見出し画像

神は私には才能を与えてはくれなかった。

 2022年8月16日(火)。日付を毎回入れるのはnoteを意識してだが、noteでも実際に成功しているかと言えばそうでもない。自分より少ない労力で閲覧数を増やしている人は大勢いるし、今のところ収入も0円だ。カクヨムでも広告を入れていなかったために、なぜか一人ギフトをくれた以外は、収入は0円である。リワードも188くらいしか溜まっておらず、ブログを書いて稼ぐ才能も私には無さそうだった。

 先ほど、ボーカロイドエディタ5を統合失調症になった後、7万円で購入したが、しばらく使えずに、インストールの際の故障だと思っていた、ボーカロイドエディタ5だが、半年後にきっちりと請求書が来た忌まわしき、まさに統合失調症そのものの「機械の不調」の実害を伴うものが、今はなぜか使えるようになっていて、さあ使おうかと思ったが、──使おうと思ったのは先ほどのことで、それくらい今日は時間が余っているのだが──、全く使うことは出来なかった。デスクトップ上に書いてある意味がわからない。そもそも文字が小さすぎて日本語を話させるなどできたものではなかった。

 初音ミクでもなんでもなく。
 メグッポイドでもなんでもなく。
 よく分からない機械の声で。
 全く面白みも感じなかった。

 才能が無い。

 リコリス・リコイルを観ていて、主人公の千束が十代にしてフランス語をすらすらと会話しているのを見て、ああ、私にもその教育はなされたのだが、記憶力が低すぎて、また、朝が早すぎて、自分は単位を落としまくっていたことを思い出した。2浪もしたので英語なんかは予習もせずに文字を読んだだけで瞬間的に日本語にするくらいまで能力を上げたが、結局フランス語のように男性詞、女性詞などがある言語など、まず単語から覚えなければ使えるようにはならずに、その単語集を買えたのもアルバイトなどが充実してきた3年次のことだった。

 そして残念ながら、誠に残念ながら4年次の5月に突然に統合失調症に見舞われた。閉鎖病棟隔離室に1週間。労働のない監獄に1週間入るようなものだ。初めはいつまでという期日も教えてもらえなかったので、ただの地獄かと思った。一ヶ月、そこで寝ることになった。閉鎖病棟で2ヶ月。合わせて3ヶ月を精神病院で過ごした。

 病気は終わることを知らず。一人で暮らすことが困難になり、死ぬか、実家に戻るかの選択の末、生きるほうを選んだ。

 それから数年が経ち、アルバイトをずっと続けていて、アルバイトなのかパートタイマーなのか分からないが続けていて、親が給料を天引きしたり障害年金を天引きしたりしなかった優しい親だったので、まあまあお金は貯まったが、2浪してまで大学に行き、その果てがパートタイマーだと思うと情けなくなる。

 なんの才能も無かった。
 強いていうなら努力する才能すら、今の私には無い。

 
 今度の公務員試験では一次試験で落ちてしまうのではないかと思うほど、鈍くなり、勉強もしなくなった。日に日に自分が落ちていくことが、自分でも感じてしまう。何か特殊な才能を持ち、それを職業に生かすことなどできない種族として私は生まれてきてしまったらしい。

 唯一の才能は統合失調症と発達障害ということで、年金が貰えているということそれだけだが、結局それは才能ではなく、才能が無いからこそ社会が補完して、なんとか生きてくださいとお金を恵んでくれているそれだけだ。

 哲学科に行って何を学んだかも分からない。実存哲学など社会のどこで役に立とうか。それに独自の解釈での実存哲学であり、アーレントやキルケゴールが言っていた実存哲学が、実存哲学であると思い込んでおり、結局のところ実存哲学──自分以外の人間は果たして本当に生きているのか、存在しているのか──と言った哲学が何かに役に立ったかと言われれば、何も役に立っていない。そして何より、大学を中退したので読書をする可能性すら失った。地元の図書館に全集など無い。私がやってきたことは根底から崩れ落ちてしまったのだ。

 ボーカロイドとか作曲とかプログラミングとか、全く何も分からないまま、大人になり、誰からも必要とされていない無能として生きていかざるを得なくなった。

 こういう無能・病気による不幸を救うために障害年金はあると思うのだが、使い道がポケモンカードとか映画鑑賞とか、無意味な使い方をしてしまう私は罪人のように感じてしまう。

 貯めるだけ貯めるしかないが、貯めてどうなるのだろうか。
 通信費を自分で払うようになり、外での通信にいちいち神経を尖らせなくてはいかなくなった。

 また、統合失調症は復活するのだろうか。幻聴は聞こえる。なんなら今書いている文章を読み上げてきている。「やめろよ」とか色々聞こえてくるが、変な行動に走ったりはしていない。世の中の全てが暗号に見えていた統合失調症全盛期のような状態ではない。世の中の全てが暗号に見えだしたら、本当にもう終わる。なぜ暗号に見えたのかは、恐らく自分が努力しているのに何も得ることが無く、お金を消費していくだけの存在だったことに端を発していると思う。

 小説を書いていた。本気で書いていた。どの出版社からも認められることも無く、クマ財団にも応募したが、全く見向きもされなかった。

 今はもう書いていない。努力するのが怖くなった。努力して全てが水の泡になる怖さは、本気で夢に向かったものにしか分からないものがあると思う。

 朝に起きるのがいまだに苦手だ。
 夜に眠るのもいまだに苦手だ。

 才能がないどころか、生きる才能すらなかったように感じる。そこをうまく親がカバーしてなんとか生きていただけだった。一人暮らしになり統合失調症に罹患したということは、そういうことなんだと思った。

 才能が無い。
 これからさらに落ちていく。
 頼みの綱は、いつ止められるかもわからない障害年金といつきられるか分からないパートタイマーでの収入だけ。

 公務員試験は受からないと思う。朝が苦手だからだ。統合失調症だからだ。それだけでさ、世界や社会からつまはじきにされるのが私の運命なのだと思うから。

この記事が参加している募集

#私の作品紹介

96,971件

よろしければサポートをお願いします。