見出し画像

インバウンド戦略⑰観光地域づくり法人(DMO)とは?その役割とインバウンド対策との連携


観光地域づくり法人(DMO)とは?

 観光業界において、近年注目を集めている「DMO」という言葉をご存知でしょうか?
DMOとは、「Destination Management/Marketing Organization」の略であり、日本語では「観光地域づくり法人」と訳されます。
観光地の魅力を最大限に引き出し、持続可能な観光の推進を目指す組織として、地元ビジネス、官民の関係者、そして国内外からの観光客をつなぐ存在であり、多くの地域で設立が進んでいます。

日本全国には美しい自然景観、豊かな文化遺産、魅力的なイベントが数多く存在します。
しかし、これらの観光資源を効果的に活用し、地域全体の発展に繋げるためには、統一されたビジョンと戦略が欠かせません。そこで重要な役割を果たすのがDMOです。

本記事では、DMOの基本的な役割や機能、そして具体的な成功事例を通じて、その重要性と可能性を探ります。
観光地域の活性化に向けた新しい取り組みとして、DMOがどのように地域の魅力を世界に発信し、地域住民と観光客の双方にとって持続可能な未来を築いているのか、一緒に見ていきましょう。

1. 観光地域づくり法人としての重要性

 DMOは観光地域づくり法人として、地方創生や地域活性化において重要な役割を担っています。
DMOが地域の観光資源を効率的に活用し、宿泊施設や飲食店、農林漁業など
多岐にわたる業種と連携することで、統一的な観光地域のブランディングを行います。
これにより、地域経済の発展を促進し、地域住民の生活向上に寄与します。
特にインバウンド対策の観点から、海外からの観光客に対しても魅力的な観光地としてアピールすることで、地域全体の知名度と経済効果を向上させることが可能です。

2. DMOの設立と登録について

2-1. 設立の背景と目的

 DMO(観光地域づくり法人)が設立される背景には、地方創生観光振興という大きな目的があります。
日本では地方都市の人口減少や経済停滞が深刻な問題となっており、その解決策として観光が注目されています。
2015年に設立された日本版DMOは、地域住民や役所、地元ビジネスが一体となって観光地域づくりを推進することを目的としています。
観光客だけでなく、地域住民も満足できる持続可能な観光地を実現するために、DMOは非常に重要な役割を担っています。

2-2. 登録条件と手順

引用:国土交通省 官公庁

DMOとして正式に登録されるためには、いくつかの条件を満たす必要があります。
まず、観光地域づくりのビジョンや具体的な計画を持っていることが求められます。
次に、関係する地元ビジネスや官民の関係者と連携して活動を行うこと
そして、持続可能な観光地づくりのための財源や人材を確保していることが必要です。
登録の手順としては、まず観光庁の審査を受け、その後、具体的な活動計画を提出します。
最終的に認定されると、晴れてDMOとして活動を開始できます。

2-3. DMO設立のメリット

 DMOを設立することには多くのメリットがあります。
まず、観光地としての魅力を高めるために、宿泊施設や飲食店、地元の農林漁業など多様な業種が協力しやすくなります。
また、インバウンド対策や地域の情報発信が統一されることで、国内外からの観光客の誘致が効果的に行えます
さらに、DMO支援・観光振興担当者と連携することで、地域全体の観光振興がスムーズに進み、地方活性化にもつながります
観光目的地マネジメント組織としてのDMOは、地域創生に不可欠な存在です。

3. DMOの主要な活動

3-1. 観光地域のマネジメント

 DMOは観光地域のマネジメントを担う重要な存在です。
観光目的地マネジメント組織として、宿泊施設、飲食店、農林漁業などの
地元ビジネスや官民の関係者と連携し、観光地域づくりを推進しています。
このような活動は、地域の魅力を高めるだけでなく、地域経済の活性化にも貢献します。
DMO支援・観光振興担当の役割として、国内外の観光客の誘致や地域の情報発信をリードし、観光地域の発展に向けた牽引役を果たしています。

3-2. インバウンド対策

 インバウンド対策はDMOの主要な活動の一環です。
インバウンド(訪日外国人観光客)の誘致は、地域経済への影響が大きい重要なミッションです。
DMOは海外からの観光客が地域の魅力を最大限に感じられるよう、宿泊施設や観光施設の整備、地域の文化や特色を活かしたイベントの企画・運営を行います。
また、外国語対応の情報発信やガイドツアーの提供など、地域住民と観光客の双方が満足できるサービスを提供しています。
これにより、地域の持続可能な観光促進が図られます。

3-3. 地域との連携

 DMOは地域との連携を重視しています。
地域創生や地方活性化を目指すためには、地域住民や地元ビジネス、自治体との緊密な連携が不可欠です。
例えば、地域の農林漁業者と協力して地元産品を観光資源として活用したり、地域の伝統行事を観光イベントに発展させたりすることが重要です。
これらの活動を通じて、地域全体が一体となって観光地域づくりを進めることで、観光地域の持続的な発展が可能になります。

4. DMOと観光協会の違い

4-1. 役割と機能の比較

 DMOと観光協会は、一見すると似た存在に見えるかもしれませんが、その役割と機能には明確な違いがあります。
DMOは観光地域づくりの司令塔として、地域の魅力を高め、インバウンド対策や地域創生を積極的に推進する組織です。
地元ビジネスや官民の関係者と連携し、宿泊施設や飲食店、農林漁業など、幅広い業種が協力して観光地域を発展させる重要な役割を果たします。

 一方、観光協会は主に地域の観光業を支援する役割を持ちます。
観光案内所の運営やイベントの企画・実施、観光情報の提供など、観光客のサポートに重点を置いています
観光協会は地域の観光業者や住民と連携し、地域の観光資源を最大限に活用するための活動を行いますが、DMOほど広範で戦略的な役割を持つことは少ないです。

4-2. 具体的な違い:DMO

 具体的な違いを示す事例として、DMO支援・観光振興担当が地域の観光計画を策定し、インバウンド対策を実施する例が挙げられます。
ある観光地では、DMOが中心となり海外からの観光客のニーズを調査し、その結果を基に地域全体で宿泊施設や観光プログラムを改善しました。
これにより、訪問者数の増加と地域経済の活性化が実現しました。

4-3. 具体的な違い:観光協会

 一方、観光協会の事例としては、地域内での観光イベントの開催や観光パンフレットの作成などが挙げられます。
ある小都市の観光協会は、地元特産品をテーマにしたフェスティバルを企画し、多くの観光客を集めることに成功しました。
このように、観光協会は地域の観光業を盛り上げるために現場での具体的な活動を行いますが、DMOのような長期的な戦略に基づく活動は少ない傾向にあります。

4-4. DMOと観光協会の連携

 DMOと観光協会はそれぞれの強みを活かしながら役割を分担し、観光地域全体の発展を目指しています。
DMOが観光地域づくりの長期戦略を描く一方で、観光協会は実際の現場で観光客を迎え入れる役割を担っています
両者が協力することで、地域の魅力を高め、地方創生や地域活性化に貢献することができるのです。

5. DMO成功事例の紹介

地域活性化の具体例

 DMOが実施する地域活性化の具体例として、観光目的地マネジメント組織が行う観光地域のマネジメント活動が挙げられます。
ある地域では、DMOが地域の自然資源や文化遺産を活用した観光プランを策定し、多彩な観光体験を提供しています。
これにより、地域内での滞在時間が延び、観光消費額も増加しました。
 さらに、DMOは地域住民とも密接に連携し、彼らの意見やアイデアを反映した観光政策を実現しています。
例えば、農林漁業と連携した体験型ツアーが地域で企画され、観光客が地域の生活や文化を深く体験できる機会が増えました。
このような取り組みは、観光客のみならず地域住民にも喜ばれ、地域全体の絆が強化されます。
 このように、DMOの活動は地方創生と観光振興に大きく寄与しており、地域経済や地域活性化に対する効果も顕著です。
今後もDMOが地域資源を最大限に活用し、観光を通じた地域創生を推進していくことが期待されています。

6. DMOの課題と未来

6-1. 現在の課題

  DMOにはいくつかの課題があります。まず、資金調達の問題が挙げられます。
多くのDMOは自治体や企業からの支援に頼っているため、安定した資金確保が難しい場合があります。
また、人材の確保も重要な課題です。
地域の観光振興に関する専門知識を持った人材が不足していることが多く、効果的な観光地域づくりが進まない原因となっています。
さらに、地域間の連携不足も問題です。各地域のDMOが単独で活動することが多いため、地域全体の観光戦略を統一することが難しい状況にあります。

6-2. 今後の展望と持続可能な戦略

  上記の課題を踏まえて、DMOが今後も継続して活動していくためには、いくつかの持続可能な戦略が必要です。
まずは、資金調達に関しては多様化が重要です。自治体や企業からの支援だけでなく、地域住民や観光客からのクラウドファンディングなど、新たな資金調達方法を模索する必要があります。
そして、人材に関しては人材育成に力を入れることも必須です。
観光地域づくりに関する専門知識を持った人材を育成し、地域に根ざした観光振興を推進する体制を整えることが求められます。
さらに、地域間の連携強化も重要です。同じ地域内の他のDMOや観光協会と連携し、共通の観光戦略を持つことで効率的なインバウンド対策や地域創生が実現できます。

  これらの課題を解決し、持続可能な戦略を推進することによって、DMOは観光地域の発展と地域経済の活性化に向けた強力な牽引役となることが期待されるでしょう。

まとめ

 DMOの役割と重要性について見てきましたが、特にインバウンド対策においてもDMOはその真価を発揮します。
グローバルな観光客を引き寄せるためには、地域の魅力を世界に向けて効果的に発信する必要があります。
そのため、DMOが果たすべき重要な役割の一つに、WEBサイトの多言語化があります。

多言語対応のWEBサイトを構築することで、訪日外国人にとって地域の情報を得やすくなり、
旅行計画の立てやすさが格段に向上します。
観光地の魅力やイベント情報、アクセス方法、宿泊施設の案内などを多言語で提供することで、
国際的な観光客に対するホスピタリティを示すことができます。

そこで、多言語翻訳制作サイトをお探しの方におすすめなのがインプラス「エドマルチ」サービスです。


翻訳対応をしたいけど、何から始めて良いかわからない
英語だけでなく、多言語を翻訳したい
無料トライアルがあれば試してみたい…

そんなお悩みをもつ事業者様は、こちらのサイトをご覧ください
https://www.in-plus.co.jp/multilingual_lp/
   \最短1営業日で作成可能/
\じっくり試せる3か月無料トライアル実施中/
\\さらに今ならお得なキャンペーン中//
  まずはお気軽にお問い合わせください