GUCCIはなぜ、緑・赤・緑の配色が有名なのか。
『POPEYE 2024年4月号 [新生活とファッション’24]』にて、GUCCIといえばの“グリーン・レッド・グリーンの帯”があしらわれたバッグが紹介されていた。
このグリーン・レッド・グリーンの帯は正式名称をウェブ ストライプ(シェリーライン)というらしい。
緑・赤・緑の配色を見せられたら、多くの人が一目散にGUCCIを思い浮かべるに違いない。“GUCCIといえば”の代名詞的存在といって差しつかえないだろう。
しかしよく考えると、この配色はなぜGUCCIのものになっているのだろうか。
創業100年を超えるラグジュアリーブランド“GUCCI”の看板ともいえるウェブ ストライプの色とデザインには、どのような意味・背景があるのだろうか。
今回は『POPEYE 2024年4月号 [新生活とファッション’24]』の記述をきっかけとして、このウェブ ストライプのデザイン性に迫りたい。
GUCCIの緑・赤・緑のルーツはココにあり!
『POPEYE 2024年4月号[新生活とファッション’24]』202ページにて紹介されているウェブ ストライプが大胆にあしらわれたトートバッグの説明には、
と説明されています。
そう、我々がよく目にするあの三本のストライプは乗馬に関連する馬具をイメージしたものだったのです。
ほんの少しだけ、ブランドGUCCIの歴史に触れると、創業者であるグッチオ・グッチの実家が馬具の製造をしていたことがわかります。
1921年の創業当時、乗馬を嗜むような人達は、皆、貴族階級の余裕のある人達ばかり。これは現代の感覚でも何となくわかりますよね。
だからこそ、乗馬をするようなお金持ちがメインの顧客になったことで、ハイブランドとしての地位と権威を獲得するに至りました。
「🔍GUCCI 歴史」と検索すれば、一発で出てくる内容はここまでにして、本題に戻します。
では、あの緑・赤・緑の三本線は具体的にどんな馬具をもとにしてデザインされたのでしょうか……?
と、その前に!
そもそも緑・赤・緑という独特の配色の由来からご説明しましょう。
緑・赤・緑の配色の謎
緑・赤・緑という独特の配色はなかなか他では目にしません。
だからこそ、GUCCIの代名詞になっているわけですが、このカラーリングはどこから生み出されたものなのでしょうか。
ハイブランドを象徴する色に深い意味がないわけがありません。
これはご存知の方も多いかも。
その答えは、GUCCI創業の地、イタリアの国旗にあります。
(世界・ふしぎ発見!っぽい)
これを見れば、一目瞭然。イタリアの国旗は緑・白・赤の三色国旗。GUCCIの創業の土地イタリアに対するリスペクトの気持ちを込めて緑と赤をチョイスしたのでしょう……。
っって、んー?!
いや、なんで白使わなかったの?!
そのまま緑・白・赤の三色国旗カラーじゃダメだったんですかー?
ということで、この謎を解明すべく、先程らい保留していた
「あの緑・赤・緑の三本線は具体的にどんな馬具に由来しているのか?」を考えていきます。
この答えが、緑・赤・緑にならざるを得なかった一つの理由と考えられます。
緑・赤・緑の三本線のルーツになった馬具
では、この記事を収束させるべく、緑・赤・緑のウェブ ストライプが具体的にどんな馬具から着想を得て作られたのかに迫ります。
その馬具こそが…
こんな感じの“腹帯”と呼ばれるものです!
腹帯とは、人が馬に乗馬する際に座る鞍を馬の背中に固定するために馬のお腹につける帯状の道具だそうで…。
「🔍馬具 腹帯 画像」で調べると、とあることに気づきます。
(下記リンクは腹帯の参考に。アフェリエイトリンクではありません)
そう、緑・赤・緑のように両サイドに同じ色で真ん中に違う色のベルトになっていませんか?(もちろん、腹帯の種類によって、それだけに限りませんが)
馬具素人ですが、馬のお腹に直接当たる部分とベルトで括り付ける部分で異なる素材が使われていることから結果的に色の違いが生じていると推測しました。
いずれにしても、いくつかの腹帯において「緑・赤・緑」のような二色で構成されているものを確認できます。
GUCCIのウェブ ストライプにおいても、きっとこのような事情からイタリア国旗における象徴的な緑と赤の二色によってデザインされたのではないかと考えられます。
当然、デザインソースたる腹帯に対するリスペクトのみならず、デザイン性も十分加味されていることでしょう。
ここまで読んでくださった方は、次に街中でウェブ ストライプを見かけたときの印象が変わっているはずです。
あのデザインには“GUCCIの歴史が馬具屋から始まったこと”と“創業の地イタリアに対する想い”がぎゅっと込められています。
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