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『衣服を哲学し、自由を着る』をコンセプトにファッションを自由に楽しむためのファッション…

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『衣服を哲学し、自由を着る』をコンセプトにファッションを自由に楽しむためのファッション教養を投稿。 “ファッションリベラルアーツ”を通じて、知性と感性を磨くガイドブログ:[ファッションリベラルアーツ(木曜)][ファッション雑誌の端っこ(不定期)]

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ファッションリベラルアーツ思考 -衣服を哲学し、自由を着る-

Fashion(ファッション)という言葉は【つくること・なすこと】を意味するラテン語「Factio(ファクティオ)」に由来します。 「Fashion=流行」と訳されることがほとんどですが、その本質となる根源的な意味合いは【つくること・なすこと】。 では、ファッションは一体何を“形づくっている”のでしょうか。 今回の記事では、日本を代表するファッションブランド COMME des GARCONS(コムデギャルソン)の広告コピー をきっかけとして、ファッションの本質に迫り

    • 【永久保存版】ハイブランドを安く買うためのたった1つの“検索方法”

      『ハイブランドやデザイナーズブランドの洋服を安く買う方法』として、様々な発信者がお得な情報を紹介しています。 しかし、その情報には共通した“とある落とし穴”があります。 それは「自分が欲しいアイテムが安く買える方法ではない」ということです。 例えば、『海外通販を利用する』という方法で安く服を買おうとしても、必ずしも自分が欲しいと思っているアイテムやブランドがセールの対象になっているとは限りません。 『アウトレットに行く』や『フリマアプリを利用する』といった方法も同様です。

      • 古着が流行している本質的な理由[ファッションリベラルアーツvol.08]

        2000年前後で巻き起こった“第1次古着ブーム”がファストファッションの台頭により鎮静化した2010年代。“古着ブーム”の反動かの如く、ノームコアを基調としたファッショントレンドがその後、数年間展開されることになりました。 時計の針は刻々と進み、現在-2020年代-。 「Z世代を中心に第2次古着ブームが到来!!」という見出しの記事が散見されるようになり、SNSを開けば「#古着ファッション」が軒を連ね、街にも随分と古着屋さんが増えたな、と実感しています。 では、一体なぜ「今

        • 副業と銘打ったファッションブランドを利用する詐欺行為

          当ブログは基本的に「ファッションを自由に楽しむための教養」を中心に、時々「服好きのためのお得な情報」を投稿しているブログです。 ファッションにまつわる否定的な内容は避けているのですが、今回ばかりは見過ごすことができず、タイトルのような題材を扱います。 自分には関係ないと思っている方でも騙される可能性が十分にあるので、ぜひ最後まで一読ください。 以下、本記事で触れる詐欺行為の具体的な内容について知りたい方はこちらをご覧ください。 (不正な販売を行っているサイトや手口を具体的

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        ファッションリベラルアーツ思考 -衣服を哲学し、自由を着る-

          プラスチック・ファッションに陥る現代人 [ファッションリベラルアーツvol.07]

          “プラスチック・ファッション”とは、写真家のYUTARO SAITOさんが昨今のモードを端的に表現した造語です。 わたしはこの“プラスチック・ファッション”が現代のファッションを捉える上で極めて重要な概念にあたると考えています。 FASHIONSNAPで紹介されている同用語の説明文をそのまま引用すると、 このように定義づけられる“プラスチック・ファッション”に対し、その反対に位置するファッションのあり方として“ノット・プラスチック・ファッション”は次のように説明されます。

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          ファッションインフルエンサーが量産した“タブロイド思考的ファッション”[ファッションリベラルアーツvol.06]

          ファッションのメインストリームが映画やドラマ、雑誌という“オールドメディア”から“SNS”に移行し、我々の手に収まる小さな箱の中でトレンドが展開されるようになりました。 そんな“小さな箱”の中では、日々、様々な情報が乱造され(この記事もその一つ)、私たちの頭を混乱の渦へと誘います。 SNSやそこで目にする“ファッションインフルエンサー”は本当に私たちを“オシャレ”にしてくれるのでしょうか。 Ⅰ. インフルエンサーによる“タブロイド思考的ファッション”SNSでこんなタイト

          ファッションインフルエンサーが量産した“タブロイド思考的ファッション”[ファッションリベラルアーツvol.06]

          マルタン・マルジェラ引退の謎!-なぜ最後の革命児はファッション界を去ったのか-[ファッションリベラルアーツvol.05]

          Maison Martin Margiela 20周年を迎えた2008年。 マルタン・マルジェラは突如としてファッション界を去りました。 ラストを飾ることとなった2009年春夏のコレクション。 彼は「引退」を告げることなくショーを終えると、そのデザイナー人生に静かに幕を閉じることになります。 “ファッション界最後の革命児”と呼ばれたマルタン・マルジェラはなぜファッション界を後にしたのか。 社会的に認められていく功績とは裏腹に、彼が抱えた葛藤。 今回の記事ではマルタンに関

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          【他言厳禁】ハイブランドの新作を戦略的に半額で買う方法

          2024年4月20日に投稿した「ブランド服を安く買う裏技大全」を購読してくださった方から“とある連絡”をいただきました。 今回ご連絡くださった読者の方は「ブランド服を安く買う裏技大全」でご紹介した「メルカリよりも安く買える穴場サイト10選」の中のサイトからデザイナーズブランドで定価6万円の商品を新品同様の状態にもかかわらず、半額の3万円で購入されたそうです。 詳しくお話を聞くと、そのアイテムは今シーズンの新作だったそうで、大変お得に購入できたとのことでした。 また調べてみ

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          【思考実験】全員が白Tを着た世界では、誰が“オシャレ”と呼ばれるのか?[ファッションリベラルアーツvol.04]

          あなたはこの問いにどう答えますか。 世界中のありとあらゆる人が全く同じ格好をしているという中で誰が“オシャレ”とされるのか、です。 具体的な個人で考えていただいても、属性で考えていただいても構いません。 ほとんどの人の回答は、概ね予想できます。 「イケメン俳優・アイドル」「端正な顔立ちの八頭身モデル」 「ファッションの文脈で現在注目されるアーティスト」等…を思い浮かべた方が多いのではないでしょうか。 例えば、それは目黒蓮さんかもしれないし、冨永愛さんかもしれないし、常田大

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          なぜパリコレはモデルが裸なのか?[ファッションリベラルアーツ vol.03]

          注意)本記事は少しだけ露出度の高いモデルの画像を含んでいますので、閲覧する際はご注意ください。(note規定に従い、一部画像を加工しています) ファッション界のトップブランドが集結し、新作をランウェイで発表するパリコレクション。わたしたちの想像を遥かに超える前衛的なコーディネートの数々がシーズンごとに披露されます。 そんな中で度々話題となるのが、「ほぼ裸でランウェイを歩くモデル」です。 洋服が派手なだけならまだしも、街で見かけたら即お縄レベルの露出度でランウェイを歩いてい

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          ユニクロは問題解決。バレンシアガは問題提起。[ファッションリベラルアーツvol.02]

          同じアパレル業界の中で、同じように衣服を取り扱うユニクロとバレンシアガ。 1990円でTシャツを販売するユニクロに対し、86900円でTシャツを販売するバレンシアガ。 3990円でスラックスを販売するユニクロに対し、190300円でスラックスを販売するバレンシアガ。 12900円でコートを販売するユニクロに対し、847000円でコートを販売するバレンシアガ。 全く同じ「着る」という「機能」を販売する両者に、なぜここまでの価格差が生じ、それが成立しているのでしょうか。 今

          ユニクロは問題解決。バレンシアガは問題提起。[ファッションリベラルアーツvol.02]

          【お知らせ】 無料公開だった『誰も知らない“ハイブランド”の新作を安く買う方法』を有料記事に切り替えました。 ※所謂、転◯ヤー対策です。転〇する人いるんですね… 有料記事ですが、フォロワーいただいた方には無料で配布しているので、気になる方は記事をご確認ください!

          【お知らせ】 無料公開だった『誰も知らない“ハイブランド”の新作を安く買う方法』を有料記事に切り替えました。 ※所謂、転◯ヤー対策です。転〇する人いるんですね… 有料記事ですが、フォロワーいただいた方には無料で配布しているので、気になる方は記事をご確認ください!

          【フォロワー限定】一部有料記事の無料配布について[insomnia/ファッション雑誌の端っこ]

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          “サスティナブル”ファッションと言った時点で持続可能ではない。

          ー ファッション業界は石油産業に次ぐ第二の環境汚染産業である ー SDGsに代表されるような“持続可能な社会の実現”が急務となった昨今。 ファッション業界で声高に謳われるようになった“サスティナブルファッション”なるワードが注目を集めている。 もはや説明不要の“サスティナブルファッション”だが、念の為、環境省の解説を引用する。 サスティナブルなファッションの実現は、連綿と続くファッションという文化を後世に繋ぐためにも、真剣に向き合っていかなければならない重要な課題だ。

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          マルジェラと無印良品に共通する“そのまんま”という美学

          一見、全く交わりのないように思える「無印良品」と「メゾンマルジェラ」。 両ブランドの共通点に迫った以前の記事が好評だったため、今回は“より踏み込んだ内容”にまで言及したい。 以前の記事(↑)を簡潔に説明するなら、第一に、無印良品とメゾンマルジェラが共に1980年代後半にブランドとしての活動をスタートさせている点に注目した。その上で、1970〜80年代は極めて消費的かつブランド至上主義的風潮があったことに触れ、両ブランドはこの風潮へのカウンターとして“アンチ消費社会的なクリエ

          マルジェラと無印良品に共通する“そのまんま”という美学

          コンセプトなき他者基準のファッション。

          その昔、ファッションの最先端を映し出す文化装置として位置付けられていた“映画”。 読者がこぞってモデルのスタイリングを真似した“ファッション雑誌”。 そして、今、ファッションのメインストリームは“SNS”になった。 全ての人が情報の発信者であると同時に、受信者にもなったこの時代に、ファッションは真の“多様化”を迎えたとされている。 それは、価値観が映画館のスクリーンや雑誌の紙面の中に固定されず、多様な人の多様なフィルターを通して構築されたコーディネートや洋服が、インスタン

          コンセプトなき他者基準のファッション。