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「地元のことって知ってそうで知らない。さまざまな発見が得られる」松橋貴紀さんインタビュー記事(宮古ホテル沢田屋)

宮古ホテル沢田屋
松橋貴紀さん

職種(所属):宴会・サービス部門

宮古駅から徒歩8分の市内中心部に立地する「宮古ホテル 沢田屋」。そこで働く方にお話を聞きました。松橋貴紀さんは宴会・サービス部門スタッフとして、接客のお仕事をされています。

松橋さんにお聞きしました!

――一日のお仕事の流れについて教えてください。
まずは朝出勤し、お客様の朝食を提供します。次にその日に予定されている会議や宴会の準備、ない時は一旦退勤して、夜にまた出勤します。夜には宿泊のお客様の夕食や宴会でのサービスを担当していて、総じてお客様と対話する時間が一番長い部門でもあるかなと思います。また食事のセッティングなども並行して行うので結構体力を使う仕事です。

――お客様と接する場面が多いとのことですが、ホテル全体ではどんな雰囲気ですか?
お客様とのコミュニケーションでいうと、親しみやすさが売りだと思います。宿泊のお客様はもちろんですが、宴会場は地元の方も多く利用されるので、他のホテルよりもお客様との距離が近いというか、アットホームな感じが魅力でもあります。

――職場としての雰囲気はどうでしょう?
上下関係が厳しすぎないというか…年上の人や先輩とも話しやすくて、同じようにアットホームだなと思います。

――松橋さんは高校卒業後すぐに沢田屋に就職されていますが、観光に携わりたいと思った理由はありますか?
正直、在学中はサービス業に就くという考えはほとんどなかったです。どちらかというと接客は苦手と思っていましたし。ただ、就職先を決めかねている中で、“あえて”やってみよう、という気持ちが少し湧いて。最初はすごく大変でした。

――ホテルのお仕事は、接客のエキスパートという印象があります
そうですね、どのサービス業にも共通しているとは思うのですが、それでもホテルの接客は一段上の質を求められるものです。そういうイメージは漠然とありましたが、やはり実際に働いてみると本当にそうなのだなと感じました(笑)

宴会場の設営なども担当

――やりがいを感じるのは具体的にどんなときでしょう?
ありきたりかもしれませんが、やはり感謝の言葉を頂くときですかね。ほんの一言二言でも、目の前で言ってくださるとすごく嬉しい。特にちょっとした気配りやサービスに喜んでもらえることもあって、そういうのは実際に働いてから知ったことかなと。働き始めの頃はあれをやらなきゃ、これをやらなきゃ、と慌ただしく考えがちだったのですが、仕事をするにつれて「あ、こんなことに喜んでもらえるんだ」と意外な場面で感じる時もありました。

――なるほど、確かに働き始めって仕事を覚えるので手一杯になりがちですよね。それでも段々と、周囲に目が届くようになるといいますか…。
確かにそうだと思います。視野の広さはもちろん、仕事に対しての向き合い方も、最初に比べたら余裕を持てるようになったのかな、と感じますね。

――ちなみに今沢田屋で働かれている人の中では、年上の方が多いですか?
うーん、年齢としては年上の方も多くいらっしゃいます。ただ働いた年数では、震災後に入った人もそれなりにいるので、そうなるとあまり後輩の立場ではないかな、と思います。

――入社後に震災を経験されたのですね。
はい、当時は入社2年目で、その日も出勤していました。大きな地震が発生して、やがてホテルの1階まで津波が到達し、1か月くらいは休業になりました。営業再開後もしばらく物流が止まっていてサービスとしては不完全でしたが、間もなくして全国からいらしたボランティアの方々や、復旧工事の方などに利用していただきました。数年はそういった形でお客様をお迎えして、営業を続けていました。

――入社してすぐにあのような大災害が起きたとなると、すごく大変だったと思います。
そうですね、まさかあんなことが起こるとは誰も思わなかったでしょうし。入った当初はフロント対応を任されていたのですが、震災が起きてからすぐに様々な対応に追われて忙しくもなりましたし、以降サービスの方なども少しずつ担当するようになりました。

料理をセッティング

――今まで働き続けて感じたことはありますか?
まずは地元について、分からない部分もあったということに気づきました。ホテルで働いていると、観光の拠点や周辺のスポットについても詳しくなる必要があって、そういった時に改めて地元の良さを知る、といったこともあります。意外に地元のことって知っているようで知らない部分もあるのではないでしょうか。こんなところ、こういう面白さがあるんだなって。特に宮古は観光に力を入れている町でもありますし、さまざまな発見が得られると思います。

――最後に、今後の目標について教えてください。
地元のお客様や、観光でお越しになるお客様に、一つでも多く宮古の魅力を知って、良かったなと思って帰っていただきたいです。そして「また来ますよ」という一言がもらえれば、次も頑張ろうという気持ちになります。

ありがとうございました。

取材:大塚美羽
取材日:2023年8月28日

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