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疫学・公衆衛生学の論文の書き方
論文の書き方を習うチャンスがない人のために、簡単なTipsを書こうと思います。疫学・公衆衛生学分野の論文を書かれる方を主な対象として想定していますが、いろいろな方の参考になれば幸いです。
全部で10回に分けて紹介しようと思います。どこから読んでいただいても大丈夫なように書いていきます。以下のリンクからお好きなコンテンツにお進みください。
目次【第1回】投稿に必要な「材料」~Editorial
Resultsの書き方 ~何を発見したか?~
Resultsも前回のMethodsと同様、淡々と書くだけの簡単なお仕事です。なので、そんなに考えることもありません!
Results sectionの構成私は基本的に、一つの論文につき3つくらいテーブルを載せることが一般的です。
Table 1. Basic characteristics
Table 2. Results of regression analysis
Table 3. Re
Methodsの書き方 ~どのように研究をしたか?~
Methodsは、料理に例えるとレシピです。他の研究者が研究を再現しようとして問題なくできる程度に情報を提供する必要があります。カレーのレシピを書く時にカレールーのことを忘れることが許されないように、すべての材料・手順について細かく書きましょう。過去形で書くのが基本かと思います。
書くべき内容(1)研究の具材
* 研究を行った場所
* 対象者(組み入れ基準と除外基準、Participant fl
Introductionの書き方 ~なぜ研究をするのか?~
Introduction(緒言)は「逆三角形」に書き進めましょう。逆三角形というのは、
*よりGeneralな話 → よりSpecificな話
*世界の話 → 地域の話
というように、段落が進むにつれてトピックの照準を絞っていくということです。まずはこの大枠を頭に入れておきましょう。
背景情報最初に書くのはBackground information(背景情報)です。下の図で黄色くしるしをつけて
論文は落書きしながら書き始める
論文をどこから書き始めるか論文を書くスタイルはいろいろなものがあると思いますが、私はざっくり書き始めます。イメージはスケッチと同じです。スケッチするときは、対象の大枠を書いて、そこから細部を書き込んでいきますよね? だれも前髪の一本一本から書き始めたりはしないわけです。
もう少し具体的に書きましょう。
私が論文を書く時は、前回書いたIMRaDフォーマットをそのままWordファイルにコピペします
論文を書く上での心構え+構成について ~IMRaDフォーマット~
はじめに知っておいてほしいことおそらくこの文章を読んでくださっている人の多くは、英語を母語としない方かと思います(私もそうです)。そんな方たちが英文ライティングを身に着けようとするときに、きちんとした目標設定をすることが大切だと思います。言い方を変えると、目標設定を誤るといつまでたっても論文投稿・論文発表というゴールにたどり着きません。
私たちは小説家ではありません。
だから、心の襞をなぞるよう
投稿に必要な「材料」~Editorial Managerを見てみよう~
論文投稿するときに何を準備しておけばいいか、確認していきましょう。もちろんジャーナルによって多少の違いはありますので、その都度投稿規定(Instructions for the authorsと呼ばれます)を確認していただきたいのですが、まずは大枠の理解をめざします。
今回は、ひとつの例としてBMC Public Healthの投稿サイトを見ていこうと思います。BMC Public Health