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「組合員さんに利用してもらった支持の数字」天下谷加奈子さんインタビュー記事(いわて生活協同組合 人事部)

いわて生活協同組合
天下谷 加奈子さん
職種:人事教育部スタッフ

いわて生活協同組合で働く方にお話を聞きました。
天下谷さんは店舗事業に携わったのちに、現在は人事部で人材の採用と教育を行っています。 

天下谷さんにお聞きしました!

――現在、天下谷さんがされているお仕事について教えてください。
仕事内容は大きく分けて二つ。採用と教育です。採用は正規職員の新卒と中途を担当しています。教育では、入協(生協に入社すること)1年目から3年目までの社員が定期的に集まる研修があるのですが、その事務局やインストラクターをしています。 

――店舗事業と人事部の両方を経験されていますが、仕事をする上で大変なことはありますか?
 店舗にいたときは、売上が数字として表れるので、目標を達成したかどうか〇✖がすぐ分かるのが自分の性格に合っているなと思って仕事していました。でも、人事部の場合は、はっきり〇✖だけで判断できることが少なくて。
例えば採用人数が目標を達成したとしても、その後に「ちゃんと仕事を覚えて続けてくれるか」とか「何かに悩んでいないかな」っていうのを気にかける必要があって。難しいというか、まだよく分からないなって手探りでやっている最中です。 

――お仕事をしていてどんな時にやりがいを感じますか? 
店舗にいたときは、売上の数字を追いかけるのが好きでした。人事の立場になって数字を作るのってやっぱ人なんだなって気づいて。パートさんとか部下の人とかは得意不得意があるので、それを見極める必要があります。例えばシフトを組むときに「今日はこの人がここにいれば絶対安心だ、任せられる」とか「この人はまだちょっと教育が必要だから、私と同じ日を休みにして、出勤したときに顔を合わせられるようにしよう」とか。だんだんキャベツとか大根より人間に興味が出てきて(笑)それが上手くいったときはやっぱり嬉しいし、かといってそれがずっと続くわけじゃないんです。
相手は人なので、大変なことでもあり、だからこそお店がうまく回ったときにやりがいを感じます。

売り場のこだわりについて解説していただきました

――15年間生協で働いて沢山の人と関わってきた中で、印象に残っている出来事はありますか?
 私がこのマリンコープDORAで働いているとき、年末やお盆の繁忙期にアルバイトさんの教育係をやっていました。全く何も分からない高校生にイチから業務を教えて、お盆の一番忙しいときを迎えるということをやっていたのです。そこでアルバイトしていた子が、高卒で正社員新卒試験を受けてくれて、そのまま合格して入協。「なんでうちを受けてくれたの?」って聞いたら、「アルバイトしたのがすごくいい経験になったから、そのまま働きたいと思いました!」って言ってくれました。当時は入協してほしいと思って教えていたわけではないのだけど、良かったなと思いました。
その反面、それがきっかけになって逆に「もうこんな所で働きたくないな」と思われることもあるかもしれない。いつどこで誰がどういう風に感じるか分からないなってちょっと背筋が伸びましたね。

――いわて生協の魅力って何だと思いますか? 
お店にいるときは、目に見えて売り場から商品が売れていくと同時に、売上の数字を達成しなきゃいけないという目標があります。その売上の数字は組合員さんに利用してもらった「支持の数字」なので、組合員さんに利用してもらって、利益を残す。それがまた組合員さんの出資金とか還元に繋がっていく。組合員さんを中心としたこの流れがあることが魅力だなって思いますね。 

――入協を希望する学生さんにメッセージをお願いします! 
生協で働くには、専門的に何かを学んでいる人とか資格を持っている人でないと駄目というわけじゃありません。どの部署に行っても絶対人とは関わらなきゃいけない職種なので、コミュニケーションが何より大切です。誰にでも分け隔てなく挨拶ができることや、いろいろ教えてもらったときに「分かりました」とか「分からなかったのでもう1回お願いします」っていう反応がちゃんとできること。助けてもらったりフォローしてもらったりしたときに「ありがとうございます」ってお礼が言える人ってすごく魅力的だなぁと思って。それができる人と一緒に働きたいですね。
これはコストをかけないと身に付かないというものではなくて、意識さえすれば明日からでも直せること。学生のうちにそういう習慣をつけておくと、社会人になってから良いスタートを切れると思います。学生の時期から意識して、ちゃんと仕事に取り組む意欲がある人にぜひ入ってきてほしいですね。 

■取材を終えて

天下谷さんはすごく優しい方で、私のつたない質問に対しても丁寧に回答してくれました。
店舗事業に携わっていた若手のころは失敗ばかりで泣いていた記憶しか無いそう。人事部配属になってからは、ご自身の店舗での経験も活かしながら、日々教育に励んでいるそうです。人に関わることだからこそいろいろな条件を考える必要があり、頭をたくさん使わなきゃいけなくなったと話していた天下谷さんのがんばる姿はとてもかっこよかったです!

マリンコープDORAの商品陳列の工夫についてのワークをしました

取材、ご協力いただきありがとうございました!
 
取材・記事執筆:本吉 あみ
取材日:9月11日

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