の維持が求められます。また、新たなテクノロジーやデジタル化の導入も、競争力を維持するために重要です。

4.まとめ

ホテル運営事業における収益指標や収益化のポイント、そしてリスクについて上述してまいりましたが、いかに年間を通じて客室稼働率(OCC)や平均宿泊料金(ADR)を高く設定できるかどうかが売上を拡大させるポイントです。
そのためには、マーケティングや広報活動を通じて、近隣や同クラスのホテルとの競争上、有利な状況にすること、そしてリピートや口コミ向上のためにも高いサービス品質を保つことが重要です。
さらに、日本国内ではコロナ禍によりホテル人材が他業界へ流出してしまったことにより、人材が慢性的に不足しており、労働力確保は最重要なテーマでもあり、人材確保のためにも魅力的な待遇や労働環境の整備、そしてブランディング活動が必要となります。

「当社グループの事業についての考察(ホテル運営事業 その1)」は以上となります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
今後とも、イントランスをよろしくお願いいたします。


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