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自分が"飛ばされる"側になる話

今回は、自分の過去記事で読まれている記事から連想し、いま思うことなどを書いてみようかな、という回です。

☟2年ほど前の記事で、私の全記事の中で4位のビューの記事↓

これは、実体験をつらつら書いたのですが、身近に逆のパターンの話を立て続けに聞きまして、そちらの話を書いてみたいと思いました。

受けた側が飛ぶのではなく、した側が飛ぶ。

上記の記事は、簡単に言ってしまうと「パワハラ上司がいるとアルバイトの子が飛んじゃうよね、え、パワハラ上司自分だったの?!」
という実体験ですが(w、マジ当時は笑えんくらいの衝撃だった……)

ハラスメントを受けた側が飛ぶのではなく、した側が飛ぶ。
そんな話を身近に2件聞きまして、店長や店舗責任者の皆さまには、「ハラスメント」に対する対応の意識のアップデートに役立てていただければな、と思う次第です。

事例1 異動という名の左遷

これは今も昔もある話ですがね。特にチェーン店のように多店舗展開していて、飛ばせる店舗がある場合、解決方法として取られがちです。

最近、サブ的に週1くらいでお手伝いしている店舗で起こったことで。
突然、社員のナンバー2的立ち位置の方が他店舗に異動……という発表がありました。
その店舗は別に人員が充足している訳でもなく、飛ばされた方の代わりが配属されることもなかったので、「おかしいな?」と思ってお話を聞いたのですが、「アルバイトからのクレーム」で、異動が決定したとのこと。

うーーーーーん
と思うところはありました。

話を聞いただけの自分の意見なので、一面的かもしれませんが、いわいる私の実体験と似た感じ、と思いました。
異動した社員さんの、仕事中の指導の言葉がちょっときつかったり、行動がやさしくなかったり。
それが、アルバイトさんにしてみたら、「自分だけに向けられているパワハラ」と感じさせる要素があったのだろう、という感じでした。

異動した社員さんも突然の出来事だったみたいで、ちょっと思ったのが、
"まず、こういう訴えがあったよ。改善してね"
を伝える、って1クッションがあるものではないの?
いきなり異動っすか。

ちょいと昔話。
私のプラスの実体験として、過去チェーン店店長時代に、12月の師走の激忙しい最中、店舗異動させられたことがあります。
しかも、京都から横浜。
詳しい説明もなく、即異動・即引っ越し。

当時は、「おいふざけんなよ」と心で思いつつ、異動の理由を探ったら、その横浜の異動先店舗のアルバイトさんが、前店長のパワハラを店長の上司に直で訴えたため、だったようでした。

その店長は、同期だったので気軽に「異動の理由って、なんて説明されたの?」と聞いたら、「分からない」とのこと。

会社は、パワハラの原因の店長に直接説明することもなく、「とりあえず離す」という方法で、コトを解決しようとしていました。

そして、横浜の店舗で時を過ごしていると、その訴えたアルバイトさんにも結構色々ある……ということが分かりました。

当時の自分としては、また心の中で「おいふざけんなよ」と思った次第ですが……。
労力を伴わない、手短な解決策として確かに有効ではあるかも……。
(でもその後を任された人間としては、こっちだけには説明して欲しいよなぁ~と思うよ...…勘弁だヨ)

ちょっと脱線、長くなりましたが、今回のことも、両者から見て違う光景が見えてるんじゃないかな。

『羅生門』ですね。

それをこじらせる前に、その周りにいる人が感じてほぐすことができたら、その方法を持っている人こそが、これからの時代に責任者としての役割を全うできる人として、重宝されるのではないかな。

事例2 クビ勧告

これは、派遣アルバイトさん同士での話。

アルバイトさんの所属が、40人くらいいる大き目店舗。
あるアルバイトさんが、「あなたにパワハラを受けている、というアルバイトさんが複数名いるので、来月末でクビです」と告げられたそうです。

これも聞いた話のつなぎ合わせなので、私から見た一面からの考えですが。

クビを告げられたアルバイトさんは、いわいる「仕事が出来る人」。
そしていわいる「仕事が出来ない人」を許せない人。
でも執拗に、仕事が出来ない人を責めるわけではなく、何回か指導して改善されなかったら、あきらめて無視するタイプ。(指導教育なんて指示されなければアルバイトさんの仕事じゃないしね)

クビを告げられる流れも、ちょっとおかしかったようで。

派遣アルバイトさんなので、通常であれば、何かあるなら勤務先から派遣先の会社に連絡があり、派遣先からアルバイトさんに連絡する。のが正規の流れ。
それが、勤務先の責任者から直接、クビを言い渡されたようで。
派遣先に確認したら、派遣先も全然聞いてなかった。

これも、判断が早いというか。
事例1でもそうなんですけど、その間にもう1クッションないのか?
というのが、私の最初の感想でした。

問題行動があった(と訴えがあった)としたら、まず「改善勧告」、ちょっとこういうところ直して欲しいです。を伝えるのが最初なんじゃないですかね?
それで、何回かラリーがあって、改善が見られなかったら、ごめんなさい辞めてね。じゃないのかなぁ??

ハラスメントされた側が飛ぶのは、「どうにもこうにも耐えかねて思わず」
という要素があるけど、ハラスメントした側が飛ぶのは、両者以外に第三者が確実にいるじゃん。
その第三者は、「飛ばす」という作業をするだけの人な訳か?
物事を解決する方法には、その問題を"無くす"という方法ももちろんある。

でも、詰まって流れが悪くなっているところをほぐして、流れるようにする。
っていう方法もある。
(そして、まずほぐす方法を取るものじゃないのかね?)

この先、人をまとめる責任を持つ人

いわいる店長・店舗責任者の方には、これからますますその能力が必要になってくると思う。

最近、(自分の中で)話題のタイミーなど、働き方が多様で、働く理由もバックグラウンドも様々な人が、1店舗に集まって仕事をする流れが加速していくと思う。

そして、特にそのお店で「仕事が出来る人」が陥りがちなのが、「自分の思った通りに動いて欲しい」
それは、お店のためになるし、効率がいいし、ずっとこれでやってきたから。それが正解、そう思ってしまう。そしてそれを他の人にも求める。
正解として求めてしまう。

でも、店舗の仕事・オペレーションは、そういう部分もあるし、お客様によって変わる部分もあるし、何ヶ月・何年のスパンでゆるやかに変わっていく部分もある。
それは働く人にとって変わることもある。

でも例えば、週5でお店に勤める人が、週1回フラッと訪れる人から「他のお店ではこんなことをしてたので、こうやる方が効率がいいですよ」と意見されたらどうだろう?
たとえ、今までより効率が良くて、お店のためになるとしても、素直に聞き入れられる人がどのくらいいるだろうか?

基本は、「お店の為・お店に来るお客様の為」なんだ、という芯を置きつつ、両者の言い分を翻訳できる能力が、責任者に求められる。

摩擦が起こった時に、それを"両者を離す"ことで解決するのか、間の1クッションの役割を、自分が担うことで解決に向かうのか。

前者であれば、どれだけ採用コストと教育コストがかかるんでしょうか。
1クッションの役割を担える人材が、確実にお店にとって利益をもたらす。そう評価されるはず。

P.S.

なんとなく成立しているお店って、こういう行動が取れる人がナンバー2的位置にいるのではないかな。
「潤滑油」的なことをサラッとできる人。それはきっと店長ではない。
店長じゃない方が、できるんだよね。客観視できやすいから。

それが成立しなくなってくるのは、やっぱり「人材」が店舗に少ないから。
こんな人間レベルの高い行動できるって、どれだけ人間を周回したらできるようになるのでしょう。。。

まじ6年間の店長経験では、まったくできなかったよ。

「人材」という意味合いは、店舗における社員(人件費)バランスや、教育にかけられる費用と時間、働く人にどれだけの仕事を任せるか。
どれだけのレベルを期待するか、など道がいっぱい伸びてはいる。

それを、よりよい道に。
働きやすく、未来と自分の成長が見える。
理想は頭の中。
道がいっぱいあって、理想がめちゃ遠くにあって、道半ばすぎて歩みも遅いけど。

これからの店長業務は、1人が負うものではないかも。
そんなことをぼんやり思いながら。

今回は以上!!

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