2023年9月29日~10月2日 酒。読書。観劇。それだけ ~京都で「日本酒の日」~

私の「note」のプロフィールは、『酒。読書。観劇。それだけ』とそっけない、というか投げやりな一文だが、それで充分説明に足りている。

たとえば、2023年9月29日から10月2日にかけて……

2023年9月29日

翌週月曜日に休暇を取ったので、というか単に仕事の区切りが付かなかっただけなのだが、それで少し残業をして、週末だし一杯引っ掛けて帰ろうと思ったが19時が近いので、これからお店に行って満席で断られるとシャクだし時間のムダでもあるので、とりあえず電話してみる。
運よく1席空いているとのことで、東京国際フォーラムの地下にある「酒蔵レストラン 宝」に急行する。
生ビールで喉を潤しながら、店員さんが「一人鍋」の世話をしてくれるのをワクワクしながら見つめる。

美味しく出来上がった鍋をつつきながら、出回り始めた日本酒の「ひやおろし」を何杯かいただく。
「いつもありがとうございます。よろしければ、これサービスです」

栗。もう秋なんだなぁ

2時間ほどでお店を出て、15分程歩いて京橋の行きつけのお店で常連さんたちと終電近くまで盛り上がる(何が「一杯引っかけて」だ)。
中秋の名月だったことは、翌日の新聞で知った。

2023年9月30日

ザ・スズナリでの赤堀雅秋一人芝居『日本対俺』を観劇するため下北沢へ向かう。
途中、新宿の紀伊國屋書店に寄り、成相肇著『芸術のわるさ』(かたばみ書房、2023年)と、「少女マンガを語る会」編『少女マンガはどこからきたの? 「少女マンガを語る会」全記録』(青土社、2023年)を購入。

終演後、小田急線で新百合ヶ丘へ向かい、予約していた居酒屋『土と青』へ。

予約席にはこんなお礼状が

メニューに秋刀魚があったので、「もう秋だなぁ(昨日も思った……)」と注文。そういえば、去年も同じ時期にこのお店に来たはずで、じゃぁ何を頼んだかと言えば……

……同じものを注文していた……

2023年10月1日

新幹線で京都へ向かう。
車中で、"note"に昨日観た『日本対俺』の感想文を書く。
その後、「新潮」2023年10月号に掲載された、岡田利規作『宇宙船イン・ビトゥイーン号の窓』の戯曲を読む。

お昼前に京都駅に到着。修学旅行生と外国人観光客の多さに驚く。
ホテルに荷物を預け、平安神宮近くのロームシアター京都へ行き、さっき戯曲を読んだ舞台『宇宙船イン・ビトゥイーン号の窓』(岡田利規作・演出)を観劇。

14時40分に終演し、二条通を歩いて京都市役所近くの「ひっとぽいんと」へ。

(毎度の使い回し)

マスターの安原氏にビールをご馳走し、小一時間ほど相変わらずのバカ話をする。

ホテルに戻りチェックインを済ませ、ホテルの大浴場で「風呂上がりのビール」が恋しくなる(ってさっきまでビールを飲んでいたのだが……)程度に温まる。
ビールを求めて歩いていると、「ぽんしゅや 三徳六味 四条烏丸店」の前で店長が立っているのが見える。私から見えるということは向こうからも見えるということで、店長が私に手を振る。何故、そこに立っている?
「え? 知らずに来たんですか? 今日は10月1日(日本酒の日)なんで、全国の参加店で『日本酒ゴーアラウンド』というイベントやってるんですよ」
800円で参加証となるバッジを買い、参加店入店時にお店ごとの入場料を払う……と、各お店とタッグを組んだ酒蔵さんのお酒1杯と、お店のおつまみがいただける(お酒・おつまみとも追加時は別途料金を支払う)。
と、一通りの説明を受け「どうしますか?」と聞かれたので、折角だから参加してみることにする。

「ぽんしゅや 三徳六味 四条烏丸店」×片野桜(山野酒造・大阪) 800円
左下のバッジが参加証(京都Ver.)
「箸ずめ」×篠峯(千代酒造・奈良) 1000円
「京の立酔処 雑古や」×喜楽長(喜多酒造・滋賀) 700円
(お酒が写ってない……)

と3店舗回ったあと、UPLINK京都で映画『こん、こん。』(横尾初喜監督、2023年)を観る。

古典的恋愛物語にすっかりやられてしまい、物語というかヒロインの余韻を引きずったまま映画館を出る。
ふらふら歩いて「一政」の前まで行くが、映画の余韻が冷めず入店する気になれない。またふらふら歩いて「五黄の寅」まで行くが、まだ無理な感じ。
このままではどこにも入れなくなってしまうので、「一政」に戻り、意を決して入店。
「ゴーアラウンドの帰り?」
オーナーシェフの篠さんが聞く。
「違う。それ、知らなかった……けど、参加してきた」

座った席の前にあった。
「パインアメ」今年関西の一部で流行ったそうな

このお店でも秋刀魚を注文。
「ごめん、今日、全部出た。代わりに、サバと鰯を盛り合わせてあげるけど、それでいい?」

それでいいのだ!
日本酒は『成龍然 あきふかし』(賀儀屋・愛媛)

さらにはしご酒。「五黄の寅」へ。

「あ、"日本酒おじさん"が来た!」
若い男性店員が笑いながら言う。
あゝ、普段お店を仕切っているアカリさんは「センセイ」と呼んでくれる(といっても、私はそう呼ばれるような職には就いていない)というのに、いきなり"日本酒おじさん"に格下げか……
そういえば、アカリさんもだけど、店長もいない。日曜だからか?
「今日、社員ミーティングやってるんですよ」
なるほど、いつもと違う開放感があると思ったら、社員がいないのでバイトだけでノビノビやっていたというわけか。

23時を過ぎ、私と入り口側のカウンター席の端っこに座っている女性の一人客だけになった。
「この"日本酒おじさん"も東京の方なんですよ」
""、ということは、彼女""東京の方なのかと聞いてみると、なんと、最寄り駅は違うが同じ市に住んでいるというではないか(23区だけが東京ではないし、そういう市であっても複数の鉄道駅がある、というのが東京だ)。
こんな偶然があるのか!
ということで話が盛り上がり、気がつけば閉店時間を大幅に越していた。
どうも彼女はお酒が好きらしく、私が入店する前に、既に次のお店を店員さんからリサーチしていたらしい。
彼女がそこへ行くというので、送って行くことにしたのだが、結局は私もお店に入ってしまう(名前を失念してしまったが、立ち飲み屋さんだった)。
聞けば、仕事の関係で1週間ほど京都に滞在しているらしく、翌日ランチをご一緒することになる。
小一時間ほど盛り上がり、お店の前で別れる。この先の記憶はない。

2023年10月2日

当然、二日酔い。
9時くらいまでホテルの部屋でダラダラ過ごす。
チェックアウト時間が近づいてきているので、重たい体を無理矢理起こして大浴場へ向かう。二日酔いは解消されない。
約束のランチまで時間があるので、東京で見逃していた映画『アダマン号に乗って』を京都シネマで観る。

職場で会った彼女も、少ししんどそうに見える。
やはり二日酔いで食欲がないとのこと。さらに状況的に職場を抜けられそうにないらしく、後日東京で食事をしましょうということで手打ちとなる。
ランチのアテが外れたので、代わりにどこかで飲もうかとも思ったが、二日酔いだし、数日後、会社の健康診断があるし、ということで、おとなしく帰京する。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?