コロナ禍と朝活js

コロナも生活の一部となってきました。私は大学で教員をしているのですが、分野的にはインタラクション・デザインとかメディア・アートが専門です。開発している環境はいわゆるクリエイティブコーディングと呼ばれるような環境が主です。openframeworks, processing, arduino等はどちらかというとオフラインな環境だなと思っています。ここでいうオフラインというのは、例えばopenframeworksでアプリケーションを作成してもそれを他の人に体験してもらうためには多くのハードルがあり、開発と体験には大きな壁があることを意味しています。もちろん開発したアプリケーションをOSの配布形式にすればすぐに遊べるわけですが、わざわざダウンロードして、インストールするなんてめんどくさいですよね。個人的にはスマホのアプリストアみたいなのからダウンロードしてインストールするのもホーム画面が散らかって嫌だったりします。

作品制作は別段こんなことは普段どうでもよいことでした。作品作って美術館や展示会で見てもらえば体験してもらえたので。でもコロナ禍になって、このやり方が通用しなくなったなと痛感しました。そんな中ブラウザでサクッと動くjavascriptっていいなと思ったのです。もちろんセキュリティやハードウェア的な制限があるので、一概に作りたい作品をなんでもjavascriptで実装したほうがよいとは思っていません。ただ、javascriptでつくってすぐにみんなに使ってもらう体験をしたい、という気持ちで2年ほど前から朝活jsと称して日頃の気付きをjsで表現することを継続してきました。このページでは朝活jsでどんなことをやってきたのかをまとめます。自分的には振り返りの意図で記述してます。紹介するすべてのコードは私のgithubをご参照ください

handable

Pointing to the screen, event the desktop.
handable is a simple application that makes your two hands appear on your PC desktop. No special device is needed. All you need is a webcam.久々の対面授業でスクリーンに指差しができることに感動して、制作しました。デスクトップ上に自分のお手々がでてきます。どっかの海外サイトでレビューしてもらったのが嬉しかったです。

challengeable

Challengeableは音声認識区分によって会話を録音し、ユーザの「噛み」をその場で検証するためのツールです。「いま〇〇っていってなかった?」をその場で手軽に確かめることができるようになります。汎用的な波形編集ソフトウェアではどの部分で噛んだのかをすぐに見つけることが困難で、即座に該当箇所を再生するには熟練の技術が必要とされています。そこで本システムでは、自動翻訳区切りを参考にして、即座に噛んだであろう箇所を見つけ、ワンクリックで録音箇所を再生することを可能としました。

commentable

Commentableは遠隔授業の参加学生が積極的に音を利用してコメント参加を楽しむアプリケーションシステムです.授業以外にも学会,表彰式,発表会などでもご活用いただけます.

DFTable

学生とセンシングしたデータを議論するときに、サクッと周波数解析してその結果を議論するには、情報系以外の学生にとってはちょっと高い壁があることに気づきました。周波数解析ってインタラクション系の人たちにとっては音以外でも普通に使うので、なるべく汎用性高く取得したデータCSVを読み込ませることで簡単にできるアプリを目指しました。

ARShareable

学生がプレゼンでARを活用しないのなんでや、と疑問に思って、作ってみた超簡単ARモデルシェアサービス。

CSVSearchable

私が所属する学科内で就職実績一覧を手軽に閲覧するために作成しました。これはもともとはbunbetsuableという武蔵野市のゴミ分別情報があまりにひどかったのでそこからブラウザでサクッとcsvを閲覧できる仕組みがベースになっています。

bunbetsuable

本サービスは武蔵野市とは一切関係がありません。武蔵野市のゴミ分別検索のユーザビリティが低いため(以前は良かった)、開発者本人の時短を目的に制作しました。あくまで自己責任にてご活用ください。 武蔵野市のゴミ出しに関する正式な情報取得には公式ウェブサイトを参照してください。 本サービス及びソースコード一式に関しては こちらを参照してください。

fukuwarable

2022年の1月に子供が面白がるかなっておもって作った福笑いゲームです。あんまり受けなかったです。ふくわらぶるは本当に目を閉じないと楽しめないデジタルな福笑いです。

gridable

Gridable makes a picture grid easier. First, set the number you want fro images, then drag and drop your favorite picture on a thumbnail. You can save the image by clicking the save button. グラフィック系作業をするときに画像を沢山並べるのが嫌になって開発しました。結構気に入って頻繁に使ってます。

jsWritableTimer

こちらはnoteの記事にもしていますが、手書きのタイマーです。オンライン会議でおしゃれなタイマーがなかったので作成しました。後に中国のわけわからんサイトで販売されるという偉業を成し遂げました。

AccessibleSpeechTraining

これはまだ開発中なので試せないです。スクショでごめんなさい。

これは開発の途中なんですが、アクセシビリティ分野での発表って一般の発表とは少し違って、視覚や聴覚等のdisabilityを考慮して実施しないといけないのですが、例えば聴覚障害の場合は発表者が喋った言葉が文字起こしされて字幕を提供します。ところが発表者が早口だったり、文字起こしが追いつかないと正しい内容を相手に伝えることができなくなります。単純に早口というだけでなく、それ、あれ、んー、まーそのー、みたいな指示代名詞やフィラー等は文字起こしをする人にとっては邪魔なわけです。なので支援技術系の発表会にでるときは事前にこのようなことを意識化できるような発表練習ツールがあればいいよねと ipsj aacのみなさんと議論になって、作ってみました。

iaFukusa

私が所属するインダストリアルアート学域で、M1は副査を一人指名できる代わりに横断的視野を獲得するために、ランダムでもう一名の副査が決定されます。ただしその時の教員が抱えている仕事や学生の量に応じでランダム副査の重みが決定されるので人力でやることに嫌気がさして自動化しました。完全に仕事のオートメーションが目的です。

HowManyHogeHogeAreThere

「この面積って東京ドーム何個分なのかな?」を計算するページ。東京ドーム以外やカスタム選択機能もあるよ.出来上がった画像は「画像をダウンロード」ボタンを押して保存できるよ

以上、この他ライブラリ系で細かいのもあるのですが、それらは今回では紹介から省きました。どのくらい作ったのかなっておもって並べてみましたが、10個程度で大したことなかったな。というのが率直なところです。これからもレッツ朝活js。

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