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「就職・趣味・HSP 最近の自分のこと」公募インタビュー#15

(himmelさん 2020年8月初旬)

現在大学4年生のhimmel(ヒンメル)さん(以下、h)。インタビュアー田中の友人のバズったツイートから興味を持たれ、応募してくださいました。 
提示いただいたトピックからお話をお聞きしていきました。

※個人的な経験と記憶に基づく見解を話したものです。

文系からSIerへ。就職のこと

“ 大学では人文社会系の学部に入り、語学教育を専攻。卒論もある言語の特定地域の言葉について書いている。でも、就職先に選んだのはSIer業界だった。”

※SIer(エスアイアー、エスアイヤー)とは、システムインテグレーション(SI)を行う業者のこと。SIに「-er」を付けた日本だけの造語である。
システムインテグレーションとは、システムを構築する際に、ユーザーの業務を把握・分析し、ユーザーの課題を解決するようなシステムの企画、構築、運用サポートなどの業務をすべて請け負うこと。これらを行う業者がSIerである。(参考:weblio辞書)

──himmelさんは言語について勉強や研究をされて、就職はSIer業界なんですね。そこは関連はあるんですか?

h いや、まったくないです。言語について学ぼうって思った時点で、なんなら大学で文系を選択した時点で、それに関係することを職業にすることは絶対にないだろうなって思っていました。学びたいことを学びに来てるだけで、それを生かすってことはないなって思ってたので。そしてやっぱりまったく関係のないSIerに就職することになりましたね。

──himmelさんがSIer業界に興味を持たれ出したのはいつ頃?

h 大学2年生の春休みから3年の春休みまで1年間やっていたアルバイトがきっかけでしたね。インターンシップの情報を載せているサイトの運営をしている会社でのアルバイトでした。

 ちょうどアルバイトをした時期にそのサイトの改修があって、改修を担当するシステム会社の人と話をする機会を持てたんです。そのサイトを利用している学校や学生さん、企業さんから意見を聞いて、それをシステム会社に伝えるっていうことをやった。そうやってシステム提案みたいなことをさせてもらえたのがまず1つ目のきっかけで。

 もう1つ、実際に改修されたそのサイトを実際に使ってみて確認する、システムエンジニア(以下、SE)が行うテスト工程みたいなことをやらせてもらえた。
 その2つをかじらせてもらえたのが、エンジニアをやってみたいと思ってSIerに興味を持ったきっかけです。

──私も詳しくないんですけど、SEをやりたいと思ったらいろんな会社、業種があると思うんですけど、SIer業界を選ばれたのは理由があるんですか?

h 2つ理由があって、1つは枠が広いっていうのが大きいです。採用人数が他の業界と比べると多いので。文系で経験もない、ある種ハンデがある人が入れる可能性があるくらい枠がある。
 もう1つは、インターンとか説明会とかに行った時に、SIer業界には実際に文系の社員さんがいたので、それだったら文系の私が入ってもそんなに問題はないんだろうなって安心できたというのがあってSIerを選んだって感じですね。

“ 就職活動を始めてから、入社予定の会社から内定をもらい、活動を終えるまでは1年近く。長く感じていただけに、希望の会社から内定が出た時は安心した。”

──その長い期間にもやりたいことはぶれなかった?

h SIerに入ろうと決めたのは3年生の秋冬ぐらいだったので、そこを絞ってからはぶれなかったですね。SIer業界が一番自分に合っているんじゃないかと絞った段階で強く思ったので、それからは変わらなかったです。

──合っているというのはどういう点で思われたんですか?

h 他のものと比較して合ってるんじゃないか、ということで。文系が就ける職種っていうのは基本的に営業が多いんですよね。事務系職種って言ったら基本的に営業配属っていうのが多くて、特にメーカーとかはそうなるのかなって感じるんですけど、そういう風にものを売っていく、積極的に何かをしていく、コミュニケーション能力や巧みな話術を使ってお客さんに売るとか提案をしていくっていうことに関して、自分ができる気があんまりしなかったです。

 やるとしても、自分の場合はいろんな知識を蓄えて、土台を作った上でお客さんに話すってことじゃないとできないなとずっと思っていて、そう思っていた3年の夏のインターンの時点だと、自分にできる職種にどういうものがあるのかがまだ全然わかっていなかった。

 でも、SIer業界のインターンに参加したことで、(私は)営業で売るようなことは難しいけど、作っていくこと、人とコミュニケーションしながらシステム作りに関わっていくっていう形であれば自分でもやっていけるんじゃないかなっていう風に思えたので。

 あと、SEのかたが(のちに)営業をやるパターンもけっこうあるっていうことだったので、もし営業をやりたいと思ったらSEから営業になるっていう選択肢もあるんだってわかったことで、それだったらSEがぴったりなんじゃないかと思って、SIerのSEに絞ろうと思いました。

“ 今年(2020年)の初めからは新型コロナウイルス感染症の影響で、面接はオンラインに変わった。就職活動の山場はコロナ禍真っ只中。”

──web面接ってどうでした?

h 自分はそんなに問題なくやれました。なんなら楽しかったというか、実際に行くよりも楽だったなと思ってます。 

 (従来の面接などでは)移動でけっこうエネルギーを削られるので、webのほうが家ですべてが完結するので楽でした。

──どっちの方が緊張するんですかね?

h ああ…まあでもやっぱり、実際に会う方が緊張してたかもしれないですね。

 1月・2月の時点でも数件、実際にその場に行く形での面接も本選考であったんですけど、やっぱりそっちの方が緊張はしてたような気はします。

──お洋服は、web面接の場合はどうしてました?

h 指定がスーツだったので、スーツを着てやってました。

──今って会社側から指定されるんですか?私の頃はそういうのがなかった気がしたので。

h 基本的には言ってくれる会社の方が自分の場合は多かったですね。ジャケットなしでいいですよとか、普通にスーツ着用って書いてあるとか。私服というか、オフィスカジュアルって言ってくる会社もあって、基本的に向こうからの指定でした。

──web面接はトラブルとかはないものですか?回線の乱れとかで全然通じなくなっちゃったりとか。

h 1回、Zoomでの面接で全然音声が届かないってことがありましたけど、それ以外は問題なかったかなって感じです。 
 その時はZoomのチャット機能で「一旦退出します」って送って退出して、もう1回入ったら大丈夫だった、っていう。

──なるほどー。自分だったらそういうトラブルがあると慌てちゃいそうだなと思って。

h 本当にドキドキしましたね、それは本選考だったんで。

──web面接はZoomが多い?

h ほとんどZoomでした。

──1体1が多いんですか?

h 同じぐらいの割合で2対1もありました。(※会社側が2人)

──では他の学生さんと同席するということはない?

h ないですね。web面接ではほとんどなかったです。一度グループディスカッションをwebでやった時は、そのあとにちょっとグループ面接もあって、その時はそのままその人たちがいる、という感じでしたね。

──オンラインで行うというのは新しい形の面接だなと思いますが、今までもあったんですかね、IT業界では。

h いや、さすがになかったんじゃないかなとは思いますね。時期的に早かった他のSIerの会社は、普通に会社に行っての面接だったので、IT業界もそれまでは普通に(対面での)面接をやってたと思います。

──そうか、じゃあ企業にとっても学生さんにとっても急で大きな変化でしたよね。スムーズにその転換にはついていけましたか?

h 自分はわりと問題なかったかなって。受けていた業界がITだったのも大きかったですね。会社側が臨機応変に、これからwebでやりますという感じで対応してくれたので、こっち側としても問題なくやりやすかったです。

家族でもライブに。音楽のこと

“ 音楽好きな家庭に育ち、自分も音楽が好き。特によく聴くのは星野源、King Gnu、フジファブリックなど。”

──音楽はどういう時に聴きますか?

h 家事をしてる時にけっこう聴きますね。洗濯物を畳むとか、掃除をするとか、気分が乗らない家事をする時は、その動力として(笑)。あとは移動中とか。

──掃除機をかけている時や移動中はスマホにイヤホンをつないで聴くんですね。普段、空間に流す時はどうやって聴きますか?

h スマホからイヤホンとかにつなげずに流す時もありますし、CDを再生したりラジオも聴けるCDデッキがあるので、それでCDをかけるっていうのもたまにやります。

──CD買う派ですか?

h CD買う派ですね。自分は。

──それはどうしてですか?今は買わない人も多いかなと思うんですが。

h そうですよね。元々そういう習慣だったっていうところがまず大きいですね。地元がそもそも都会的な場所ではなくて、CDショップも小学生の頃につぶれちゃったような感じなので、だからこそ、その当時だと配信で聴くみたいなおしゃれな感じの人も全然いなくて(笑)、かつ、自分の親も好きなアーティストの曲はCDで買って聴いている人だったので、自分が好きな人たちの音楽はCDを買って聴くものなんだなと思ってそういう風にしてたところが大きいですね。そこからCDを買うっていうのは変わらないですね。
 
 あとやっぱり「もの」があるっていうのがすごく楽しいなって思うので。今はCDが売れないからというのもあってジャケットが凝ってあったり、BOX型とかになったりしてるのが買う側としてはけっこう楽しいので、好きなアーティストのCDはずっと買ってますね。

──アーティストを好きになるきっかけはどのようなもの?

h いろいろありますね。フジファブリックの場合だと、親が車でよく流していたのを聴いて好きになったっていうパターンです。
 星野源さんだと、テレビでたまたま情熱大陸に出てるのを見て気になったとか。
 King Gnuはいろんなアーティストが出るライブで、フジファブリックが目的で行ったらたまたまKing Gnuがいて、聴いてああいいかもって思ったので、けっこういろいろですね。アーティストそれぞれできっかけが違います。

──ライブにはよく行く?

h 普段も聴くんですけど、やっぱりライブが好きです。近場で好きなアーティストさんのライブが行われることになれば、お金に問題なければ行きますね。

──フェスとかも?

h フェスはまだ行けてないですね。屋内のいろんなアーティストさんが出るようなものは行ったことあるんですけど、大きな、いわゆる夏フェスとか、冬の大きなカウントダウンジャパンとかにはまだ行けてないです。

──今はライブには(コロナの影響で)行けていない?

h そうですね、特に自分が好きなアーティストとかが全然やれてないので、行けてないです。

 配信のライブは星野源さんはやってましたね。申し込んだら、(オプションの)記念の紙のチケットもちゃんと届いて、そういうちょっとしたライブっぽさも味わいながら配信を見ました。King Gnuも有料配信があるので、今からすごく楽しみにしてるっていう(笑)感じですね。(※インタビュー当時)

──ライブには高校生ぐらいから行ってるんですか?

h そうですね、あ、でも中学の時から家族では行ってました。フジファブリックは親もきょうだいも好きなんで、地元に来た時は家族で行ってました。

──家族で行くっていいですね。

h 楽しみを共有できるのが一番いいですよね。一人でも全然楽しいんですけど、「ここ楽しかったよね」を共有できる人がいるってすごくいいなと思います。

──himmelさんは音楽関係の仕事に就くことは考えなかったですか?

h 本当にちょっと思ったぐらいですね。やっぱりそれは趣味であってほしいなって思いました(笑)。趣味であった方が多分ずっと好きでいられそうだなって。

ANNをリアルタイムで。ラジオのこと

──趣味として一番時間を使っているのは音楽ですか?

h あ、今はラジオにけっこう時間を割いてるかもしれないですね。聴いてる時間だけで言えばラジオの方が長いかもしれない。

──お気に入りの番組とか局は?

h 基本的にはニッポン放送を一番聴いています。特に深夜帯のオールナイトニッポン(以下、ANN)とかオールナイトニッポンゼロとか、その辺りをけっこう聴いています。
※オールナイトニッポン AMラジオ局のニッポン放送で深夜1〜3時に放送されている番組。月曜から土曜までパーソナリティは日替わり。

──星野源さんもANNをやってますもんね。(※火曜深夜を担当)

h はい。最近はリアルタイムで毎週聴いてますね。大学はオンライン授業だし、アルバイトも週2・3ぐらいしかなくてひたすら家にいる感じなので、リアルタイムで聴けるじゃんってことで。
 菅田将暉さんのANNも聴きますし、最近はナインティナインのANNも聴きますね。あとはSixTONESのANNのサタデースペシャルを。めっちゃ好きとかではないんですけど面白かったので。

 あとは、これは全然局は違うんですけど、源さんと関わりがあるってことでバナナマンのラジオも。局はTBSラジオですけど。あれはけっこう聴きますね。(※TBSラジオ「JUNK バナナマンのバナナムーンGOLD」金曜深夜1〜3時)
 源さんとバナナマンが仲が良くて、お誕生日とかに源さんが曲作ってきてくれたりとかあるので。

──番組に投稿したりもしてるんですか?

h オールナイトニッポンでは全然読まれたことはないんですけど、送ったりもしてます。

──私も星野源さんのANNは聴いたことありますけど、面白いですよね。下ネタもあるけど。星野源さんのしゃべりも好きですか?

h 面白いし、源さんのラジオは裏方さんをすごく出してくれるので。今、「星野ブロードウェイ」っていうコーナーで、放送作家さんとかディレクターさんとかの裏方さんも総動員で劇をやってるんですよ(笑)。スターウォーズのパロディとかだったかな、リスナーさんが送ってくれたシナリオをもとに、放送作家さんが台本化して。それがすごく面白いですね。

──笑いながら聴いてるんですか?

h 深夜なんでそんな声立てては笑えないですけど(笑)、でも笑って聴いてます

なんでこんなに生きづらいんだろう。HSPのこと

“ 自分に「HSP」の傾向を感じ、ネットで見つけた診断テストをいくつかやったら、だいたいのテストで中程度のレベルという結果が出た。”

※HSP Highly Sensitive Person(ハイリー・センシティブ・パーソン)の略で、心理学者のエレイン・アーロン博士によって提唱された心理学上の概念。刺激に対して非常に敏感で、繊細な気質をもって生まれた人、という意味。感受性が強く、他の人には気にならない程度の事柄にも気づきやすい。他人の感情や音など外からの刺激が気になりやすく、生活においてストレスを抱えやすい傾向がある。病気や障害ではなく、人口の15〜20%の人が当てはまる特性と言われている。(参考:STUDY HACKERWikipedia) 

──調べてみたということは、気になりすぎるとか生きづらいとかで困っていた?

h 悩んでたのはずっと悩んでたんですよ。中学、高校、大学と、人と接してる中で疲れるなとか、世の中って生きづらいなみたいな感覚がずっとあって。

 大学に入ってからとあるサークルに入って、何か直接的に嫌なことをされたわけじゃないんですけど、そこの人たちがいる環境が、自分にとってすごく居心地の悪い、疲れる環境だなと思ってサークルをやめたんですね。
 それが特にきっかけとなって、なんでこんなに生きづらいんだろう?、今までずっと同じ思いをしてきたけど、とにかくなんでこんなに生きづらいのかを知りたい、と思っていろいろ調べた中で、HSPというものを知りました。

──サークルの居心地の悪さの原因というのは何だったと思いますか?

h 一番大きかったのは、普段の話し方とかがすごくきつい人、感情的な人が多かったかなと思います。

 別に私に怒ってくるとかじゃなくても、普段のその人たちのしている会話に、例えばいじり合いがあって、そういうのって、いじられてる人を私自身がはたから見て心配するというのもありますし、いじっているその人たちの口調が耳に入ってくること自体も自分としてはストレスフルで。

 自他境界という、自分と他者との境界線というものがあるらしいんですけど(※心理学や精神分析学で使われる用語と思われます)、大学1・2年の時の私は、他者との境界が脆かったんだと思います。自分の正義感や思いを他者に強いるということは多分そんなにはなかったんですけど、他者の感情が自分のほうに入ってくる感覚がすごくあったんですよね。

 そこまで激しい出来事はなかったんですけど、例えば誰かが誰かを怒っている場面があったら、他の人を怒っているっていうのが自分の方に入ってくる感覚とか、それだけで気持ちが暗くなるっていうことをサークルの時にも感じていたんだと思います。

──怒っている人を見て、怒りの感情を自分が覚えるということ?それとも怒られている方の気持ちになるということ?

h 怒られている人の感情かもしれないですね。自分は怒られてないんだっていうのは頭では理解できてるんですけど、自分自身も怒られてるような感覚になるということです。

──HSPという概念を知って、どうでしたか?

h なんでこんなに生きづらいんだろう、っていう疑問がすごく大きかったので、ああ、ちゃんとそういう名前があってこういうものなんだとわかったのが大きかったですね。
 診断テストの結果によって、自分が周りの音とかでワーッてもやもやしちゃったり落ち込んじゃったりとかっていう性質が、HSPに含まれるようなものなんだなって思えたのが安心できたというか、生きづらい原因がわかったなと思いました。

──少しでも生きづらさが軽減される方法は示されているんですか?

h 一応あるにはあって、イヤホンで好きな音楽とかを聴くようにするとか。自分自身の精神状況にもよるんですけど、電車の中の人の話し声が入ってきても気持ち的に落ちちゃうような時があって。そういう時にはイヤホンが有効とあったので、アルバイトでどうしても電車を使って行かないといけなかった時期には、イヤホンを着けていましたね。

──それで楽になりましたか?

h イヤホンを着けているか着けていないかではけっこう違いますね。
 ただ、自分の場合は、音楽を聴いていても歌詞や曲調で感情が引っ張られて疲れることもなくはないので、イヤホンを着けて特に何も流さないみたいなこともしてました。曲に引っ張られるのは、HSPによるものなのかは自分でも判断しかねるんですけど。

──音を遮断するという意味でイヤホンを着けると。

h はい、極力聞こえないようにするっていう。

──歌詞や曲調にも感情移入する、っていうことですよね。

h それが心地いい時もあるんですけどね。落ち込んでいる時には、励まされる曲よりも寄り添ってくれる曲の方が自分は好きなので、寄り添ってくれる曲で心を落ち着けられる時もあるんですけど、その寄り添ってくれる曲の方に引っ張られちゃってどんどん落ち込んでいっちゃうってことも、少し前にはあったので。

 あ、そうだ、今話していて思い出したんですけど、音楽だとそういうことがあるので、録音したラジオを聴くようにはなりました。ラジオだと感情が引っ張られる云々はあまりないですし、ラジオの話が面白いと聴いていて楽しいので。嫌な音は遮断されるし。就活で電車移動が多かった時は、録音したラジオを聴いていましたね。

──ラジオのおしゃべりのほうが心を乱されることがない、と。ラジオがお好きという話をされていましたが、そういう意味でもいいんですね。

──人の気持ちに感情移入したり共感したりするっていうことはやさしいということにもつながるのかなって思うんですけど、人を怒鳴るとか人に悲しい思いをさせる、などを自分がするのは、避ける?

h 避けますね。そういうことにならないようにしますね。

──そういう風にそれを避けることはストレスではない?

h そう、ですね。それはストレスではないかもしれないですね。自分が嫌だな、ちょっとでもこれよくない方向に進みそうだなって思った時に、その後に極力会話が続かないように方向を変えるのを自然にしちゃってるところはあるので。抑えることがさらにストレスになるということはないかもしれないです。

 別の要因でいろんなストレスがたまって、ちょっと爆発しちゃうみたいなことは、過去には2、3度くらいはありましたけど。全然話を聞いてくれなかった時のストレスとか、別件で相手が冷たい、といったことで感じるストレスとか、そういうものが重なって爆発して、自分でもあまり意識せずにバン!って音を立てて物を置いちゃって、あ、待ってこれはよくないよくない、みたいになったことは、特に高校の時はよくありましたね。

 周りも、えっ?って感じの空気になってて、あ、ヤバイ、そのつもりはなかったけど出ちゃったんだな、って。

──今は先に気づいて対処している?

h ちょっとたまってきたかなっていうところでカラオケに行ってみたりして、ストレスを何とかなくすようにしてます。

──人に対して不満を伝えるという方法はとらない?

h 伝えることも労力だなって思うところがあるので。これからもずっと関係が続いていくような人とかだったら、伝えた方が自分も楽だなと思って機会を見て伝えたりとかはするんですけど、今後その人と関わることがないという時、その場限りの人、これから連絡をとり合うわけじゃない人とか、普段は会話しないけどたまに会う人とかだったら別に伝えなくてもいいのかなと思って。伝えなくてもいいかなと思うからためちゃうんですけど(笑)、でも伝えずに何か別の方法でストレス解消した方が自分の使う労力は少ないよなと思って、何か別のことをしてストレスを発散します。

──気を使わずに要望や不満をポンポン伝えられる相手はいますか?

h いや、不満を感じた時にバーンと伝えられる人はあんまりいないかもしれないです。その人を傷つけたくないのが大きいのと、そういう風に言って気まずくなったら、仲直りをする努力をするほうが自分にとって労力がいることなので、伝えずにいられるならそっちの方がいいなと思ってそっちを選んじゃうことがあります。

──家族とか親しいお友達とか恋人とかに対しても?

h そうですね。親しくなればなるほど伝えられなくなることもあります。ランク付けするのもあれなんですけど、高校の友達とか大学の友達ぐらいの間柄、ちょっと親しくなったぐらいの子たちだと案外伝えられたりするんですけど。この前の私どうだった?とか言われて、んーちょっと怖かったけどねみたいな感じで(笑)伝えられたりはするんですけど、ずっと仲良くしてきた幼馴染みとか家族とかだと、はっきりと何か不満を感じたとか傷付いたとかはなかなか言えないなっていう時もあります。

──近ければ近いほどっていうのがあるんですね。

h 親しいからこそ、親しくしてくれてる人がいなくなっちゃう怖さがあるので、関係を壊したくないという感じがあります。
 家族は、いなくなっちゃったらというのはまた違うのかな。でも連絡がうまくできなくなっちゃったらどうしようというのはけっこうあります。

──今回のインタビューの応募は、怖くはなかったですか?

h 今置かれてる環境も、気持ち的な状況も、コロナの云々とかでストレスを感じることはいろいろあるんですけど、逆にコロナなのもあって人と接する時のストレスはあんまりなく、一人の時間をすごく持てている状況なので、面白そうだなと思って割と積極的に応募できた感じですね。

──否応なく人と接さなければいけない時間は減って、一人の時間がしっかりと持てているからこそ外に交流をはかれる?

h そうです。

──募集を知ってからは迷わず応募された?

h 私はすごく慎重に物事を考えるんですけど、たまにめちゃくちゃフッ軽に「いいや明日旅行行こ」とかポンとそういう風にしちゃうところもあるので、インタビューの応募というところも「よしやってみよう」ってすぐ連絡した、っていう感じですね。

 HSPには、刺激を求めるHSS型(※HSS=High Sensation Seeking:刺激追求型)っていうタイプがあるらしいんですけど、育った環境によって刺激が楽しくなった人は後天的にそのような傾向が出るらしいんですね。HSPっていう素質自体は生まれ持ったものみたいなんですが。HSS型については私はあんまり該当はしない感じではあるんですけど、ちょっとはそういう要素もあるなと思うことがあります。
※参考:STUDY HACKER 

──しゃべってどうでしたか?ストレスを感じませんでしたか。

h 質問されてから、(就活での)面接と違っていろいろしゃべることができたのはすごく楽しかったです。私は楽しかったんですけど、(インタビューとして)大丈夫かな(笑)っていう心配はしてます。

──私も楽しくお聞きしました。私は、就活についてたくさんお聞きしたので面接してる気分にならないかなって心配してたんですけども(笑)。

h いえいえ、全然。

(終わり)

※インタビュアー田中の発言の前には──がついています。

生きづらさの原因を調べ、それを緩和してくれる1つが音楽やラジオだったというhimmelさん。知ることは怖い時もあるけれど、生きることが楽に、豊かになることも多いですね。

お読みいただきありがとうございました!



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