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全国的なつながりも持ちつつ、地域密着型の事業を展開する「マリンコープDORA(いわて生活協同組合)」取材記録


マリンコープDORA 外観

《企業紹介》

船をモチーフにした外観のマリンコープDORAはいわて生協の店舗の一つ。人気のコープ商品をはじめ、産直品やオリジナルのアイコープ商品を豊富に取り扱っています。
生協は組合員の声をかたちにする組織であり、組合員自ら出資し、組織を運営し、商品・サービスを利用することまで全てを行っています。
いわて生協が行っている事業としては、店舗事業や宅配事業をはじめとし、商品事業、保障事業、エネルギー事業、葬祭事業、福祉事業、復興支援活動まで様々です。

《従業員に聞きました》

「信頼関係で築かれている生協」

畠山正昭さん(人事・教育部 部長)
宅配事業に携わっていた当時から数多くの苦難を経験した畠山さん。
2008年の餃子事件、2011年の東日本大震災、2020年の新型コロナウイルスと小売業が大打撃を受けてしまう出来事の中で、組合員さんとの信頼関係があるからこそできた取り組み、信頼関係の修復について話してくれました。

インタビュー全文は→こちら

「お店の販売の数字は組合員さんに利用してもらった支持の数字」

天下谷加奈子さん(人事・教育部)
店舗で働いていた当時、売上の数字を追いかけるのに全力で取り組んでいた天下谷さん。
人事の立場になって、お店の数字は組合員さんに利用してもらった支持の数字だと気づいたそうです。ちゃんと組合員さんに利用してもらって、利益を残し、それをまた組合員さんへの還元に繋げていくという仕組みが魅力だとお話してくれました。

インタビュー全文は→こちら

《インターン生が感じた魅力》

私は二日間いわて生協を取材して、店舗事業、宅配事業、商品事業、葬祭事業の取り組みについて取材させていただきました。
取材を通じて印象に残ったのは、どの事業でも組合員さんの利益を第一とした取り組みが心掛けられていることです。

「全国的なつながりも持ちつつ、地域密着型の事業を展開」

店舗事業では「着色料などの食品添加物は発がん物質が含まれているから避けたい」という声に対して国よりも厳しい基準を設けたり、需要に合わせて玉売り野菜よりもカット野菜を増やしたり、リクエストに応えて店に置く商品を決めていたりなど、コストよりも組合員さんの声に応える取り組みが行われていると感じました。倉庫の裏も見学させていただきましたが、野菜や果物を倉庫内で滞留させないためにしっかりとした受注管理が行われていることも分かりました。

組合員さんに人気のコープ商品

宅配事業では、実際に商品を組合員さんにお届けする場面を見学し、宅配事業部宮古センターのセンター長である堀内さんのお話も伺いました。
宅配事業の目的として、商品の配達だけでなく、商品を届けるときに組合員さんとコミュニケーションを取ることによって体調の変化を気遣う見守りの役割もあることが分かりました。炎天下の中、汗を流して商品をお届けしている姿が印象的でした。会社の雰囲気として仲が良く、「誰にも成績で負けたくない」と切磋琢磨し合って、お互いに鼓舞し合える環境があると言います。堀内さんは、従業員がやったことに対して適切な評価をする、褒めることを心掛けているそうで、それが職場の良い雰囲気に繋がっているのだと感じました。

復興支援活動で始まった移動販売車「にこちゃん号」での販売

葬祭事業では、葬祭の際の組合員さんのお金に関する不安を解消するために、何にいくらお金がかかるか一目で分かるようにされており、ランクを選んでもらうことで最終的な請求額が決まる仕組みが取られています。普段あまり知る機会のない葬祭事業についてイチから詳しく紹介していただきました。

企業の利益ではなく、組合員さん(お客さん)のことをここまで優先して考えて事業に取り組んでいる企業はなかなか無いと思います。生協という全国的なつながりがあることで安定していていることも利点の一つであり、なおかつ地域貢献に興味がある方にはぴったりの職場だと感じました。

「宮古で働くこと」

宮古で働いている方はみんな宮古を愛しているのが伝わってきました。宮古で働く若者を増やすためには、まずは宮古を愛してもらうことが大切で、地元の若者は愛着があるが、宮古に縁もゆかりもない若者にまずは宮古の魅力を知ってもらうのが第一歩だと感じます。
宮古で働く若者を増やすためにはUターン、Iターンしてくる学生を増やす必要があります。
Uターンしていわて生協に就職する若者を増やすためには、店舗事業以外の取り組みについて、地元の組合員の利益がどれほど考えられているのか知ってもらう必要があると思います。この記事が私と同じような世代の学生の目に留まり、いわて生協の取り組みについて知ってもらえたら嬉しいです。

また、Iターンについては、企業からのスカウト型の採用に取り組んでいるそうです。今回の取材型インターンもそうですが、実際に就職するかどうかは別として地方中小企業と全国の学生が接点を持てるような取り組みが増えていけばいいなと強く思います。


取材・記事執筆:本吉あみ
2023年9月15日

企業概要
施設名:マリンコープDORA
企業名:いわて生活協同組合
所在地:岩手県宮古市小山田2-2-1
創業:1996年
従業員数:107名
Webサイト:https://www.iwate.coop/


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